戸定の昆虫 2024-4 (10~12月)Oct. to Dec., 2024


 酷暑の夏が終わりましたが,更新が進まずすいません・・・写真は撮っていますが・・・ 

 2024年 トップ

 12 29日(
 
  学会の要旨の〆切などがあって最終週は大変でしたが,いよいよ年末ということで最後の外出撮影。
 ターゲットはやはり越冬トンボ・・・2種の撮影をと思いましたが・・・
  
  まずホソミオツネントンボ,はじめて行ったときは多くの個体がいたのですが・・・ 今年は雌雄1頭ずつ
 送電線の工事もしていて環境も変わってしまっており,今後が大変心配です。
  
  メスです。この場所は雰囲気が良いので気に入っていますが,何とか命を繋いでほしいものです。
  続いてホソミイトトンボの撮影場所に行きましたが・・・いなかった・・・でも知り合いは撮影している
 ので,どこかにいるとは思うのですが・・・
  
  さんざん探しましたがいなかった・・・でも,枯れた竹にホソミイトトンボが!彼らは生きた樹にいる
 のしか見たことなかったので,私ははじめて確認しました。まあ勝手に思いこんではいけないという
 ことですね・・・ いつもながら自然は奥が深いです。ホソミイトトンボは新年に探します。
  
  
  イヌシデメフクレフシが見られました。 ソロメフクレダニが寄生して冬芽がこのように膨らんだ
 ものですが,何ともすごい造形です。暖かい日もあるのでいつもより少し成長が速い気もします。
 こんな形で冬を過ごす生きものもいるという紹介でした。

 
12 8日(
 
  写真はそう撮れていませんが,さらに更新できないので,すいません。今日はけっこう寒く
 なってきたので, 越冬イトトンボの写真を撮りに出ました。
  
  ホソミオツネントンボ メス 今年も頑張って越冬している姿を 観察しました。
  
  これもメスですね。枝の先端にいるのが 良い感じです(笑)
  
  これはオスです。これからまだ気温の低い日が続きますが, しっかり乗り切ってほしいと思います。
  ホソミイトトンボは,上空を針葉樹などが覆っている 木の枝で隠れるようにとまっているので
 見つけにくいですが・・・今日は4頭見つけて満足しました。
  
  逆光になっているので木漏れ日がやや強いですが,気に入った写真になりました。
  
  しかも気配を感じると枝をくるっと回って後に逃げるので 撮りづらいです。
  
  これは常緑広葉樹にとまっていました。いそうかなと思って探して見つかると嬉しいです。
 時間があれば他の場所も行ってみたい・・・

  11 8日(
 
  少し遠出して供試虫の採集をしました。今回はそれなりに採集できました。
  
  ナナホシテントウの幼虫や蛹がたくさんありましたが,羽化したての成虫もいました。
 やっと紋が浮き上がってきたところの黄色い個体です。
  
  アブラムシが多かったので上のナナホシテントウはじめ,アブラムシを捕食する昆虫も多かったです。
 これはヨツボシクサカゲロウの幼虫です。
   ホソヒラタアブもたくさんいました。
  
  ホソヒラタアブ・・・これは一応幼虫ですが,ほぼ前蛹状態。 一番多かったのは
  
  蛹でした。このように特徴的な形をしています。
  
  そして羽化したばかりの成虫も見られました。彼らは季節型があり配色がやや暗いのは越冬型(冬型)
 と呼ばれるようです。夏型の写真も意識して撮影しないと・・・
  
  ハエの仲間繋がりでこのハエも何頭も見られました。ヒメフンバエか?同定は難しい・・・
 フンバエの仲間だとしたら捕食性のようです。
  
  すぐ種名が分かると思ったものの・・・全然分かりません・・・ミズアブとかかと思ったが・・・
 今のところハエの一種としか記述できないのが残念・・・
  
  このハチもアブラバチの仲間かと思ったりしていますが・・・うーん・・・分かりません。
  ゴボウにはチョウの幼虫もいます。  
  
  逆光になってしまいましたが,網の巣内にいるヒメアカタテハの幼虫
  
  蛹もいくつか見られました。金色に光っていて綺麗ですよね!

  この時期におなかが大きいコウチュウがいるとは・・・実は知りませんでした。
  
  コガタルリハムシとかと同様,春に繁殖するのだと思っていましたが,このヨモギハムシは今頃が
 繁殖期で,卵越冬だそうです(一部成虫越冬する個体もいるらしい)。食草はヨモギとしかなかったが,
 ゴボウも寄主植物なのか・・・

  最後に今日の採集目的としていた種・・・
  
  キクキンウワバの幼虫です。寄生蜂などにやられず成虫になってほしい・・・

  11 7日(
 
  今日は立冬,そしてその日に木枯らし1号が吹くというのも,なかなか凄いです。ひょっとして
 今年の冬はとても寒いのかもしれません・・・?
  圃場に出る機会があったのでカメラを持参しました。
   
  北風に立ち向かうように何かが動いているので屈んで観察したら,クロナガアリがイネ科の種子を
 運んでいました。種皮の色も紫で鮮やかなので撮影するとコントラストがきれいでした!
  
  今年は暑かったせいかようやく巣が開口しているようですが(巣から土を出している個体が多かった
  ので・・・),いきなり冷え込みだしたので,頑張って活動してもらいたいです。またインパクトの
 ある種子を運んでいたら撮影したい・・・
  実際の畑では・・・
  
  1箇所だけ害虫がたくさん発生していました。特にオオタバコガが多かった・・・この個体は黒色が
 強いですね・・・
  
  こちらは緑色でした。同じキャベツ畑にいて・・・どういう適応なのか? 単なる遺伝なのか?
  キンウワバ関係では・・・
  
  タマナギンウワバの粗繭と内部の蛹・・・ようやく撮影できました!
  
  キャベツ葉裏のウリキンウワバ幼虫。ウリの葉と違って苦み物質がないのでここではトレンチング
 行動はとりません。秋にはキャベツでもよく見られます。キリの葉裏にもいるそうなので,機会があれば
 観察したいです。

  10 12日(土
 
  昨日に続き,今日は後輩と少し遠出して他のアオイトトンボ科のイトトンボ撮影に行きました。
 一番の目的は絶滅危惧1B類のコバネアオイトトンボでしたが,数が以前より減っている気がします。
  
  逆光で奥が暗いから良い写真ではないですが,ようやくオスも見つけました。次世代につないで
 くれるよう祈っています。
  
  メスもいました。この地では本種の繁殖行動はほとんど撮影できていません。また様子を見に
  行きたいものですが・・・
   アオイトトンボもいましたが,昨日撮影したのでもう1種オオアオイトトンボも多かったので目を
  向けると・・・
  
  まだ暖かいし時期的に早いと思っていたのに,もう連結したペアがいました。 これは
 午後遅くに産卵とか見られるのでは,と思いましたが・・・
  
  午後4時前から水辺の樹に多くのペアがやって来ました!そして交尾個体が見られ!
  
   多数のペアが交尾や産卵をはじめました。上は交尾個体。
  
  良い感じの太さの枝に産卵するペア,産卵に適したこの枝は,よく見ると過去の産卵痕でボコボコ
  になっています。
  
  この枝もボコボコしているのは,過去の産卵痕が膨らんだことによるものです。
  
  背景が抜けた良い位置での産卵でしたがピントが合った瞬間に産卵休止して飛び立ちました。ペアは
 産卵位置を頻繁に変えていました。
  
  夕闇のなかで産卵するオオアオイトトンボ,こういう写真を撮りたかったので嬉しい。また夕闇のなかでの
 撮影をしに訪れたくなります。でも毎回こういう位置で産むとは限らないからなあ・・・

  
  だいぶ暗くなってしまい・・・最後はファインダーも覗きにくくなり撤収しました。

  10 11日(
 
  昨日,書類を提出できたのですが,この連休も日曜日は出勤なので思い立って午前中だけ撮影に
 職場近くですが,ちょうど良い時期だと思ったので・・・
  
  アオイトトンボの交尾,昨年よりも水辺の草が茂っているので写真撮りづらかったですが,幸い
 個体数も多かったので,写すことができました。
  
  しっかり撮影できたのはこの2ペアでしたが,それでも撮影できたので良かったです。
  産卵はフトイとかではなくミクリのような植物でした。やはり少し繁っていたので写しやすいペアを
 探しました。
  
  幸い手前の方で産んでくれるペアもいて写せました!
  
   いつもそうですが,産卵するペアが集中する葉や茎があります。この写真に写っていますが,葉の上に
 無数の産卵痕があります。このペアの後ろにもあるので,他のペアが産んだ痕か,このペアがリピート
 したのだと思いますが,こうしたお気に入りの産卵場所で何度も産卵することもあるのだと思います。
  次もリピート個体がいるかを確認するため,また出かけたいです・・・

  10 1日(
 
  今日から少し不在なので,飼育している昆虫の餌替えのためシラカシを取りに行くと・・・
  
  枝にハゴロモがとまっていました。アミガサハゴロモですが, ちょっと気になったので調べて
 みたら,チュウゴクアミガサハゴロモでした。 このところ関東各県でも分布域を拡げているので
 園芸学部でも普通に見られる状況になったようです・・・シラカシも寄主植物になのかは不明ですが
 今後も樹木等を観察しないと・・・ と思いました。


 2024年 トップ