戸定の昆虫 2014十勝 特別編
チョウなどの調査がありましたが、写真を撮ることもできました。
8月 30日(土)
「十勝勝千年の森」を訪ねました。イギリスのガーデンデザイナーズ協会主催の
SDG Awards 2012でグランド・アワード
を受賞している庭なので、趣がありました。
チョウもたくさん飛んでいました。
まずはクロヒカゲがいました。北海道の個体は色とか違うかもなので、何でも撮影しようとなりました。
ヒョウモンチョウはどれも似通っていて、表だけだと区別付きません・・・これはオオウラギンスジ
ヒョウモンのメスでしょうか・・・
オオウラギンスジヒョウモンは、裏から見るとこんな感じです。
これはメスグロヒョウモンのオスです。オスは普通のヒョウモン型の斑紋ですが・・・
このようにメスは色が黒いので、この名があります。
裏側から見ると種の同定がしやすいです。これはミドリヒョウモンですね。
うーん・・・これもミドリヒョウモンのオスのようです・・・
これはウラギンスジヒョウモン・・・かな・・・
これもウラギンスジヒョウモンに見えますが・・・なかなか難しい・・・
所々から、コエゾゼミの声が聞こえてきます。でも樹にいる個体は見つけにくく・・・
ようやく一匹、低いところにいました。
もう一匹いましたが、なんと木の杭に産卵していました!上から産卵しつつ下りてきています。
この写真では5個目の卵を産んでいるところのようです。セミの産卵シーンは撮影したかったので
大変嬉しいです。カメラを向けて近づいても動じませんでした。
アキアカネです。北海道なのでもうすっかり色づいているようでした。
エゾアカヤマアリがいました。頭胸部が赤いアリなんて本州にいないから、ある意味新鮮でした。
モンキチョウが追いかけっこしていたので、撮影しました。空に舞い上がってしまったので
大きく撮れなくて残念・・・もっと上手く撮影したいものです。
ナナホシテントウを捕獲したアブがいました。調べたらチャイロオオイシアブという種でした。
ムシヒキアブの仲間もいろいろいるんですね・・・
エゾアオイトトンボ?ですが、このときは望遠ももっておらず・・・また行って撮影
したいものです。
ヨモギが結構生えていましたが、カンタンがたくさんいて鳴いていました。
珍しく目立つところで鳴いていたオスです。スズムシ的に翅を広げています。
こうして花に来て花粉とかを摂食している姿もよく見られました。
色鮮やかなイトトンボがいました。ルリイトトンボのようです。きれいな青色ですね。もっと横から
撮影しておけば良かった・・・
瑠璃色つながりのトンボがいました。
池にいた、オオルリボシヤンマです。腹部を深く沈めて産卵していました。このトンボはメスが単独で産卵し
オスのガードなどは見られませんでした。
こうしてホバリングしながら産卵場所をさがします。
尾端を植物体につけているので、卵は植物に産み込まれるようです。
こちらはオスがガードしているイトトンボですが、エゾアオイトトンボでしょうか・・・一応そうしておきます
オスとメスの単独個体もいました。胸部の背面に金属光沢がみられます。区別点である
翅の縁紋がはっきり写っていないのでわかりませんけど、オスの複眼の青みが強いので
エゾアオイトトンボかなあと思っています。
トンボがいた池はこんなところでした。良い場所でした。
オオルリボシヤンマが水面上をホバリングしているとちょうど影が水草にとまっているように見えました。
産卵する個体が数多く見られました。ここにまた行って一日中撮影していたいものです・・・
池にはいろいろな水生昆虫もいました。これはスジトビケラの仲間のようです。
黒いハナムグリがいたので、喜んで撮影しましたが、なんとコアオハナムグリの黒色型でした。
あまり見たことなかったが、全国にいるのかな・・
8月 31日(日)
2日目も天気が良く、チョウの採集なども行いました。撮影もしました。
北の方にいくとクジャクチョウが平地にいるので嬉しいです。派手なチョウですね。
でも裏は真っ黒で、急に視界から消えてしまうような感じになります。ある意味隠蔽的です。
セージにたくさんの大型ハムシがいました。ヨモギハムシ的でしたがたくさんのドットが付いています。
調べたらハッカハムシという種でした。初めて見ました。
分布は九州までいるので、ハーブ類を探してみないと・・・
今日もヒョウモンチョウの写真同定ですが、これは、オオウラギンスジヒョウモンかな・・・
メスグロヒョウモンのメスだけは、種名を断定できます。
これはミドリヒョウモンのオス個体です。ギンボシヒョウモンなどは撮影できていませんでした。
来年に持ち越しですね・・・
複眼が大きく、模様が入っている特徴的なハナアブですが、ホシメハナアブの仲間はこういう
斑紋が複眼にあるようです。でも種名はちょっとわかりません。
動きがのろいということもあるのですが、ハッカハムシをたくさん撮影しました(笑)
これはマユタテアカネのようです。あまり色づいていないですね。
カンタンが鳴いていました。こういうように葉のくぼみ?的な位置で鳴いていることが多いです。
こちらは産卵管があるので、メス個体ですね。花を食べていました。
エゾアカヤマアリが葉の上にいたので撮影しました。昨日撮ったものとあまり変わりません・・・すいません。
エゾトリカブトの花がちょうど見頃でした。きれいで特徴的な花ですが・・・
エゾスジグロシロチョウが吸蜜していました。北海道の種を撮影できると嬉しいです(笑)
植物体にハサミムシがいました。大きなハサミはハサミとしての機能は失っているように思えました。
落ち着きのない個体でしたが、葉の上にとまったかと思うと、
なんと!いきなり翅が出てきたので、びっくりしました。え?ハネカクシだったのか?
そして向きを変えてまた翅を広げて、今度は飛んでいってしまいました。本当に驚きました。
図鑑でハネカクシで尾肢が太い個体をさがしましたが、見つかりませんでした。後日大学で甲虫図鑑を
広げましたが見つからず・・・で、ふと、ハサミムシ?と思って図鑑を開いたらいました!なんと!
エゾハサミムシというハサミムシだったのです。
恥ずかしながら、ハサミムシに飛翔可能な種がいることを知りませんでした。うーん・・奥が深い。
このときにハサミムシが飛ぶと認識していたら、もっといろいろさがしたりしたのでは・・・これも
来年度の撮影に期待します。
昨日の池にいったらオオルリボシヤンマが力尽きていました。アクシデントではなく寿命かなと思いました。
早速アメンボが来ています。こうして夏が終わっていきます。
ミヤマアカネがいました。この個体は十分成熟していました。美しい赤です。
9月 1日(月)
今日は十勝千年の森には行かず、周辺地に行って見学などしました。昆虫の撮影も少し出来ました。
大きなハムシがいました。ハンノキハムシのようです。ハムシの仲間もいろいろいて興味深いですね。
クサカゲロウがいました。恐らく和名も「クサカゲロウ」という種です。
バラについていたヒメクロオトシブミです。新成虫が越冬前に摂食しているところのようでした。
これがその揺り籠ですね。彼らの写真もいろいろ撮りたいものです
バラにはチュウレンジハバチの幼虫も結構ついていました。
成虫もいましたが、アカスジチュウレンジのように胸部背面が黒くありません。むしろ
カブラハバチ的な配色です。でも胸部背面に黒色帯があるのとその部分がこぶになっているので
フタスジチュウレンジの黒みが弱い個体としておきます。
シータテハのようです。やはり平地にいるのですね。
あまり良くない構図ですが、キアゲハの成虫もよく見られました。
幼虫もいました。キアゲハはあちらこちらで見られました。
マルハナバチの仲間ですが、コマルハナバチのような配色ですね。この位置ではこれ以上わからないです。
ということで、後半は写真少ないですが、北海道独特の昆虫のいたので、楽しかったです。来年また行きたいものです。