戸定の昆虫 2017-2 (4~6月)


 春になり昆虫が多くなってきたので、積極的に撮影したいと思いますが、忙しい・・・


 2017年 トップ

  6月14日(水) 

  学内の100周年花壇に来ていたオオスカシバを撮影しました。
  
   ホバリングを撮影するのは大変ですが、この構図は気に入っています(笑)もう少し明るい方が
 良いですね・・・
  
  少し粘ったらまた良い位置に来て吸蜜してくれました。
  
   もっと高速にしないと、とか、また撮影したくなります・・・

  6月10〜11日(土〜日) 

  研究室の卒業生企画で、那須高原に宿泊昆虫観察しました。企画してくれて有り難いことです。
 カメラは持参しているので見つけた昆虫は撮影しました。
  
  チャタテムシのことは分かっていませんので 、近縁種がいたら降参ですが、オオチャタテムシの
 幼虫(若虫)と思われる集団が幹についていました。色が薄い個体は脱皮したてなのか・・・連続観察
 したことないので 詳細は分かりませんが興味深いです。
  オオチャタテと思われる個体群は、あちらこちらにいて・・・
  もう少し大きくなった若虫のコロニーは見つけたときは散らばっていましたが・・・
  
  少し経って見たら・・・
  
  集まり始めていました。やや離れているだけでは落ち着かなくて、みっちりくっついている
 方が良いんですね(笑)
  カメノコハムシがいました。
  
  イチモンジカメノコハムシのようです。交尾している個体もいました。
  
  ややピントが甘いですが。周辺部が半透明な状態なのは分かりますね。
  
  典型的なダニ、という形態をしている赤いダニがいましたが、 恐らくハモリダニですよね?
 だとしたら、アブラムシとかハダニを食べてくれる益虫ですが、あまりそう見えない(失礼)
 のが・・・マダニとは体型が違うのは分かっていますが・・・
  
  クヌギカメムシか、その近縁種のカメムシがいました。恐らくヘラクヌギカメムシだと思い
 ますが、気門が黒いかどうかや、オス交尾器の形態を見ていないので一応ヘラクヌギカメムシ
 としておくものの、 断定はできません。
  
  恐らく、そのヘラクヌギカメムシの幼虫と思われる個体もいました。気門は腹部にあるので
  はっきりしないのは変わりませんが、上の成虫の若虫であることは間違いなさそうです。
  
  小さいゾウムシですが、タコゾウムシの仲間かなあ・・・だとしたら上翅についている鱗片の状態か
 ハコベタコゾウムシかと 思ったりしましたが、ちょっとわかりません・・・
  
  黒いオトシブミが揺籃を作っていますが、 ツツジに作っているようだったので調べたら
 ヒメクロオトシブミのようです。学内にもいて、ツツジで作ってくれないかと思ってしまいました。
   もう作り終わりの所だったので、最初から見たいものです。
  
  コミミズクとかの幼虫かと思いましたが、こんなふうにロウ物質をまとっていないので
 柔らかい種類のカイガラムシ soft scale なのかもしれませんが、ちょっとわからないから
 もう少し調べます。
  
  今回の一番はこれ!どう考えてもテントウムシですが、擬態しているコウチュウです。
 しかも近縁種がいて、こちらがあとから見つかったと思われるので、名前が強力で(笑)
 ニセクロホシテントウゴミムシダマシといいます。クロホシテントウゴミムシダマシに
 似ているけど 胸部の配色が少し違う(黒色になっている)ので、ニセが付いてしまった
 と思いますが、「ニセから始まり最後がダマシで終わる」というのも大変な名前です。
  前から見てみたかったので、嬉しいです。他の角度でもう一枚
  
  赤い星とかでもなく、目立たない配色なのに テントウムシに似せたのはやはり鳥とかが食べないから
 だと思いますが、モデルになるような種がいないのが不思議です。でも捕食者は形で判断するのかもですね。
  
  細長く黒いコメツキムシはいろいろいるので、図鑑片手に検討しても、はっきりしませんが
 チャイロコメツキは色彩変異も多いらしいので当てはまるかもしれません。
  
  横から写してみましたが、触角の形態がはっきりしていてこの特徴からすると
 クロアメイロコメツキが当てはまります。でもそれだけではないでしょうから
 チャイロコメツキか クロアメイロコメツキ、かな?ぐらいしか・・・
  
  毛が生えたハムシがいました。特徴からすると色がやや黒く、体毛も
 少し傷んでいるようですが、トビサルハムシだと思います。
  
  今度は周辺部が透明のハムシがいましたが、中央に金色の紋もあって セモンジンガサハムシの
 ようです。透明部と金の紋が美しいですね!
  
  太くて長い産卵管を持っているので、もし寄生蜂なら何に寄生するのか、どういう所に
 棲んでいる寄主に寄生するのか、とかいろいろ気になります。でもこの手の昆虫は同定が
 難しいので、もう少し調べますが・・・
  
  ナナフシモドキかなという幼虫がいましたが、前胸部のところにダニが付いていて、少々
 気の毒です。
  
  シャクガの仲間かと思ったら、なんとこの翅の形態でカギバガのようで、 ホシベッコウカギバ
 でした。カギバというと翅の先端が鈎状になっているからこの名があると思っていましたが
 いろいろな形質がカギバでも翅の先端はその形質ではないのですね・・・すごく驚きました・・・
  宿泊地周辺あとにして解散し、帰りに栃木の卒業生らと渡良瀬遊水池に寄りました。
  クワの大木が多かったですが・・・
  
  ところどころ葉が食べられています。結構食べられている樹もありました。
  
  犯人のアメリカシロヒトリです。多くの木が食害されていて驚きました。
  
  中には葉を食べ尽くして自分たちが作った網の巣の袋に入っているような状態になっている
  集団も (笑)なかなか見ない光景です。
  
   比較的大きな(1.5㎝ほど)ゾウムシがいました。オオアオゾウムシのようです。黄緑色の鱗片が
 体表を覆っていますが、だんだん取れてきて元の体色の黒色が現れてくるそうです。どちらの個体も
 少しずつ鱗片が取れているところでした。
  
  こちらのペアの方も同じような状態でした。ほとんど鱗片が取れていない個体も
 いつか撮影したいものです。
  
  ヨコバイがいました。クワキヨコバイだと思います。
  ということであまり撮影枚数は多くなかったが、見たことない種類も撮影できて
 良かったです。

  6月8日(木) 

  昼休みに花に来る昆虫たちを狙いましたが、動きが速くて惨敗・・・
  
  ふと見たら、ヤブキリがもう成虫だったので撮影しました。 結構黒化している個体です。
  
  足下を見たらまたアオオサムシに遭遇(笑)、結局、花に来た昆虫たちの成果はなしでした。

  6月7日(水) 

  学内に出たので、100周年記念花壇や樹液等を観察しました。
  
  チャの樹にチャドクガがいました。紹介するのは若齢幼虫が多かったですが、このように
 恐らく終齢幼虫を紹介することは、なかったかもしれないので出しておきます。 小集団が集まって
 いますが、単独でも十分葉を食べることはできますので、皆で一緒にいないとダメになるひ弱さは
 もう感じません(毒を持っているからひ弱なイメージはないかもですが)。
  
  小集団が分散している状態ですね。
  
  アシナガヤセバエがいました。翅に濃淡(紋)がないから 、モンキアシナガヤセバエ
 だと思います。腹部が大きく膨らんでいるので産卵前のメスだと思いますが、幼虫は
 どこにいるのか気になりました。調べてもよくわかりませんでした。
  
  このようなコメツキムシを見ると、サビキコリと紹介してしまいますが、 恐らくそうだと思い
 ますが、近縁種だったらすいません・・・
  
  樹液にはヨツボシケシキスイが来ていました。 その右下にいるコウチュウは
 オスメスがいるようですけど、ケシキスイのように見えますが、キノコムシ?
 よくわかりませんでした。こうした昆虫も意外に種類数も多く全然勉強不足です。
   
  2日前は翅を閉じていたベニシジミ、今日は開いてくれました。
  花にくる昆虫繋がりで・・・
  
  コアオハナムグリが来ていました。結構せわしなく動き回わり、花から花へ飛んで移動します。
  だから狙いましたが・・・
  
  この写真だけピントが合いました。でももっと高速で翅も止めたいですね。

  6月6日(火) 

  朝早く出て昆虫観察に行きましたが、目的のミドリシジミは全くいなかった・・・(涙)。
  
  ヤブキリの幼虫、大きくなってきています。
  
  ジョウカイボンがいました。
  
  撮影していたら逃げていきましたが、飛び立つところを切り取ることができました。
  
  他の個体もすぐに飛び立とうとしたので、相次いで撮影することができました。
  クサカゲロウがいましたが、ヤマトクサカゲロウかな?
  
  ちょっと背景が暗くなったので真横から・・・
  
  クサカゲロウの同定もわかりにくいです・・・
  
  トンボエダシャクです。この場所で毎年見られます。
  ガガンボが休んでいました。
  
  平均棍がきれいに見えているので写したくなりました。
  
  その後、 学内で観察しましたが・・・
  
  学内のカエデで発生していると思われるアオカミキリです。大きくて美しいので行動等も撮影
 できると良いのですが・・・
  今年もこの季節が・・・
  
  エサキモンキツノカメムシが卵を守っていました。いつ見ても嬉しいシーンです。

  6月5日(月) 

  エゴツルクビオトシブミ、新成虫が羽化しています。
  
  新成虫はよく食べよく糞をするというイメージ
  
  メスも尾羽の根元というか同じ様な位置で休んでいました。
  他にはナナホシテントウも・・・
  
  餌を探しているようでした。
  地面に目を移すと・・・
  
  オオヒラタシデムシが路面を歩いていました。でも中脚が折れてしまっていましたね。
  
  樹液を観察すると、サトキマダラヒカゲがいました。 一緒にいるのはシロテンハナムグリです。
  
  シロテンハナムグリだけも写しました。シラホシハナムグリというのもいるので、勉強不足で
 区別がつきませんが、学内にもいるようなのでちゃんと気にしてみないと・・・
  
  分かっていなければ、「スジグロシロチョウが樹液で蜜を吸っています!」という説明をしても
  信じてしまうかも(笑)口吻が黄色とか相違点が多いので、もちろん違いますが、アカボシゴマダラが
 の春型です。 しかしタテハチョウの翅とは思えません(笑)
  
  ベニシジミが 葉の上で休んでいました。残念ながら翅は開きませんでした。

  6月3〜4日(土〜日) 

  出先で、いろいろ撮影しました。
  ラミーカミキリがたくさん見られて嬉しい!
  
  交尾個体も何ペアか見られました。
  
  体の斑紋は若干ですが、個体変異があります。
  
  この個体は顔面や腹部なども含めて、黒い部分が大きいです。
   甲虫つながりで・・・
  
  キボシツツハムシがいました。オスがメスにマウントしています。
  
  何頭か見られました。
  更に甲虫つながりで・・・
  
  これはニジュウヤホシテントウなのかな・・・
  
  この個体は上の個体と全く違う斑紋で、小さな紋がないので、オオニジュウヤホシテントウなのか?
 分類が難しいので、恐らく斑紋だけでは分かりません。
  
  これもやや小さい斑紋があり、紋の並びも他と違います・・・いやはや難しい・・・
  
  大学構内で見かけるオオニジュウヤホシテントウ?よりは、やや白っぽい幼虫ですが、これが
 本来の色彩なのか、蛹化前だから白っぽいのかについては分かりません・・・
  詳しく調べてみたいものですが・・・
  
  アザミの花にアサギマダラがいました。美しい個体でした。
  
  同じくアザミの花にモンキチョウも来ていました。
  
  ナナフシモドキかな?何頭かいました。まだ幼虫です。葉の上にもいましたが・・・
  
  大きな葉の上にいる場合、枝に似せるのではなく葉脈に擬態するのですね!感動です。
  
  どちらも葉脈に合わせているような、合っていないような・・・ でも恐らく遠目にははっきり
 分からないと思います。見事なもんです。

  5月30日(火) 

  農薬の試験の間に撮影もしました。 
  
  オオカマキリと思われる1齢幼虫です。小さくてもどう猛なイメージです。
  
  恐らくヨコバイの幼虫ですが、 うーん、調べますが分からないかもです。
  
  これはコジャノメです。本州のものは久々に撮影したように思えます・・・
  
  これは数日前にも撮影した 恐らくニホンケブカサルハムシが見られました。
  
  これも同じ種だと思います・・・
  またネコハエトリと思われるハエトリグモが大きなガガンボを仕留めていました。
  
  結構大きい餌なのでどう飛びついたのか・・・すごいものです。

  5月29日(月) 

  エゴノキのエゴツルクビオトシブミとネコアシアブラのゴール。ゴールも大きく成長してきました。
  

  5月27日(土) 

  調査でバラを観察・・・
  
  バラゾウムシと呼ばれるクロケシツブチョッキリです。これがたくさんいると試験ができるのです
  が・・・ あまり多くなかった・・・
  
  これはサトクダマキモドキの 幼虫です。特徴的な形態ですね。
  
  バラにはアブラムシも多いので、ナナホシテントウも見られます。
  
  ナミテントウもいました。
  
  地面にはアオオサムシも見られました。
  
  近くのニレの木にはコクワガタが。この前とは違う個体でした。

  5月25日(木) 

  エゴネコアシアブラのゴール、まだ成長途上のものを見つけました。
  
  最初はこんな感じで、だんだん発達していくのですね

  5月24日(水) 

  ヤマボウシの花にヒメマルカツオブシムシが来ていました。毎年この花でみています。
  
  他の花では見ていないので詳しいことは分かりませんが、選好性があるのか、よく見れば他の花にい
 でも見られるのか 、観察したいものです。
  
  美しい虫ですが、昆虫標本に付いたら大変なので、注意は必要です。

 5月 19日(金) 

  チャドクガ探してツバキを見て回りましたが、白い大きめなコウチュウがいました。上から見たら
 ゾウムシかなと思ったのですが、正面から口器を見るとゾウムシっぽくないので、ハムシだなということで
 調べたらニホンケブカサルハムシっぽいですが、図鑑等の写真はもっと茶色いから不安になります。
 今の時点では、ニホンケブカサルハムシとしておきます。
  
  ゾウムシとか調べていたら、なんとツバキにもシギゾウムシがいるようで、体長よりも長い吻を持って
 いるようです・・・いつか必ず見たい!・・・でもそういう昆虫が多くなってきたなあ・・・
  
  もうコクワガタが来ていました。越冬個体なのか新成虫なのか、知っているようで全然わかって
 いませんね(私が)。 オスだしきれいな個体だったので新成虫ですかね・・・

  5月 11日(木) 

  バラのゾウムシの撮影を試みましたが、よく見たらこの前のヒメケブカチョッキリではありません!
  
  この大きさ4ミリぐらいのゾウムシの種名は少しお待ちください。でも大事なので必ず調べます。
 <追記>調べたらイチゴハナゾウムシのようです。バラのつぼみにも産卵するようなのでバラの害虫でも
 あります・・・これまでほとんど注意していなかった・・・

 5月 10〜11日(水〜木) 

  家の近くのマサキに、毎年ユウマダラエダシャクが発生します。毎年のように殺虫剤とかの防除圧が
 かかっているのに、必ず発生していてある意味感動します・・・
  
  
  夕刻羽化するようで、夜だとまだ翅を伸ばしているような個体が見られます。

  翌朝だと・・・
  
  すっかり蛾のような(笑)とまり方をしていました。
  
  さらに交尾個体も見られ、こうしてまた世代をつないでいくんですね・・・

 5月 9日(火) 

  接写リングをつけて昨日より大きな写真を撮ろうと朝学内を散策(短時間です・・・念のため(笑))
  
  うどんこ病の菌糸もハッキリ見えます!菌を食べているのがよくわかる写真になってうれしい。
 黄色い可愛いテントウムシですが、菌を食べるのはなんだかおしゃれな?イメージもあり(笑)
 黒い紋が目だと思ってしまうと不思議な顔になりますね(笑)
  
  サシゲチビタマムシに囓られて独特の食痕が残ったスダジイの葉
  
  この食痕を作った犯人だ、とよくわかる証拠写真
  
  拡大するとこんなにハッキリしました。
  
  やはり大きく写すと小さな昆虫(この子は4ミリ程度)はよくわかりますね。
  
  
  同じくスダジイの葉の上にいた小さい甲虫。拡大して撮れてラッキー。意外に大きな目にびっくり。
 ナガタマムシに似ているフォルムだが・・・調べてみます・・・
 
  午後の実習時にもカメラを持っていたので、少し撮影。  
  
  バラの葉の上にいたのは、ヒメケブカチョッキリのようです。これは拡大していないので
 すが、比較的しっかり撮影できました。
  
  ヤブキリももう3齢幼虫かな・・・バラに上がってきていてもう肉食を示しているようです。心なしか
 顔も眼光鋭くなっている・・・
  
  ニレには相変わらずオオスズメバチが来ています。
  
  最後は昆虫じゃないが、ハエトリグモ(ネコハエトリ?)がハエを捕まえている!と思ったが、
 よく見たら羽アリを捕まていました。こうして命を落とす羽アリも多いのでしょうねえ・・・

 5月 8日(月) 

  学内でも写真撮りました。あまり暇ではないが、つい・・・ 
  
  キイロテントウがうどんこ病菌を食べていました。ややピンが甘いから明日は拡大します。
  
  学生が捕まえた美しい蛾。でも調べてもぴったりの蛾がいない・・・ようやく見つけたのが
 クロモンベニマルハキバガというマルハキバガ科の種でした。しかしハマキガの仲間の
 モンギンスジヒメハマキも似た斑紋を持っていてびっくり!違うグループなのに酷似した斑紋とは
 これはどういうことなんでしょうか?幼虫はミズキの枯れ枝を食べるというし・・・
 蛾の世界も奥が深い・・・

  
  少し大きな羽アリがいましたが、脚が赤い。でもクロオオアリほど大きくないし・・・少し調べて
 みます・・・
  
  スダジイの葉を食べているサシゲチビタマムシの季節がやってきました。この虫も小さいので
 明日大きく写してみます・・・
  
  でもそれなりにハッキリ撮影できていた。
  
  2匹が接近しましたが、同性だったらしく干渉もせず離れました。
  
  特に争わないので平和主義者なのか、恋の季節ではないのか・・・
  
  突然1匹が翅を広げて手入れをしているようで、写したら背中の色が見えました。鮮やかな
 コバルトブルーで驚きました。この色は何か役立つのか?すごく気になります・・・

  
  彼らは必ず葉の外側から内側に食べていきます。ちょうど噛み入れ始めたところ・・・
  
  写真撮っていたら少しかじってやめてこちらを見ています・・・
  
  斜め上から見たらこんな感じ

 5月 6日(土) 

  このところ夜温が高くなったので、クビキリギスがうるさく鳴いています。せっかくだから
 写真に収めようと近所に行ってみました。
  でも高いところにいたり姿は見えずで結構難しい・・・
  
  住宅の裏で鳴いている個体は見つけることは出来ましたが、これではちょっとなあ・・・
  そしたら草の中で鳴き声が・・・
  
  近づくと鳴きやんでしまいましたが、街灯の下で個体が動いたので撮影してみました。
  ピント合わせるのに赤外線的な光が出るから、結局鳴き始めてくれませんでした。
  でもそのうち・・・
  
  傍らの花を食べ始めました。イネ科だけでなく花とかを食べるんですね。彼らの生活が少し
 わかりました。赤い口なのに本当に意外な食性ですね。

 5月 5日(金) 

  ちょっと時間ができて、多摩森林科学園に立ち寄りました。少し立ち寄るつもりが・・・  
  
  
  目当てはこのウスバシロチョウです。少し郊外に行かないと見られないこのチョウ・・・
 個人的に結構好きなチョウで毎年見たくなります・・・今回は少し早めなのか個体数は
 やや少なかったが、きれいな個体が多かったです。
  
  どの個体もなかなか休んでくれないので、撮影には苦労しました。
  
  飛んでいて少しの間の休憩を狙って・・・どのチョウもこのときは少しも吸蜜せず・・・
  
  この個体は鱗粉がほとんどなく・・・でも翅は痛んでいません・・・異常型?でも飛翔は問題なく
 していました。
  
  翅が透けて向こう側が見えるのも良いですね・・・少しはかなげな感じがするこのチョウは、
 今しかいなくてそれもまた良い感じです・・・

  さて、目的は果たしたのですが、いろいろ見てしまいます・・・

  
  日当たりの良いところでは多くの花にカミキリモドキらしき甲虫が・・・でも種名わからず・・・
  
  ヒメジョオンやシロバナヤマブキなど、あちらこちらにたくさんいました。でもどの個体も後脚の腿節が
 発達していないからモモブトカミキリモドキではないが・・・何だろう?
  
  ヒメジオンにはコアオハナムグリが来ていて、こういう光景も昨年は見ていないので、つい
 撮影してしまいます・・・
  
  ちっとも青くない赤銅色の個体がいるのも気になります。

  
  ハナムグリつながりで、こちらはヒラタハナムグリ。小さな種で初めて確認しました。この
 ミツバウツギの花に潜っている個体も多かったです。

  今度はミツバウツギに来ていた昆虫たちです。
  
  花穗とかにたくさんの個体がついていた、ミツバウツギフクレアブラムシという種です。
 有翅虫がやってきて仔を産んでいるようです。これはかなり小さいコロニー
  
  何匹かが一緒にいるとこんな感じで幼虫が多くなります。
  
  大きな集団はこんな感じです!幼虫はロウ物質を出しています・・・

  
  突然小さなガがやってきました。調べたらマドガでした。でも小さくても美しいガですね!マドガ科の
 蛾で幼虫はボタンヅルを食べているそうですが、今回初めて成虫を見ました。

  今度はガつながりで・・・
  
  サクラの枝を歩くチャバネフユエダしゃくの幼虫。もうこんなに大きくなっていますね。これから
 蛹になると12月頃まで長い眠りにつくわけです・・・
  
  枝の上つながりで(苦しいですねぇ)・・・
  
  ベニボタルがとまっていましたが、翅がビロード状になっているからクシヒゲベニボタルのメスのよう
 です。この仲間は種が多いので断定できませんがそうしておきます。

  甲虫つながりで・・・
  
  これはクビボソジョウカイのようです。周りにたくさんいるアブラムシをむしゃむしゃ食べて
 いました。ジョウカイボンの食事を久しぶりに見ました。カミキリムシのようなフォルムで
 肉食とは・・・次は餌になっているアブラムシつながりで、
  
  
  ヒゲ(触角)が長く先ほどの成虫より少し華奢なのでもしかして他種と思って撮りましたが、結構
 似ているので同種かなあ・・・

  次は半翅目つながりでサクラの枝にいたムネアカアワフキです。
  
  昨年の4月も写しましたね。こちらは赤い部分が少ないのでオス個体です。
  
  そしてこちらは胸部背面が結構赤いメスです。

  さて、園内の一角にヤブザクラの幼木が結構植えられているのですが、ここにたくさんの揺籃が見られました。
 サクラにオトシブミがつくとは知りませんでした。
  
  葉を半分に折ってそのまま巻いたような揺籃です。誰が作っているのかとあたりを探すと・・・
  
  首の長いオスがいました!翅とかが赤いからナミオトシブミかと思いましたが、赤い部分が
 オトシブミより多くて、オトシブミはサクラに揺籃作らないようだし、どうも違う種のようです。
 調べたらアカクビナガオトシブミであることがわかりました。これはオスです。
  
  そしてこちらはメスです。これまで今年目撃したオトシブミは奇しくも両種ともクビナガオトシブミの
 仲間です。他にも探してみると交尾個体が・・・
  
  背景が暗くなってしまい夜みたいですいません・・・
  
  
  絞ると深度が深くなりますが、暗くなるので・・・もっとうまく横から撮れればよかったですけど
 交尾時間はそれほど長くなかったので、残念・・・

  交尾を終えると、オスは去って行きましたが、メスは葉にとどまりました・・・どうするかと
 思っていましたら・・・
  
  こんな欠けたり穴が開いた葉ですが、歩き回っています。風が強くて写真撮りづらい・・・

  
  葉柄あたりを気にしていますが、特に葉をかじったり切ったりはしていません・・・
  
  また降りていきます・・・
  
  下の方の中央部を押さえているので、どうもこの葉を揺籃にするようです。
  
  また葉を上がって葉柄をかじりますが、今度は少し長くかじっているようです。
  
  その後は主脈に沿って葉を押さえていきます。サクラの新芽は柔らかいのか、既に主脈を
 かじってしんなりさせたところで交尾したのかわかりませんが、エゴノキの葉のようにじっと
 萎れるのを待つようなことはありませんでした・・・
  
  一度葉の先端部を押さえ、また先の方を内側に折り曲げ丸めやすくしています。こういうところは
 エゴツルクビと同じような処理をするんですね・・・
  
  何回か主脈沿いを押さえながら上下します。
  
  さらに先端部を丸めていきます・・・
  
  先端部を丸め込むときに内側に入りやすくするよう、折り目をつけているようです。折り紙の
 ような作り方ですね・・・今回も感動してしまいます。
  
  だんだんと半分になってきました。
  
  上がったり下がったりで何度か往復します。
  
  いよいよ先端部を丸めるようです。産卵シーンが撮りたい!
  
  先端を織り込んでしっかり押さえつけます。
  
  少し上部をまた押さえます。
  
  先端部は癖がつきましたが、また主脈を往復してさらにしんなりするのを待っているように感じました。
  
  所々しっかりかじっています。
  
  また先端部を折り込んでいます。
  
  とうとう下から撒き始めるようです。風が強くてピントが合いづらい・・・
  
  裏から見ると先端部を押さえつけているようです。
  
  やはり横から葉を丸めます。こういう巻き方なんですね・・・
  
  向きを変えて丸めた部分をかじっています。このあと向きを変えて産卵だと思ったら、風が急に強く
 なってなんとピンぼけ写真しかなく・・・
  
  次にまともに撮れたときはもう産卵孔も巻き込んでいました・・・残念・・・
  
  このままどんどん巻いていくのかと思ったら、結構チェックが入ります・・・
  
  やや葉が厚いからか、膜のと反対側の方に何度も行って形を整えます。
  
  その後また巻き始めますが、やはり気にになるのか・・・
  
  こうして反対側の方を織り込んで、きれいに形を整えます。
  
  少し巻いてはまた気になる・・・という感じですね・・・
  
  もう半分近く巻きました。
  
  
  
  気になる箇所をしっかり押さえているようです。
  
  エゴツルクビオトシブミとは違って盛んに反対側の方を折り曲げます。
  
  印象としては落ち着かない感じです・・・
  
  またしっかりと巻き始めました。
  
  巻いているのを背後から撮影してみました。
  
  やはり気になるようですね・・・
  
  反対側を押さえながら見事な仕事ぶりです。
  
  だいぶ巻き上がってきました。
  
  こうして巻いているのがわかりますね・・・
  
  ここまで巻いてもやはり調整が必要なようです。
  
  
  
  いろいろなところを押さえながら形を整えます。
  
  また巻いていきます。いよいよ最後か?
  
  
  
  ここでしばらく押さえていたのですが、風が強くて近くの葉を手で押さえたら、なんとそれが気に
 入らなかったようで、飛んで行ってしまいました。まあほぼ完成ですが、最後までやった感じとは違い
 残念・・・失敗しました・・・

  ということで今回も揺籃作りを全部見てしまったので、長居してしまいました・・・

  呆然としていたらカワトンボが・・・
  
  この個体はやや後ろ向きでいまいちですね・・・翅は透明のようです。
  
  これはうまく捕れた!ニホンカワトンボなのかな・・・きれいな個体でした。
  
  これはイチモンジカメノコハムシ?やや違う感じもするが・・・
  
  大型のアブがいたが、どうも図鑑みてもわからない・・・
  
  このハエも難しい・・・また調べますが・・・
  
  ヤマトシリアゲもこのあとすぐに飛んでしまった・・・

  ということで、良い出会いもありましたが、撮影ではちょっと失敗したりでいまいちでした・・・
 でもこれからも出歩きたいですね。揺籃作りはいつ見てもほれぼれします・・・
  

 5月 4日(木) 

  某公園にて・・・
  
  コミスジです。GWで人が溢れているので、そういうところには虫はいませんね。
  この手のチョウは人の汗に誘引されて吸いに来ることもありますが・・・
  
  果たして・・・この時が一番良いポーズをとってくれました・・・(笑)
 
  
  チャバネアオカメムシです。胸部の一部が変色しています。内的要因か外的なのかわかりません。

  
  ササの新芽に産み付けられた何かの卵?あちらこちらにたくさんあるので、チョウとかでは
 ないような気がします・・・何だろう?

 5月 3日(水) 

  チョウの房総半島個体群を観察しに出かけました。でも他の昆虫がいるとついつい・・・(笑)

  
  越冬明けのムラサキシジミが産卵していましたが、途中で翅を開いて休憩するという理想的な
 状態で写真も撮影できました!少し翅も痛んでいましたが、きれいですね。
  
  ヤマキマダラヒカゲです。房総にいる個体群は他地域と変異が大きいようです。フェンスの上で
 休んでいましたが、その後飛び去ってしまいました。

  
  コメツキムシが休んでいました。種名がはっきりしませんが、触角や脚がやや赤いので、
 体色変異があるならアカアシオオクシコメツキのようですが、はっきりしませんね・・・。
 撮影したら休むのをやめて動きだし・・・
  
  翅を広げて逃げだそうとしました。飛び立つまで一瞬の間があったので撮影成功!うれしい!

  
  ホソミオツネントンボがいました。漢字で書くと「細身越年蜻蛉」です。成虫越冬する
 細い体のトンボということになりますが、越冬中は褐色ですが、春になると青く色づきます。
 腹部を上下に動かす行動をとっていましたが・・・
  
  やや高い枝に移動して休息しました。少し下から撮影という構図になってしまった・・・

  最後は局所的にたくさんいたので・・・
  
  ニワハンミョウです。たくさんいたから交尾とかしていないかと探すと・・・
  
  マウントしているペアがいたものの警戒心が強く、このあとすぐに離れてしまいました・・・
 マウント個体の正面からの撮影は、次回に持ち越しですね・・・
  
  この場所は夏はナミハンミョウだらけのようですが、今日はニワハンミョウしかいなかった・・・
 どちらも成虫越冬のはずですが、活動開始がややずれるのかな?夏にまた来たいものです。
  
  どうしても地面すれすれの「ハンミョウ目線」で撮影したくなります。すぐに逃げるのですが、
 少し粘って撮影できました。斑紋は個体差がありますね・・・光の加減かこの個体は黒っぽくなって
 しまった・・・

 5月 1日(月) 

  早くも5月ですね・・・圃場の一角のニレの樹が大きくなってそろそろ剪定も必要かなと思いますが
 樹液が出ていてスズメバチが来ていました。
  
  この時期は女王蜂しかいないので、攻撃性はそう高くないですが、それでも近づいて撮影すると
 警戒されるので、こちらも怖いです・・・左はオオスズメバチです。また、右は前胸に茶色の紋が
 あり、二回りぐらい小さかったので、モンスズメバチです。

  
  学生実験のときに見つけたアカボシゴマダラの幼虫を、学生が連れて帰っていましたが、羽化し
 ました。その個体を撮影しました。春型の成虫は赤い紋が薄くて目立ちませんね。
  
  表側は黒が目立ちますが、裏側は白いチョウ!という感じに見えます。そのため「あの白くて大きい
 チョウは何ですか?」という質問をよく受けます。でも人為的な移動により分布域を拡げているこの
 アカホシゴマダラは、ゴマダラチョウと競合しているという話もありますが、そうならないでほしいと
 強く感じます。  

 4月24日(月) 

  圃場整備が終わったあと、エゴノキに行ってしまいました・・・エゴツルクビオトシブミの仕事が
 見たかったのですが、果たして・・・
  
  ちょうど良い高さの葉でうつむいているメス成虫を発見!
 
  反対側に回ると・・・
  
  やはり仕事中でした!スーッと本当になめらかに葉をカットして職人技です。

  ・・・ということで、今日は作り終わるまで見てやろうかと、決意!どれくらいかかるのか・・・
  
  前回と同じような位置まで切っています。どうして最後はこんなカーブで切って終わるのか、
 何とも不思議ですが・・・
  
  切ったあとに沿って、まるで仕事を確認するかのように移動するのがおもしろいです。
  
  この前とダブるところは割愛しますが、こんな感じで葉の縁を押さえつけながら移動します。
  
  中央のあたりも脚を使って押さえつけながら進みます。こうして葉を折り曲げるわけですね・・・
  
  左のように両脚で挟み付けるように葉を押さえます。そして右のように少し移動。これを繰り返します。
  
  上まで歩いて、また下に戻ってくるときも、同じように両脚全部で押さえつけながら少しずつ進みます。
  
  そしてまた上りながら押さえつけます。脚は腿節が太くしっかりしていて長いので、こうして
 葉を押さえつけるのに都合の良い形態をしていることがわかります。しかも脚の間隔が狭いから
 葉の狭い範囲に力が入り効率よく押さえつけられます・・・感心してしまいます。
  
  押さえつけながら数回往復したら、上の方で動かなくなりました。こうしてみると触角もだらりと
 下げていて明らかに休息しているようです。5分くらいですがじっとしていました。葉がもっと萎れるのを
 待っていたのかもしれませんが、初めて見ることばかりなのでもちろんわかりません。
  
  また動きましたが、途中でまた少し休んでいました。このときは触角はピンとしていて先ほどよりは
 浅いお休みという感じですね・・・この休みは2〜3分かな・・・
  
  また中央を押さえつけながら往復しました。葉はすっかり折れ曲がっています。
  
  先端部分を折り曲げ始めました。最初でも少し先端を曲げたりしていましたが、今回はじっくり先端の
 加工に取りかかるようです。
  
  先端を丸めて脚で押さえながら少し上をかじっているのがわかります。口でも押さえつけたり、
 もしかしたら唾液などで葉を柔らかくしているのかなと思いました。
  
  さらに脚を使って先端部を丸めようとしているようです。
  
  反対を向きました。先端は丸くなって平らになっていますが、その底の部分に口をつけています。
  
  また反対を向いて先端を少し巻いてから押さえつけています。
  
  端から脚で葉を巻きます。少し巻かれたのがわかりますね。
  
  また動いて脚で挟み付けます。先端なので曲がらないように?しっかり巻いておくのでしょう・・・
  
  少し前に進んで、脚で挟み込んでしっかり固定しているようです。
  
  口も葉につけていますが、押さえつけている感じです。噛んでいるのではなさそうですが、
 唾液とかを出しているのかは、わかりません。
  
  向きを変えました。先ほどの口が接触していた場所は、葉が痛んでいないので押さえつけていただけの
 ようです。一方、今はまた反対側で口をつけています。
  
  今度は最初に巻いた部分に口をつけて、今度はどうやら噛んでいるみたいです。
  
  また向きを変えて、今度は口をつけていた場所におしりをつけているので、「産卵だあ」と思った
 のですが・・・
  
  また端に移動して葉を巻き始めましたが、先ほどおしりをつけていたところに穴が!(右の触角の
 下にある黒いものが穴です)。やはり巻いたところに口で葉をかじって穴を開けて、その穴の中に
 産卵したんですね。粘った甲斐があり撮影できてうれしい!
  
  端から巻いているのによくきれいに巻けるものです・・・産卵孔はもう巻き込まれました。
  
  脚を使って葉を合わせるようにして、きれいに巻いていきます。
  
  意外に早く巻いていきます。端で巻くとは思わなかったので驚きです。
  
  巻かれているのがわかりますよね!
  
  彼女から遠い方が膨らんできたので、それを直すのか移動しました。見事な仕事です。
  
  なんだか引っ張り出しているようにも見えますが・・・
  
  しばらく頭部を葉が合わさる場所に入れています。何をしているんだろう・・・
  
  頭部の方から撮影しましたが、押さえつけているような感じです。
  
  葉を引っ張ってもいたようで、きれいに収まり始めました!見事です!
  
  そしてまた端の方に戻って、葉を巻き始めました。横からぐるぐる巻くのは本当にびっくりです。
  
  風も吹いているので葉が膨らみますが、それでも平気で巻いていきます。
  
  動画で写したいぐらいでした、きれいに巻いていきます。また気になるのか移動し始めました。
  
  反対側でまた葉を整えるようです。
  
  葉の反対側を処理しないと底が抜けるからなのか・・・押さえているようです。誰にも教わらない
 のにどうして・・・本当にすごいですね。
  
  反対側もきれいに巻き込んで、ちゃんと底がある筒状の揺籃に仕上げるようです。何度も
 ストロボ使った邪魔しているのに、この雌成虫は本当に熱心です。
  
  見事な職人技としかいえないですね・・・バックに傾き始めたお日様のこぼれ日が・・・
  
  こうして反対側の端も折りたたみつつ押さえて、丈夫な構造にしているのですね・・・
  
  また巻く位置に戻って巻き始めます。
  
  あともう少しですね・・・
  
  こうやって巻いていくと、どうして葉を切るときに最後にカーブさせるのか、わかりました!
  
  どんどん巻いていくと、葉を横に巻いていたのが、いつの間にか縦位置の揺籃になるように
 なっているんですね!絶妙なカーブをどうして会得したのか!本当に驚きます。
  しばらくこの位置で動かず、口で押さえてくっつけているようです。
  
  そして作り終えた揺籃を確認するように離れました。
  
  
  完成!作者は上で休んでいます・・・1時間半ほどでした。暇ではなかったがつい・・・
 でもとっても良い経験をしました。また昆虫の不思議を体験できて満足です(笑)
 全部見て読んでくれてありがとうございました。

 4月23日(日) 

  近所にある「関さんの森」に久々に出向いてみました。まだ蚊もいないので快適に過ごすことが
 できました。この辺では見ない昆虫もいるので少し通いたいですが・・・
  
  シロダモの新芽に小さな虫がとまっています。蚊のように見える姿はタマバエの特徴ですから
 シロダモタマバエだと確信しましたが、調べるとそのようでした!しばらくすると・・・
  
  産卵管のようなものを刺して産卵しているようです。でも体に比べて太いものなので一瞬これは卵?
 と思ったのですが、200卵も産むそうでそんなはずはありません(この大きさのものを200卵も作ると
 なると大変な時間がかかるので1日しかないという彼女の寿命では無理です。)なぜこんなに産卵管が
 太いのかはまた調べたりしますが、初めてシロダモタマバエの産卵を見ることができて感激しました。

  
  コメツキムシ?がいましたが、まだ羽化したてなのか細かい毛に覆われています。そのせいで
 銀色に見えましたが、こうして写真にすると褐色の体色です。
  
  また小楯板が円形に見えるのがおもしろいです。種はまだわかりませんが調べてみます。

  
  チビタマムシの仲間がいました。ヌルデ?の葉の上にいましたが種名わからず・・・これも調べます。

  
  ハムシがいました。調べたらカサハラハムシの仲間ですが、近縁種が10種ぐらいいるそうで写真
 だけでは同定不可能なようです。こんなハムシもいるんですね。

  
  このハバチは、チュウレンジハバチ的な色彩ですが、バラに付くものではなさそうです。調べて
 みてもわからないかもしれません・・・

  
  こちらのハチはクモバチのような外観ですが(トゲアシオオクモバチに似ている)、わかりません・・・
 活動時期に観察してみたいです・・・ということでわからないものが多くなってきました・・・

  
  
  毎回この昆虫はどちらが前かわからないです。クロヒラタヨコバイという種ですが、このように
 休んでいると、本当にわかりません。拡大すれば複眼がわかり、白い紋は後ろだと思いますが・・・

 4月21日(金) 

  学生実験の際に捕まえたツマキチョウを展翅するというので、その前に記念的な写真を
 撮りました。どうも忙しくじっくり写真撮れないからです。上がオスで下がメスです。自然の写真で
 ないことをお断りしておきます。
  
  
  来年とかは自然の写真を出したいですが、この時期しかいないので時間がとれず・・・

  
  アカスジキンカメムシの幼虫は、今年もたくさん見られます。もうすぐ成虫が出てくるので
 撮影します。

 4月 19日(水) 

  学生実験がありました。午前に少し外に出たらすばらしい出会いが!!
  エゴノキに、エゴツルクビオトシブミのメスがいるではありませんか!
  
  葉を歩き回って調べているようでした。写真のチャンスと思って撮影したら・・・
  
  この部分が気になるようです。そのとたん・・・
  
  なんと、ツーっと葉を切り始めました!揺籃を作り始めたようです。なんと運がいい・・・
  
  
  あっという間に主脈まで切れてしまいました。仕事はやい!こんなにさっさと切るとは思いません
 でした。
  
  
  主脈は一部残して反対側も切っていきます。
  
  何ともいい写真になった!
  
  葉がしおれてきているのがわかりますね。
  
  
  萎れたところで、今度は葉を下から巻いていくようですが、ここから先は時間がかかりそうです・・・
  
  あちらこちら移動して形を整える感じ・・・
  
  
  下側は巻きはじめだからしっかり折るようです。
  
  だんだん内側に曲がってきて折りたたむようです。
  
  しかし学生実験の時間が迫り、ここで諦めました。今度は巻くところを見てみたい・・・
  
  
  できあがった揺籃

  学生実験ではこんなものも見つけてくれました!
  
  タマムシの幼虫を初めて見ました!うれしい!
  
  エノキの幼樹はまだ葉が少なかったですけど、アカホシゴマダラの幼虫が食い尽くしてしまったようです。
 どうするのかな・・・
  
  キマダラカメムシは完全に定着しているようですね・・・

  
  エゴツルクビオトシブミのオスもいました。首が長い!

 4月 17日(月) 

  少しだけ外に出ました。
  
  タンポポとヤブキリの幼虫は、絵になりますね。

  
  シャリンバイに付く、ナシミドリオオアブラムシです。

 4月 16日(日) 

  今年はまだミノウスバを見ていなかったので、戻ってきて自宅周りで少し探してみました・・・

  
  ようやく見つけたらもう大きくなっていました・・・
  
  今年の発生は少なかったが、発生していたのでよかった・・・

  
  コメツキモドキ?ちょっとわからないので調べます・・・

 4月 12〜15日(水〜土) 

  供試虫の採集で石垣島に行きました。昨年はほとんど写真撮っていないが今回も少ないものの
 昨年よりは撮っています。

  
  最初に撮影したのは青い目の紋がきれいだったアブでしたが、調べてみたらアメリカミズアブという
 種で、汚物に集まり外来種ということで、ちっとも石垣島っぽくない種でした・・・

  
  ダンダラテントウの南西諸島型の成虫です。昔研究していたのでやはり注目してしまいます。
  
  同じ場所に幼虫もいました。
  
  この個体は、石垣島とか先島では典型的な斑紋をしています。
  
  
  コモンナナホシテントウの羽化不全かと思いましたが、よく見たら翅は正常で斑紋がうまく発現して
 いないようです。この場所だけアポトーシスがあったのか、とか気になります・・・
  
   甲虫つながりで・・・
  
  局所的に(食樹のところに)多くみられる、オキナワイチモンジハムシです。これはオス個体。
  
  メスは卵をいっぱい持っているようです。
  
  正面からだと「一文字」に並ぶ紋がわかります。
  
  同じところにいたので、これが幼虫だと思います。幼虫の形態はサンゴジュハムシのようですね。

  
  これはウリハムシですね・・・どこにでもいる!

  
  小型のヒメバチ?の仲間が、寄主を探しているようでした。これは種名はわからないかもです・・・

  
  ツゲノメイガの幼虫に似ているなと思いましたが、どうも色合いがやや違うので、うーんわかりません。
  
  体色が黒っぽいです。少し細めですし別種のようですね・・・もう少し調べます・・・

  
  この蛾はエダシャクかな?今調べる時間がなくすいません・・・

  
  これはヤクシマルリシジミのようですね。斑紋はルリシジミ的ですが、ルリシジミは分布していない
 からそうなるとヤクシマルリシジミですね。小型のシジミチョウは何種もいました。

  
  マサキウラナミジャノメでした。本州のヒメウラナミジャノメよりも白っぽい。
  
  かなり白っぽい個体もいました。準絶滅種になっている蝶でした。

  
  そしてこれは、リュウキュウヒメジャノメです。本州のヒメジャノメより白い帯が目立ちます。

  
  シロオビアゲハは、痛んでいない美しい個体が多かったです。これはタイプ1の斑紋です。
  
  これはベニモンアゲハに擬態するタイプ2です。、残念ながらベニモンアゲハの写真は撮れず・・・

  
  紋が少ないのでユウレイセセリのようです。八重山には普通だし・・・地味ですが南国のセセリチョウ
 です。セセリチョウも機会があればいろいろ探したい。

  夕方に畑の周りを怪しげに飛ぶ昆虫がいました。バタバタしているのでチョウトンボかなと思いましたが
 とまっているのをみたらクロツバメでした。
  
  
  交尾個体もみつけました。後翅のブルーが鮮やかに写る写真が撮りたい。

  
  これは、タイワンクロボシシジミのようです。羽裏が先ほどのヤクルリと異なります。
  
  後翅の黒いドットが目立ちますね。

  チョウから少し離れます。
  
  こちらにいるアシナガバエはやや大型です。触角が長い。
  
  そしてこれは腹部に縞があるもう1種のアシナガバエsp小さな昆虫を捕らえていました。こちらの
 方がもっと触角が長く、眼の赤さも引き立っています。

  これは南方の種であるマダラアシナガヤセバエという種のようです。これも脚の長い種ですね。
  
  白い手袋をしているようで、これで脚を擦るのがいいですねえ・・・

  ここで昆虫からも離れますが・・・
  
  マングローブに降り立ったらシオマネキがいました。オキナワハクセンシオマネキという種みたい
 ですが、ハクセンシオマネキの亜種扱いになっているようでまだ所属ははっきりしないようです・・・
  
  ウェービングというはさみを振り上げるポーズをとっています。これが白扇を振り上げている様に
 見立てて和名があるそうです。
  
  驚いたことに左右どちらの鋏が大きくなるのか決まっていないんですね!これは右だ・・・
  
  でも左が大きい個体が多かった。データはとっていないが・・・私が近づいたら鋏を振り上げつつも
 巣穴に潜る準備をしていてかわいい・・・
  という一休みでした・・・

  砂浜つながりで・・・
  
  地味なバッタがいましたが、調べたらどこにでもいるマダラバッタのようです。褐色型ですね・・・
  
  イネ科植物をかじっていました・・・

  
  ムシヒキアブの仲間がいました。これも種名は難しいか・・・
  
  
  サシガメがいました。セアカユミアシサシガメのようですが、石垣島にもいるのかな?真っ赤な
  サシガメですが本州にもいるようです。

  
  羽化したばかりのサツマスズメです。南方系のスズメガのようですが、本州にもいるようなので
 八重山特有ではなかった・・・

  
  すごく大きいミノガがいました。オオミノガの仲間かな・・・

  
  あちらこちらにいるイシガケチョウでしたが、きれいな個体がいなかったので写真撮りませんでした
 が、ここでようやく見つけました。

  
  さらに多くの個体が群がって吸水していてうれしい!
  
  ほかの場所にはイシガケチョウの幼虫もいました。眠に入っていて動かなかった・・・

  
  リュウキュウコミスジも機会がなかった・・・翅がぼろだけどアップしておきます。

  
  スジグロカバマダラも何匹か見ましたが、ようやく翅を開いてくれました。モナーク系の配色に
 テンション上がります。

  
  クロマダラソテツシジミかと思ったら、斑紋からルリウラナミシジミのようです。八重山には多い種
 ですが、本州にいないからうれしい。でも表面がきれいだったので、写せず残念・・・

  
  コノハチョウが占有行動をとっていました。でもやや古い個体でした・・・
  
  もう1匹いたが、さらに痛んでいた・・・
 
  
  オオキオビハマキモドキという八重山特有の種のようです。こういう蛾も研究したらおもしろそうです。
 生態など何もわかっていないようだし・・・

  
  これはちょっとわからないのでまた後日・・・・

  ということで、写真は少しでしたが、目的のキチョウはたくさん採れたのでよかったです・・・

 4月 10日(月) 

  農薬の試験とかで学内の昆虫の状況を見て回りました。アブラムシ等の確認ですが・・・

  
  どうしてもほかの虫に目がいってしまい・・・ヤブキリが出てくると春も本番だなと感じます。

  
  今日のヒットはこれ!学生が見つけた草をかじって寝ているハチです。ニッポンヒゲナガハナバチの
 オスですが、こんな風に寝ているんですね・・・このハチがこのように眠ることを知らず、また曇り空
 ですが、昼間だったので寝ているとはびっくりしました。

  
  カラスノエンドウ(ヤハズエンドウが正式和名だそうで、これも知らなかった)にいる昆虫を撮影。見事な
 隠蔽擬態ですね。
  
  写真に溶け込んでいたのはアオクサカメムシでした。近くに寄ってもヤハズエンドウに溶け込んで
 しまう見事なつや消しグリーンです。
  
  もう一種、アルファルファタコゾウムシもヤハズエンドウにいましたが、あちらこちらに食い痕が
 あるものの、やはり幼虫は見つけにくいですね・・・
  
  
  ニホンミツバチがタンポポに来ていました。やや気温が低かったからかゆ活動してくれたのだからか
 口吻を伸ばしているところも写すことができました。

  
  圃場で生け垣になっている樹に大量のキジラミがいて、さらに産卵シーズンでした。古い葉は
 黒く変色しでこぼこしています。以前成田付近で問題になったタイワントガリキジラミと被害が
 似ているので、調べたらやはりこの成虫はそうですね!卵は主脈と縁に産まれていて、今年の葉も
 被害が大きそうです。もっと拡大した写真を撮ってみます・・・

  
  ヒイラギモクセイも展葉しはじめたので、そちらに移った個体も多いですが、こうして
 キンモクセイを食害中のヘリグロテントウノミハムシもいます。でもこちらで幼虫が発生する
 ことはないのでヒイラギモクセイに選好性を持つようです。

  
  チャノコカクモンハマキと思われるハマキガが休んでいました。手元の図鑑では詳しくないので
 もう少し調べてみます。 

 4月 6日(木) 

  このところ暖かかったので、サクラも良い感じになってきました。この前ダメだったのでチョウの
 写真を撮ろうと朝早い時間に学内を歩きました。9時半以降はかなり予定が詰まっていたので・・・
  
  ルリシジミが休んでいました。陽が当たっていたものの翅は閉じたままで残念・・・いつか開いた
 個体の写真を撮ってみます・・・
  
  ツマキチョウがいるかと思いましたが、まだ早いようで・・・でもモンシロチョウは翅を開き気味にとまって
 くれました。やはりアメリカの個体より、近づいても鈍感なので、のんびりした性格のような気がします。

  
  ベニシジミは、太陽をいっぱい受けるような位置で翅を開いてくれました。きれいな個体ですね。

  
  越冬明けのキタテハの写真も撮ることが出来ました。やや翅が痛んでいましたが、翅を大きく
 開いてくれたので、これはよかった。胸部背面の毛の色が構造食で輝いています。

  
  ツバキの木に近づいたら、いきなり近くからウラギンシジミが飛んできて逆さまにとまり
 翅を開いてくれました。銀色っぽい紋からメス個体です。これまでこんな近くで撮影できていない
 と思ったので、嬉しいです。やはり朝早くの撮影は良いことがありました。

  
  最後はキンモクセイの芽につく、ヘリグロテントウノミハムシです。ヒイラギモクセイの芽は
 まだ展開していないので、しばらくはこちらが餌です。テントウムシに見間違えるこの虫を撮影
 するポイントは、テントウムシにはない長い触角が写っていることです。これでテントウムシと
 は違う感じがしますよね・・・さて、また早朝とかに撮影してみます!


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