戸定の昆虫 2013年 10~12月


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 11月中旬から2週間、学部のサーバーが止まってしまい、皆様にはご迷惑をおかけしました。
私のせいではないものの、お詫びいたします。そのため、授業のサイトを移動したりと大変忙しく
こちらの更新も滞っていますが、あまり写真も撮っていませんので、また活動します。


12月28日(土)

 22日に高尾でシモバシラ見学のあとに、チャバネフユエダシャクが見つかったそうなのに、私は
その場にいなかったので、悔しくて(笑)、時間を少し作っていつもの緑地に写真を撮りに行きました。
夕方行ってみると、柵にさっそくいました!
 
 これがメスです。翅は全くないものの、脚が長くて白黒模様で、か弱いフユシャクのイメージとは
異なります。体もがっしりしていますよね。
 
 横から見た感じですが、こんな体つきです。
 日が暮れてきました・・・
 

 ・・・歩き回ったらオスもいました。
 
 オスは普通のガですね。この2型が交尾しているところを撮影したいと、帰りに先ほどのメスの
写真を撮りに行きましたが、メスはいなくなっていました。夕方いた場所でコーリング(性フェロモン放出)
するのではないのだなと、寒い中での活動性の高さに驚きました。

 さて、他のフユシャクは、ウスバフユシャクのオスが、数匹飛んでいるだけでした(笑)
 
 1月にまた出かけるので、12日(日)に集合しましょう。今日より数は多いはずです。

 他の昆虫もあまり多くなく・・・でもこの子は3匹見つけました。
 
 ヒメカゲロウの仲間ですね。卒業生に聞かないと・・・
 
 斑紋からすると同じ種ですね。調べたらわかるかな・・・

 
 これはカゲロウみたいですが、こんな時期に羽化するものがいるのか!?ちょっと驚きです。冬でもこうして
普通に活動する昆虫が見られるとは・・・適応力の強さに脱帽です。
 
 寒いからいつもは通り過ぎる展望台に寄ってみたら、見事な夜景でした。中央に2つのタワーがアリ、左がスカイツリーで
右が東京タワーですが、わかりますか?

 ではよいお年を迎えください。

12月16日(月)

 屋上調査をしました。さすがに昆虫は少なくなっていましたが、よく観察するといるもんですね。
 
 うーん、何の仲間かわからないので(カスミカメ?)、図鑑をよく見ますが、聞いてしまうかも・・・
この時期にいるのだから成虫越冬かな・・・大きさ5ミリ程度です。

12月5日(金)

 緑地関係で、大阪梅田の「希望の壁」という巨大壁面緑化を見てきました。わざわざ関係者の方に
説明もしていただき、大変有意義でした。ゆくゆくはチョウの壁にもしたいそうで、関西にいなくて残念に
思いました。12月はネタが少なく、ここで紹介しておきます(笑)。里山の公園もあったのですが、昆虫を
探す暇はなくアップできません。希望の壁だけ出しておきますね。
 
 とにかくでかい!人が歩いていないときに写してしまいましたが、幅78m×奥行3m×高さ9mだそうです。
四季折々で花が咲き表情が変わるようなので、春と夏には絶対行きたいものです。

11月25日(月)

 西千葉の植物調査を行いましたが、北門付近は、まだまだ昆虫の姿も見られました。
 
 キク科の植物の花が咲いていましたが、萼の部分にアミメアリがたくさんいました。
 
 アブラムシがついているので、そのアブラムシと共生関係にあるようです。甘露をもらっているところは
撮影できませんでした。
 
 そのアブラムシを食べにナミテントウが来ていました。そろそろ越冬ですね。
 
 ナナホシテントウも来ていました。アミメアリは小さいので、テントウムシを排除するのは
難しいようでした。

 
 ハグロハバチだと思われます。幼虫はよく見ますが、成虫はこれまで未同定的でした。今回
はじめてハグロハバチだと思いました・・・

11月24日(日)

 近くのキクの花を見たら、ヨモギハムシがいました。キクにいるのを初めて見て、少し嬉しく
なってしまいました。
 
 オスの上にメスがマウントしています。メスの腹部はかなり大きいので、まだ産卵をするようです。
次年度にたくさん発生してほしいのですが、他人の庭のキクなので、複雑な心境です。

 ユスリカが飛んでいて蚊柱になっていたので、高速シャッターで狙ってみました。
 
 既に少し暗くなりつつあったので、絞れなかったために、ピントの合う位置が限られていますが、
何匹かはクリアなシルエットです・・・
 
 静止しているように見えますが・・・またチャレンジしてみます。

11月 17日(日)

 研究室のプチOB会で、高尾の森林科学園に行きました。さらに晩秋の昆虫を撮影しました。
 
 まず園内を散策すると、木の葉裏でウラギンシジミが休んでいました。木の葉は落葉するので、まだ
越冬ではないと思いますが、そろそろそんな季節です。

 
 キジョランの葉裏でアサギマダラの幼虫が越冬していました。ウリハムシが行うようなトレンチ行動を
行っていました。丸く円を描くように葉をかじってその内側を食べるというものです。来春、大きく成長した
幼虫の写真も撮りたいものです。

 
 
 この配色だと、トラマルハナバチしか浮かばないのですが、一生懸命蜜を集めていました。
越冬のための準備なのかな・・・

 
 
 
 
 日当たりのいい場所でひなたぼっこをして、前脚をすりあわせているハエをよく見たので
撮影しましたが、下の2匹は同一種かな?ハエは難しいので、種名の同定不可能かもしれません。

 
 ハエつながり?で、ヒラタアブもいたので、撮影しました。ナミホシヒラタアブかなと思いますが、
この子もちょっと名前の確定はペンディングにします。

 
 アリグモがいました。種名はちょっとわからないので、調べて掲載するようにします。

 
 
 ジョロウグモが見られたので、今日も撮影しておきました。そろそろ世代も終わりますね・・・

11月 16日(土)

 ちょっと出かけたので、写真を撮りました。晩秋の昆虫たちです。
 
 ドクガの幼虫がいたので、幼虫越冬するのがいるのかと調べたところ、キドクガでした。この幼虫は
まさに黄色い帯があるのですが、終齢幼虫は橙色になる個体もあるようです。どちらが頭かわかりますか?
私は右だと思っていたのに、左側でした。うーん・・・私は昆虫好き失格ですな。

 
 
 オオムラサキツツジの葉上にいたハムシのようですが、3mm程度ととっても小さいので種名はわかりません。
でも図専門の鑑には載っているかもなので、もう少し調べてみますが・・・

 
 この時期に目立つジョロウグモがいましたので、撮影しました。クモももっと撮影していきたいものです。

11月 11日(月)

 ゲジの写真が必要で、学生に聞いたら、いる場所を教えてくれました。ありがたい!
 
 動きが速くて大変でしたが、何とか撮影できました。

 
 ゲジと同じように木の板の下に潜んでいたのは、アカシマサシガメです。ヤスデを専門に食べるサシガメですが
捕食シーンを撮影したいものです。

 
 ハグロハバチの幼虫が食草ではない草の上を移動していました。単眼の周りが黒くなっていて
かわいい顔をしています。ちゃんと食草にたどり着けたかなと、思っていましたが、土中で蛹化して
越冬するので、蛹化のための移動かもしれませんね。

11月 6日(水)

 午後になってしまいましたが、ビオトープエリアを調査しました。こちらの方がまだ活動が見られました。
 
 日当たりのいい岩に、オオカマキリがいました。暖かいのはいいが、餌は捕まるのかな?

 
 アブラムシに多くのアミメアリが来ていました。

 
 フジバカマの花の蜜を吸うガガンボです。ガガンボは、成虫は餌をとらない、というイメージがあったので
体を上下させて蜜を吸っている姿を見られて、大変嬉しくなりました。
 
 口吻を花の奥まで差し込んでいます。長時間、蜜を探していました。

 
 今年もガマズミの葉を、サンゴジュハムシが食しています。葉も色づいてきたのでそろそろ卵があるかなと
探してみましたら・・・
 
 すぐに見つかりました。糞でカモフラージュしています。

 
 夕方になり、風も強くなってきました。調査を終えて下に降りるとヤマトシジミが風に耐えていました。
もう少し明るかったが、絞った関係で夜の写真になってしまった・・・

11月 5日(火

 屋上調査を行いました。今日はBルーフの方です。寒くなってきたのか、昆虫もだいぶ少なくなりました・・・

 
 ゴミムシの仲間のようです。ヨリトモナガゴミムシかなと思いましたが、はっきりはわかりません。
やや暗かったので、判別も難しい・・・
 
 カントウヨメナの花を食するオオタバコガの幼虫。葉よりも花の方が好きなんですね。
 
 う、このクモは難しい・・・もう少し調べます・・・

10月28日(月)

 今回の台風はたいしたことなくて良かったです。昨日から久しぶりの青空なので、カメラを持って
学内に出ました。

 
 ヤマトシジミがカタバミにいるというのは、食草にいるということで、これは絵になりますが、そんな
写真を撮っていなかったので、校舎前で頑張りましたが、不審者ですね・・・でもこの個体は美しく
いい写真になりました。
 
 この個体は結構傷んでいますが、カタバミの花に来ているということで、これも嬉しいです。
 
 警戒心はそれなりに強く、少し近づくと逃げてしまうので、苦労しました。この個体はきれいでしたが
やや後ろからの撮影です。また撮影しようと思います・・・

 圃場に入ってすぐにある柿の実が、熟して落ちています。誰も食べないから渋柿かな・・・でも落ちて
傷んだ実は昆虫にはごちそうです。でも昆虫の世界は強いもの勝ちですから、樹の回りに弱いものが陣取って
いました・・・
 
 キタテハは越冬する秋型個体がたくさんいました。柿の葉でひなたぼっこしています。
 
 近づいても逃げない個体もいます。斑紋もまだきれいですね・・・
 
 暖かい日射しの中、大きく翅を開く個体もいました。柿の葉も色づき始めています。
 
 一方、その下では、柿の実にたかろうとする個体もいます。キタテハにはいい餌のようです。
 
 でもキタテハの多くは、オオスズメに追い払われていました。同じ巣の場合はこうして仲良くかじっていますが
争っていることもあったので、違う巣のものもいるようです。こうして集中している場合は大丈夫ですが、
近づいて撮影すると威嚇されました。なかなか怖い・・・

 
 ウラギンシジミも恐らく柿の実の匂いにつられてきたと思いますが、木の上にいました。彼らも成虫
越冬ですから、これから長い間成虫で過ごします。まだ翅もきれいですね。

 
 これは柿の実とは関係なく、ボケの花に来たホシホウジャクです。高速シャッターでも
翅は動きますね・・・

 
 成虫越冬のチョウの3種目です。これはキタキチョウです。センダングサの花に来ていました。こうして
越冬の準備をしているのですね・・・

 
 アカスジキンカメムシは幼虫越冬なので、このまま冬を過ごします。オオムラサキツツジにいましたが、
冬の間はどこにいるのかな・・・探してみようと思います。

10月24日(木)

 また台風が近づいてきたので、明日はトラップの回収とかの作業をすると思いますが、今日は
台風前の昆虫を撮影しようと、ちょっとだけ朝の学内を見ました。時間がなかったので、先日高橋さんに
お聞きしたポイントの昆虫です。いつもありがとうございます。

 
 カエデの樹にはオオスズメバチが蜜をなめに?来ているようですが、蜜の出ているところが小さいのか
3匹がまさに額を寄せ合っていました。近づきましたが、私のことは気にしていませんでした。

 
 エノキの若い樹にはアカホシゴマダラの幼虫がついていました。もう少ししたら越冬準備ですかな・・・
来年はもっと写真撮りたいですが、ゴマダラチョウの生活を脅かさないといいですね。
 
 この樹には3匹ついていました。2匹は普通に葉についていましたが・・・

 
 
 もう1匹の近くにはドクガの幼虫がいました。でも種名がわからないので、もう少しお待ちください。
ドクガの方が葉を食べているので、この後どうなるのかしら・・・また見に行きます。

10月22日(火

 戸定祭の展示用の、生きた昆虫を捕まえに、大人数の学生と学内を歩きました。採集しなくても
こういう外歩き企画を定期的にやってもいいなと思いました。
 
 寮のわきに生えていたイチジクは、カミキリムシの発生で伐採されていましたが、
細々とある樹にも容赦なくキボシカミキリが摂食していました。秋にも見られる
カミキリムシですね。

 
 草原に行くとササキリがたくさんいます。昔からこんなにいたかなと思ってしまいます。私の実家には
いなかったと思いますが・・・学内はあちこちにたくさんいます。

 
 卵を抱えた徘徊性のクモがいました。イオウイロハシリグモみたいな感じですが、他に似たのが
いないので、一応そうしておきます。色彩多型が多いようですね。

 
 このアブも調べます。複眼が特徴的だからすぐわかるかもです・・・少しお待ちください。
しかし・・・アシブトハナアブのようですが、こんな複眼の色をしていません。うーん・・・
白眼タイプかしら・・・飛び立っていったので、普通の生活をしているようでした・・・

 
 食草のミカン(もしくはカラスザンショウ)から離れた地際のブロックで蛹になっていたアゲハチョウ。
こんなところまでよく歩いて!と思わせる越冬の蛹でした。

 
 ところがミカンの樹は、ルビロウムシにたくさん寄生され大変な状況でした。すす病も発生し
このままでは危ないかもなので、どうしようかな・・・クロヤマアリも随伴していました。

 
 狂い咲きしたナシの花にオオハキリバチが来ていましたが、動きもなく、かろうじて生きている感じでした。
こうして働きっぱなしの一生を終えるのかな、少し寂しい気持ちになりました。

10月21日(月)

 グッドデザイン賞2013を受賞した屋上緑化、およびこれまでのビオトープの屋上緑化を調査
しました。そして今日からメインカメラはOM-D E-M1となりました。レスポンスが良いので、
シャッターチャンスに恵まれるかもしれません。まずは粗放的な緑化での調査。

 
 アカヒゲホソミドリカスミカメがとまっていました。ピントが合わせやすくて良い写真が撮れました。
イネだけではなく、イネ科なら何でも良いのかな?

 
 マダラスズは草地に結構見られるコオロギで、鳴いてもいました。もう少し鳴く虫が増えないかな・・・

 
 クロヤマアリの姿も見られたので、どこかに巣があるのでしょう。来年度まで巣が残ると
嬉しいですが・・・

 
 トンボが飛んできますが、止まってくれません。ようやく一匹屋上の縁に止まりました。アキアカネ
かなと思いましたが、胸部の斑紋がやや見にくいです。

 ビオトープの方が昆虫は豊かです。
 
 声も聞こえて姿も多かったのは、カネタタキです。短い翅を持った
オスの写真が撮れました。

 
 エンマコオロギも声や姿が見られました。この個体はメスですが、芝生に出てきていました。

 
 このコオロギは頭が平たくて、調べたらハラオカメコオロギのようです。小さいコオロギも定着して
いるようで、嬉しいです。

 
 9月には萩に結構いたツチイナゴですが、今日はこの成虫を一匹だけススキで見つけました。来年度も
たくさん羽化してほしいです。

 
 これまで目立たなかったナミテントウが、また姿を見せるようになっていました。今日見つけたのは
いずれも二紋型でした。このあと飛び立ったのですが、タイミング合わず(笑)

 
 エディブルガーデンにいくと、ヒロバネカンタンが見つかりました。か弱い感じですが、
今後もがんばってほしい・・・

 
 通路にオオカマキリがいました。今年も世代を回せるように!

 
 ロウムシが枝に付いていました。これくらいならまだ良いですが、びっしり枝に付いているのは
樹も弱るだろうから大変ですね。

10月17日(木)

 所用で留守がちでしたので、久々の更新となりました。2週間ぶりなので学内を歩いてみました。
会議などがあるので、時間は短めでしたが・・・

 
 またウラナミシジミを撮影しましたが、いい写真がないので、今回は違う昆虫を(笑)これは
アオクサカメムシの幼虫かな?もう少し調べてみます。

 前回は弱っている個体みたいだったオオハキリバチ。今回見た個体は花粉集めしていました。
圃場の高橋さん情報ですと、木のうろに巣も作っているようで、観察して撮影したいものです。
 
 花から飛び立とうとしているところです。
 
 高速シャッターで撮影したら今回はピントが合っていました。うれしい!脚に花粉がついていますね。
 
 次の花に着陸?するところです。。1/3000でしたが、翅はややぶれていますね。

 高橋さんの紹介で、カエデの樹に来ているスズメバチを見ましたが、幹にはコクワガタがいました。
 
 これは大あごが小さいけど、オスのようです。とっても小さいですね。スジクワかしら・・・
 
 こちらはやや大型です。この時期にいるので、オスも越冬するんですね・・・

10月3日(木)

 所用で、柏の葉のフィールドセンターに行きました。ふと花壇を見たら、キアゲハ(すいません、
最初は、なぜかアゲハと書いていました)が熱心に吸蜜していました。きれいな個体だったので、
撮影しました。
 柏の葉でもいろいろ撮影したいものです・・・
 

10月 1日(火

 新しいページの更新用に外に出ました。生憎の天気だったのでウラナミシジミを撮影しようと
圃場に行きました・・・
 
 今回は産卵個体を撮影しました。すでに卵が生み付けられていて、そこにまた産卵しています。
2つが同じ成虫のものかはわかりませんが、産卵しやすい場所には集中するのかもしれませんね。

 
 オオハキリバチがとまっていましたが、元気がなく、撮影したら落下しそうになっていました。
そろそろ巣も作り終わって寿命なのかもしれません。秋も深まっているのですね・・・


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