戸定の昆虫 2018-4 (10~12月)


 どうも今年は忙しすぎて、特にこのタームは撮影もあまりしておらずすいません・・・


 2018年 トップ

 12月21日 (金)

  少し暖かかったので、冬越しの昆虫たちの写真を撮りに出たのですが・・・残念ながら撮影は
 ごくわずかしかできませんでした・・・
  
  セスジユスリカのようなユスリカですが、種の断定は難しいです・・・触角の形でこの個体は
 メスだとわかります(オスはもっと毛とかが生えている)。彼らは成虫越冬ではないと思ったが
 結構遅くまで見られるので、もしかして越冬個体?
  
  多くのクモもいなくなっていますが、なぜか1匹だけジョロウグモがいました。今年は
 暖かいのでまだ生き残っているのかもしれません。餌も少ないと思うので、いつまで生き
 られるのかですね・・・  

 12月04日 (火)

  学生実験で使う昆虫を採集しに午前中、少し学内を歩き回りました。
  しかし今日は異様に暖かい日です。最高気温が20度を超えていました!でも今の時期は、暖かいと
 いっても突然新たな昆虫が羽化するとかそういうことはほとんどなく、寒さで死ぬはずの個体が生き
 残っていたり、幼虫や成虫で越冬する個体が暖かいので隠れていないとかで見つかる状況だったり、
 今の時期に活動する昆虫だったりします。だから暖かくても見られる昆虫は少ないといって良いかもです。
  
  ヤマトシジミの成虫はまだ暖かいから生き延びているという状況です。
  
  ウラナミシジミも生き延びているという状況です。
  
  ミナミアオカメムシは成虫越冬だと思いますが、彼らもまだ活動中です。
  
  幼虫にも黒っぽいのと緑色のものがいるんですね・・・
  
  ヤドリバエの仲間かな、と思うようなハエがいました(本当は何の仲間かわかりません)。
  
  葉裏にいたキンウワバの幼虫、イラクサギンウワバかなと思っていますが・・・
  
  この幼虫はイチジクキンウワバのように見えますね・・・これらのウワバの幼虫も寒くなると
 死んでしまうので、暖かいことで生き延びています。
  
  次に紹介するアリはこの時期に活動する収穫アリ(クロナガアリ)です。
  
  
  決まった種子を集めるのではなく、各自歩き回って拾ってきている感じです。
  
  大きな種子を運ぶ個体もいました。
  
  暖かいので動きも速かったです。
  
  収穫アリしかいないと思ったら、クロヤマアリも活動していました。カメムシの死骸を運んでいます。
 暖かくて良かったですね・・・

 『追記』「この時期に新たに羽化してくるような昆虫はほとんどいない」と書きましたが12月5日の
    夕刊では西東京の「神代植物園でアブラゼミ羽化」という記事があって証拠写真も!
     新たに出てくるような場合もあるんですね。びっくりしました。   

 11月30日 (金)

  11月ももう終わりなので、学内を歩きました。まだクロタラリアが残っているので・・・  
  
  だんだんと痛んだ個体が多くなってきていますが、まだウラナミシジミはたくさんいます。産卵もして
 いるが・・・受精卵でももう育たないかもです・・・
  
  そんなに翅が傷んでいない個体もいました。でもやはりメスしかいないと思います。
  
  今の時期に活動する収穫アリであるクロナガアリが草の種を運んでいます。もう少しちゃんと
 撮影しておこうと思います。

 11月15日 (木)

  もう遅めですが、せっかく植えたクロタラリアが気になるので、行ってみました。
  
  葉を食しているドクガの幼虫がいました。と思ったが、体は妙にヤガのようなので調べたら
 ナシケンモンの幼虫でした。恐らくドクガの幼虫に擬態しています!すごいものです。
  
  
  ミナミアオカメムシの幼虫があちらこちらにいました。彼らは成虫越冬だと思うので
 もう少しで成虫になれそうですね。
  
  ウラナミシジミは、まだきれいな個体もいました。彼らは休眠しないのでこのまま全ステージが
 霜とかの時期に死んでしまいます。

 11月7日 (水)

  圃場管理の高橋さんが、台風で倒れた木の枝からミズイロオナガシジミの卵を見つけて持ってきて
 くださいました。
  
  木の枝の根元に産み付けられた卵・・・よく見つけられるものだと感心しました。見せていただき
 どうもありがとうございました。しかしどうしてこんな形になっているんでしょう?卵に見えにくい
 ようにしているのでしょうかね・・・

 10月28日 (日)

  この日は午前中カレッジリンクという市民大学講座的なものがあったので、やはり大学に来ていました。
 午後に圃場などをまた巡ってみました。
  
  クロタラリアを植えている圃場に行ってウラナミシジミの撮影をしてみました。早速お目当ての
 ウラナミシジミがいました。美しい個体で翅を開いてくれるのはメスが多く・・・
  
  体の真ん中は構造色でブルーですがやはりオスの写真が欲しい・・・
  
  種名のようなウラナミ(裏波)がわかるような写真も出しておきます。
  やっと翅を開く輝くオスを発見!
  
  でもよく見なくても尾状突起はないし、明らかにヤマトシジミです。彼は盛んに飛んでウラナミシジミの
 メスにちょっかいを出していたので、完全に誤認ですね・・・
  
  クロタラリアのつぼみにはウラナミシジミの卵がびっしり付いていたのでオスもいて交尾済だと思うので
 もうオスは個体数が少ない時期かもしれません。
  他にはこのクロタラリアにもミナミアオカメムシが・・・
  
  どうしてこんな配色なのでしょうか・・・
  このあとアブラムシの卵を撮影に行きました。
  
  シャリンバイに付くナシミドリオオアブラムシですが、若虫と成虫が集合していますけど、一番右の
 成虫の葉脈をはさんで反対側の部分(上)に卵が6個ほどあるのがわかりますか?もう越冬準備ですね。
  100周年記念花壇にも行きました。
  
  昨年もアゲハの幼虫が見られたヘンルーダに、今年も幼虫がついています。今年はまだ暖かく
 順調に育っているようです。
  
  ヘンルーダの脇には蛹も見られました。茂みになっているのでわかりづらいところだとは
 思いますが、寄主植物からあまり離れていないところでも蛹になるんですね。
  
  その近くの草本にヒメジュウジナガカメムシがいました。各地に普通なようで草本にいいるので
 このキャンパスでも見られると思いますが、ちゃんと見つけたのは初めてか久々のような気がします。
 赤と黒に塗り分けられた印象的な色彩ですね。
  
  ホシホウジャクが吸蜜していたので撮影しました。これが一番の出来です!このような写真を
 撮りたかったので、これで満足しましたが(笑)他にもいいショットがあるので・・・
  
  これは体へのピントは甘いのですが、口吻(ストロー)にピッタリ合っていて、しかも
 口吻に花の花粉(白)が付いているのがわかります。こうしてこの口吻が受粉に役立って
 いることがわかるわけです。
  
  このような角度からの写真も結構理想的なので嬉しいです(右翅はやや流れていますが・・・)
  
  これもそれなりに良い出来です。ということで3枚もピントが合った個体もあって良かったです。
  
  置いてある木をどかしたらシロアリがいました。ヤマトシロアリのようですね。このまま巣があるよう
 ですから、4月とかに婚姻飛行を見たいものです。ということで野生のシロアリでした。

 10月 17日 (水)

  朝に事務棟に行くと、校舎周りのカタバミが多い場所にシジミチョウがたくさん・・・
  
  ヤマトシジミがたくさん飛んでいて日が射すと翅を開くのでキラキラ輝いていました。
  
  縁が黒っぽい個体もいますね。
  
  少し黒っぽいのはメスです。
  
  交尾個体も多く見られました。
  
  そこに他個体が邪魔しに来たら、右のオスが翅を広げて威嚇しました。それが輝ききれいでしたが
 威嚇の効果があったのか他のオスは飛び去りました。

 10月14日 (日)

  この日曜日も所用で大学に来たので、学内も見ました。
  
  ネコハエトリと思われるハエトリグモが小型のハチ?を捕食していました。
  
  この時期にも多いコアオハナムグリです。
  
  ツマジロエダシャクが特徴的なとまり方で葉上にいました。幼虫はクスノキを食するので
 このキャンパスでも普通に見られる蛾です。
  
  学内にいるヒナカマキリの写真を撮りたかったのですが、休日で通る人もそれなりにいたので
 残念ながら見られず・・・これはモリオカメコオロギか?

 10月7日 (日)

  実用化試験で大学に行きましたが、ついでに学生と学内散策しました。
  
  学内にはハコベホオズキが多いので、ホオズキカメムシもそれなりに棲んでいます。
  
  クビキリギスがいました。今はまだ普通に活動していますが、これから越冬の準備に入るのでしょうね。
  
  枯れたゴマについていたミナミアオカメムシです。松戸でも普通に見られるように
 なっていたのですね・・・
  
  ミナミアオカメムシはいくつかタイプがあります。この土がついているように見えるタイプが
 個人的には印象的です。周りにいるのは幼虫です。
  
  クサギカメムシもいました。羽化している個体もいました。
  
  ちょうど抜けたところですね。赤い部分のところだけ色がついていると言った感じ・・・
  
  翅を伸ばしているところですが、こうしてみると複眼の内側にある一対の小さな赤い点は単眼
 (背単眼)であることがわかります。普段目立たないのでわかりやすいですね。
  
  フクラスズメの幼虫がカラムシ付いていました。彼らはこのあと蛹になり成虫越冬するはずなので
 あと1か月ぐらい暖かいと良いですね。
  
  ツチイナゴも成虫越冬なのでこの時期でも成虫が元気にしています。
  
  クロスズメバチがカキの実に来ていました。水分補給もあるかもしれませんがやはり味のある方が
 良いのかもしれませんね。
  
  ハラビロカマキリもいました。彼らはそろそろ寿命を迎えます。でもこの個体はきれいでした。
  
  サトクダマキモドキは秋になると急に園芸学部で目立つ昆虫になります。緑色の美しい昆虫ですが
 赤い触角が印象的です。近縁種のヤマクダマキモドキは前脚が赤いのが特徴なので、郊外に出て探し
 たいものです。
  
  セアカツノカメムシは、園芸では多くはないけど確実に見られるカメムシの一種です。
  
  シモフリスズメ?の幼虫がいました。このあとは蛹で越冬するようです。
  
  低いところでアオマツムシの声が聞こえたので探してみたら学生が見つけました。翅を立てて鳴いている
 のがよくわかります。
  
  撮影とかしたら警戒して引っ込んでしまいましたが、隣にメスが来ているのにまだ鳴くのは
 もっとアピールする必要があるのでしょうかね・・・

 10月 3日 (水)

  ちょっと出かけたときの写真です。
  
  大きな蚊が花の蜜を吸っていました。調べたらトワダオオカという種でした。青や黄色の紋が光って
 美しい蚊でした。触角の構造からするとメスのようです。花の蜜が餌なら歓迎しますね。
  
  バラのつぼみをかじったあとが!きれいに丸くなっていて層もできていて
 ある意味きれいで芸術的です。オオタバコガとかの仕業かな・・・犯人は
 いなくて残念・・・
  
  吸蜜するスズメガたち、まずはホシホウジャクです。
  
  これはホウジャクですね。高速で切ってもなかなか静止しません。
  
  秋も多いコアオハナムグリです。この成虫は冬越しすると言いますが、どうしているんでしょう。
  
  翅がだいぶ痛んでいましたが、ダイミョウセセリです。
  
  コブハサミムシのメスが葉上にいました。このあと越冬して春に卵を産むので採集して
 帰れば良かったかな・・・卵を守って幼虫の餌になるメスの観察をしたかったかも・・・

  10月 1日 (月)

  学内を歩いてみました・・・
  
  クマバチがサルビアの花の蜜を吸っていますが、彼らはちゃんと正面からすわず受精に関係ないような
 横からかじって吸うとか・・・
  
  花を押し分けて吸うとか受粉に寄与しません・・・


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