戸定の昆虫 2020-1 (1~3月)


 皆様にとっても良い年になりますように・・・本年もどうぞよろしくお願いします。
 昨年の更新も含めて頑張ります・・・更新したらここでお知らせします。


 2020年 トップ

  3月 29日(日)
  本当に事態は深刻になってきています。皆様、元気に過ごしましょう。出かけましたが、昆虫の
 写真はないので3月の写真はこのアオサギでおしまいです。新年度は南の島の昆虫から!(予定)
  

  3月 24〜26日(火〜木)
  世間はだいぶ騒がしくなってきましたが、千葉県南部の清澄にある東京大学千葉演習林に調査しに
 出かけました。久しぶりの訪問で以前の記憶はさっぱりなく・・・でも皆さん大変親切で有り難かった
 です。寒の戻りで結構寒くて昆虫の写真は多くないですが、アップします。

  先ずはこれまでもチャレンジしたけど失敗していたビロードツリアブの訪花写真ですが・・・
 宿舎脇のキヨスミミツバツツジにやってきた個体を狙いました。
  
  高速シャッターですが、やっとまともな写真が!手前の枝が気になるものの嬉しいです。
  
  1/1000ですが、それでも翅とかは静止しませんね。もっと高速で今度は撮影したいものです。
  
  脚や体に花粉が付いているのが分かります。もっと高速シャッターが切れるような環境があれば、また
 チャレンジします。
  
  
  学生が見つけた越冬中の?ゾウムシです。1.5cmほどありましたし特徴的なので種名を調べたいものの
 年度末でいろいろ忙しくあとでになります。 うーん少しお待ちください。
  

  3月 21日(土)
  私事ですが、腰を痛めていて金曜日は完全に寝ていました。今日は病院に行って薬をもらいましたが
 それなりに歩けたので昼は外食などして近所のマサキを見たら、久々に見つけました。
  
  私にとっては、「春になった」と思わせる昆虫は、このミノウスバかなと思っています。最初のうちは
 集団で新葉をかじりますが、そうなると葉が萎れて茶色く枯れてしまうので美観を損ねます。
  
  また成長すると、こんな感じでバリバリかじることも多いですね。昨年撮影していないので2年ぶり?
 の撮影となりました。
  近くにローズマリーがあるので訪花昆虫を撮影しようと思いましたが・・・
  
  アブラムシかもっと小さい何かがいるのかテントウムシも何匹か来ています。ナミテントウと
  
  ナナホシテントウ、どちらも数匹ずつ来ていました。撮影時は植物由来と思っていたこの粉状のものは
 ダニか何かなのかしら・・・今度拡大して見ないとなりません。
  訪花昆虫も2種出します。
  
  セイヨウミツバチが来ています。今年は早くから活動していたのでしょう。どこで飼っているのかな・・・
  
  写真の角度が悪いですが、ニホンミツバチもいました。両種は仲良く蜜を集めているのではなく
 近くになったら、軽く攻撃するなどいがみ合っていました。私が見たのはセイヨウミツバチが
 ニホンミツバチにちょっかい出している例でした。やはり仲良くは過ごせないようです。

  3月 18日(水)
  暖かい日があったり冷え込んだリが続くのがこの時期とは思いますが(三寒四温)、今年はその
 振れ幅が大きいので体調管理も大変です。そしてこのコロナウイルス・・・どうなるのでしょうか・・・
  
  今日は暖かいのでツツジトゲムネサルゾウムシを撮影しに行きましたが、やはり蕾に
 います。しかも この個体は蕾に口吻を突きつけているようです。
  
  何度もストロボで撮影していたら口吻を抜きました。これは食事なのか産卵行動なのかは
 その後蕾から離れてしまったのでわかりませんでした。
  
  摂食していなくてもこのように蕾の周りに集まる個体は多いです。今度蕾を解剖しなくては・・・
  
  このような褐色の跡がついている蕾をターゲットに、開いてみようかと思っていますが・・・

  3月 11日(水)
  今日も20℃超えの大変な暖かさだったので、外に出ました。圃場では越冬明けのキタキチョウや
 キタテハに加え、羽化したモンシロチョウも見られました。でもどれもとまってくれない・・・
  
  キタキチョウだけ遠目に撮影できました。
  昨年撮影したツツジトゲムネサルゾウムシが産卵するのはつぼみの今の時期なのではと、昨年発生
 していたツツジを観察すると・・・
  
  やはりつぼみに集まっています!しかも交尾個体もいます。
  
  どのつぼみにもいるのではなく集中しているつぼみがありあmす。性フェロモンか・・・
  
  小さいので撮影も難儀しましたが、これからが産卵シーズンですね。
  
  やはり繁殖期はつぼみに集まっているようです。
  
  他のつぼみにも交尾個体がいました。次は産卵シーンとか撮影できるかな・・・
  
  歩いている個体もいましたがすぐに、飛び立ってしまいました。
  他の昆虫もこのツツジにはいました。
  
  ユスリカの仲間だと思いますが、ふさふさした触角でした。オスですね。
  
  ナミテントウも活動しています。わざわざここに来ているのですから、ダニなど何か餌があるのだと
 思いますが、よくわかりませんでした。

  3月 6日(金)
  2月は卒論修論シーズンであまり写真撮れず、その後のウイルス騒ぎでバタバタしていましたが、
 結局学会などは全部中止になり、3月は時間があるかもしれません。昨日が啓蟄でしたが北風が冷たく
 写真は撮りに出ませんでした。今日も風はやや冷たいですが天気良いから出てみました・・・
 
  キタテハでもいないかなとポイントに行ってみたところ・・・信じられないことに、
 アゲハチョウが飛んでいました!!!私はまだモンシロチョウも見ていないが・・・
  
  それなりにせわしなく飛び回るので証拠写真的ですが、3月上旬にアゲハチョウ!
 私的には過去最高に早い記録だと思います。あり得ません・・・
  
  最初、ギフチョウでも飛んでいるのかと驚嘆しました(笑)まだ新しい個体ですね・・・
 サンショウやカラタチなどは芽吹いているのか・・・ギリギリかな・・・暖冬恐るべし・・・
 本当に自然発生なのでしょうか・・・暖かいところに蛹があったのかもしれませんね・・・
 
  アゲハチョウで全部吹っ飛んでしまいましたが、圃場で見つけたのは・・・
  こんな時期なら、見られるクロヒラタアブです。
  
  ツバキの木の周辺で活動していました。
  
  飛翔写真も一応出しておきます。

  いきなり驚きましたが、シーズン突入ですかね・・・昨年よりしっかり撮影したいものですが・・・

  2月 2日(土)
  学会の下見を兼ねて名古屋に出かけたのですが、平和公園に行ったものの、ここでも
 ウスバフユシャクしかいなかった・・・
  
  密度が低いものの、手すりにはいました!
  
  
  手すりではこれ以上上がれないので、捕まえて樹に放したところ、メスが擬死したので、メスが
 オスにぶら下がるというあり得ない写真が撮れました(笑)一応証拠写真的に・・・
  
  オスの数も少なかったので、きちんと管理されているのか、植樹は新しいのか・・・

  1月 30日(木)
  フユシャク撮影をしましたが、例年この時期はカイロとかマフラーとか手放せないのに、今日は
 暖かいのでちょっとアウター羽織っただけでした。観察は楽でしたが、いたのはウスバフユシャク
 だけでした・・・
  
  例によってサクラの下草には、多くのオスがとまっていて、また多くのオスが飛んでいました。
 このオスは黒い紋がクロテンフユシャク並みに大きいですが、外横線がほぼ真っ直ぐですから
 ウスバフユシャクです。今年もクロテンを撮れるようにしたいです・・・
  あとは交尾個体も多かったです。どの個体もメスが先導して幹を登っていました。
  
  何回か光を当てるとオスがメスを隠すように翅を閉じるのでチャンスは短いです。
  
  これは別個体、目を離すとどんどん上っていって視界から消えます。
  
  ちょうど良い位置で、お気に入りの1枚(笑)また撮影してみます!

  1月 27日(月)
  やはり卒論シーズンでいろいろ忙しく、昆虫の写真も撮っていませんでしたが、隣の植物病学の
 実験室のキュウリに発生していたコナジラミをもらったので、撮影してみました。
  
  ピントぴったりに撮れたのに、なんかはっきりしないのは表面のワックスのせいですかね?

  1月 4日(土)
  謹賀新年  今年も穏やかな、そして温かいお正月を迎えています。
  新年からフユシャクの観察会を行いました。昨年知り合った研究者の方から誘っていただき
 首都大学東京の近隣の公園での観察会。初めて緑色のイチモジフユナミシャクが見られるかと!  
  
  最後の方で私が見つけた個体!しかも緑色の強いタイプでした!感動・・・以下は同行した皆さんが
 見つけた個体がほとんどですが(笑)、とにかく目的の「緑色の翅のフユシャク」を初めて撮影できて、
 新年早々から嬉しいです。この緑色の翅ですが、色合いなどに個体差がありました。この個体は、前翅と
 胸部背面の緑が濃い個体で、他の部分はうっすら緑もあるものの翅の色が強いタイプです。
  
  この個体は緑色が薄いのですが、胸部背面と翅以外に胴体部も緑色を呈しています。翅だけが緑では
 ないけど、これはこれで渋い感じです。前翅の黒い帯ははっきりしています。後翅もやや色づいてい
 ますかね・・・
  
  これは2番目の個体に近い配色ですが、色がもっと薄いタイプです。後翅も色が付いているように
 見えます。ただ前翅の黒い帯はほぼ消失しています。
  
  これも上の個体に近いですが、前翅は右側だけ黒い紋がはっきりしています。左右差もあるのかな・・・
 変異はもっとあると思われますが、今回はこんな感じでした・・・
  
  この個体はサクラの幹に産卵しているようでしたが、最初の個体と同じように翅の緑が鮮やかです。
 でもこうして幹を見ると地衣が翅と同じ様な緑色を呈しているので、目立つように見える緑色でも
 隠蔽色となっているように感じました。
  
  交尾個体も見られました。見慣れているウスバフユシャクと違って交尾している場所から動くことなく
 オスも翅を下ろさないので撮影には最適です。このメスは翅が短く見え、黒い帯も太かったです。
  
  この個体も翅が小さく黒い帯がより濃く出ています。個体変異は結構ありそうですね。
  さてオスも登場しているので、オスの写真も撮りたいと思いましたが、幹にはおらず・・・
  
  建物の壁に付いていました。薄墨で書いたような一文字ラインが印象的です。 交尾時は翅を閉じて
 いるのが残念に思いました。
  ほかのフユシャクもいたので紹介しますと・・・
  
  シモフリトゲエダシャクの交尾個体です。私は初めて見る種だったので嬉しい出会いでした。彼らの
 場合はオスが翅を立てることはないようです。
  
  これから先、今年もたくさん出会うであろうウスバフユシャクですが、こうして見つけると嬉しく
 なりますね(笑)この個体も幹を上っている最中でした。
  
  これもウスバフユシャクですが、柵の上にいたので写真は撮りやすかったです。
  
  最後に見かけたシロオビフユシャクのオス。羽化不全個体でした。この種は早く出現するためか
 これまでみたことがありませんでした。見られただけでも嬉しい。

  私が見たフユシャクはこの4種でしたが、他にも何種か見つかったようです。また私は新年から
 自分の虫を発見しました!
  
  木の幹にとまるエゾギクキンウワバです。羽化したてという感じの個体ですが、今年は暖かいから
 休眠性を持たない彼らも、ちゃんと育ってこうして羽化したようです。でも次世代が残せるのかは
 ちょっとわかりませんね・・・

  こんな分けでスタートは順調ですが、今年も忙しいのは変わらないので、どうなるかですけど・・・
 本年もどうぞよろしくお願いします。  


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