戸定の昆虫 2010年 4〜6月


2010年トップ


      あまり撮影をしていないので残念ですが、もう少し出歩きたい・・・。


6月30日(水)

 この前見つけたハサミムシは,ヒゲシロハサミムシという種類でした.今日もしっかり卵を保護して
いましたが,卵の中に眼点が出来てそろそろ孵化が近づいているようです.

    

6月27日(日)

 研究室の院生が3人,松戸市の「21世紀の森と広場」の昆虫担当の解説員として,働いています.
忙しい中頑張って仕事してもらっているので、地域交流として大変ありがたいですが、ただ送り出して
いるだけでは申し訳ないから、本日行われた観察会にサポート?として学生とともに参加してみました.
カメラも持参しましたので、いくつか撮影しました.しかし初めて見る虫もいて嬉しいです.

      
 原始的な甲虫類といわれるナガヒラタムシですが、今まで見たことがありませんでした.見つけたとき
には,このような擬死状態で、撮影中もずっと動かず脚も短いからほとんど見えないことから、脚が取れて
死んだ個体かと思いますね・・・でも触ったら明らかに故意に落下していきました・・・もう少し観察
してみたかったなあ・・・

       
 今年もビロウドハマキの季節ですね.きれいな昆虫です.学内にもいるかな・・・明日でも探して
みますね・・・

        
 ヤナギの樹にいたカギバの幼虫?と思ったら、ナカグロモクメシャチホコの幼虫のようです。
ヤナギにつく普通の虫みたい・・・こんな風に威嚇した感じのポーズをとります.なかなか可愛い(笑)
でも確かにシャチホコ型です。
           
 尾端の突起をこんな状態に広げることもしていました.威嚇なのか他のことなのかわかりませんが、
なかなかいいポーズで面白いですね.

   
 昆虫ではないですが、これはすごくかっこいいクモです!前脚が太くてマッチョな感じでした.まだ
未同定なので、近いうちに種名載せますね.

6月25日(金)

 圃場の試験で出歩いたあとに害虫を探したりしたので、他にも見てみました.
    
 学生さんが見つけてくれたハサミムシの卵の保護行動です.今年は昨年のミズキがなんと伐採されて
しまっていて(涙),エサキモンキツノカメムシの写真が撮れていないので、本当にがっかりしている
のですが、嬉しい出会いでした.種がわからないのでこの種はどうするかわかりませんが、メス親が
自分の体を孵った幼虫の最初の餌として提供する種もあるので、もう少ししたらまた見てみようかな・・・

  
 いつもの樹液ポイントからまた樹液が出始めました.こうして一心不乱に樹液をなめているから
かなり接近しても大丈夫ですが、周りにいる学生はいつもビビっています(笑)コガタスズメバチ
だろうと思っていたのですが、よく見ると配色が違うところが・・・個体変異とかなら問題無い
ですが・・・一応コガタスズメ?としておきます.
    
       カナブンは数匹来ていました.周りにいるハエなどを追い払っていました.

       
        確か以前も紹介した蛾ですが、何だろう?今年こそは同定しますね.

       
 カイガラムシを捕食するヒメアカホシテントウ.最近見ていない昆虫だったので、久々に撮影でき
ました.上からではなく頭部からの写真も撮影しないと・・・

6月24日(木)

 外部の会議が終わり、ようやく大学での生活が送れてホッとしました・・・いろいろ圃場に行く用事も
あったのでカメラ持参していきました.

   
     D棟脇の桜の古木をみたら,キマワリが潜んでいました.大きな複眼が目立ちますね.

   
   またその樹にはコスカシバが産卵していました.この虫は何の仲間かわかりますか?これが
   蛾だとはわからない人がほとんどですよね・・・コスカシバの脱出跡が多く残る樹でしたから
   毎年繰り返される営みですね.産卵撮影は初めて出来ました.

      
 ヤマトシジミが多く見られたので撮影してみました.逆光でストロボ使ったのですが、いい感じです.

   
    交尾個体も見られました.左がオスで右がメスです.裏の斑紋の濃さでわかるかな・・・

6月19日(土)

 自宅近くの樹にうどん粉病が発生していてたくさんのキイロテントウがいました!

     葉の表面のうどん粉病の菌糸がわかりますね.交尾個体も多数見られました.

6月4日(金)

 虫の日なのに写真がないのは問題ですから撮影しました!
    
     イタリア庭園の芝生に無数の穴が!アリの巣にしては大きいので見たところ!

   ハナバチの巣でした!たくさんのハチが出入りしています!脚に花粉を付けていますね.

    
    
     この時期に見られるベニカミキリです.今年は竹圃場に行って撮影できました!

6月1日(火)

 学内を歩けたのでカメラを持参しました.
  
   
 アカスジキンカメムシが羽化ラッシュです.上の左の個体はまだ羽化して間もない個体ですね.
羽化したてもきれいだし、金属光沢がすごくなる個体もきれいです.


 アブラムシのコロニーにいたこの幼虫は?気になります・・・アリは気にしないから化学擬態
しているようですね・・・

5月27日(木)

 朝、いい天気だったので、学内を歩いてみました.ちょっとの時間ですが撮影してみました.
   
   
   
 上からアジサイ、ヒイラギモクセイ、アオキの葉上にいたアカスジキンカメムシ成虫です.
羽化して発色した個体もきれいですね.

  
 ヒイラギモクセイに,たくさんのヘリグロテントウノミハムシの幼虫が寄生しています.小さい
うちは葉に潜り込んでいますが、大きくなると出てきて食害します.こうして茶色く変色するので
美観を損ねることになります.
 
       こうして褐色になり、ひどいとかなりの葉が落葉してしまいます.

   
  ドクダミの上で休んでいるナナホシテントウ.おとなしいからゆっくり撮影できました.

   
   ヨコバイの写真はあまり撮っていませんね.でも種名はもう少しお待ちください.

5月26日(水)

 学生実験で外に出る予定が、雨が降り出しそうで、しかも寒いという状況で・・・室内実験に
切り替えました・・・そのための材料を採集する際にカメラも持参しました.
    
 学内のアカスジキンカメムシは,今が羽化のピークという感じです.幼虫と成虫が見られ、成虫が
多くなってきているのでそう思いましたが、こうして羽化個体も学生が見つけました!羽化したても
きれいな色をしていますね.

   
 一方で、こんな寄生蜂にやられたようなスズメガの幼虫も見られました.カビの菌糸にしては
粗いですし,幼虫の下側に糸が集中していますから寄生蜂と考えていいでしょう.寄生された
幼虫写真も撮影していきたいです.

5月21日(金)

 良い季節になっているのに、更新ができないどころか、今年は写真を撮っていません・・・。
そういう意味では今年はかなり深刻です・・・。
 外部の会議ばかりで、久々に大学にきたら、校舎の脇の花にコアオハナムグリがきていました。
カメラも持っていたので、撮影し、急いでアップします。今日は暑いです。
  
     講義も一段落する6月になったらもう少し落ち着いて撮影できるのかしら・・・

5月13日(木)

 圃場に出てみましたが、あまり良い撮影チャンスはなかったです。とにかく今年は外に出ない
ので、もっと出歩きたいものです。
   
               ノイバラの花とナナホシテントウ

5月6日(木)

 忙しくしていて実験材料の採集に参加できていなくて悲しかったのですが、GWも明けていよいよ
動き出したいと思ったら、学生が行くというので水元公園に行ってみました.

   
 水辺にトンボがいましたが、2010年当時はモノサシトンボとしていました。もちろん違って
オオイトトンボですね。まだ成熟途中のオスでした。たくさんの個体があちらこちらに見られ
多様で、確かにちょうど発生の時期です。 これはオスですね.

   
 こちらはメス、メスの腹部はモノサシ的ではないですね.今年はトンボの写真を撮りたいなあと
思っていますが・・・頑張ります.と書いていますが、これはオオイトトンボのメスですね。
 その後トンボも詳しくなっているので、2020年以前の誤同定はすいません。今後時間があるときに
修正はするつもりですが・・・
 トンボの写真は2020年以降は大変なことになっています・・・

       
 ヨコヅナサシガメは学内でも見られますが、公園にもたくさんいました.名前は強そうですが、
結構細めの体つきをしていますよね.

  
 ハンノキも結構植わっていましたが、葉にはたくさんのキイロテントウが見られました.この
テントウムシは菌食ですからハンノキにうどん粉病とかでているのかと見ましたら,一部そんな
症状もあるので,菌に結構覆われているようですね.

   
 ハンノキの葉を食していハムシもいました.見つけた状況通りの名で、ハンノキハムシでした.
葉裏には卵も産みつけられていました.
       
        バラバラと産んでいて産卵方法としては適当な感じですね.

 夕方は学内でも散策しました.
 
 学内に多いヤブキリの幼虫がツバキにいました.最初は地上にいてだんだん樹に上がってくる
のですが、これくらいの時期が.絵になりますね.おとなしくしてくれて撮影も楽でした(笑)

    
 サンゴジュの花が咲きそうになっています.アブラムシがいるのかと思ったらゾウムシでした.
種名はもう少しお待ちください,と思ったら2年前にも撮影したツヤケシヒメゾウムシみたいです.
撮影しても同定作業をしていないと忘れてしまいますね(言い訳).

     
 サンゴジュハムシは終齢幼虫になっていましたが、今年は成長が遅いようです.サンゴジュは
葉が固いのか削り取ったような食痕になります.これを見慣れているからガマズミの幼虫は
これだとわかりませんでした(言い訳).


5月2日(日)

 西千葉の屋上緑地で調査がありました.昆虫はまだ確認的ですが、今後はいろいろ調査できそう
です.これもなかなか楽しそうです.
  
 昨年も確認できたツチイナゴとクビキリギスは無事に越冬していました.交尾行動も観察できた
ので,今後は幼虫等の調査が出来そうですね.

   
 ガマズミに寄生しているこの幼虫は,ハムシだとはわかっていましたが・・・見覚えもありそう
だと調べたら,なんとサンゴジュハムシなんですね・・・びっくりしました.葉が柔らかいからか
食べ方も全然違うからわかりませんでした・・・.


4月30日(金)

 ようやくカメラを持って学内に出ることができました!定番昆虫ですが、アップしておきます.
         
 ノイバラは毎年新芽が覆われてしまうほどイバラヒゲナガアブラムシに寄生されてしまいます.
さすがにこうなると生育に影響がありますね・・・


 こうなるとテントウムシもやってきます.毎年ナミテントウはここでたくさん見ることができます.
関東に多い2紋型です.右は典型的2紋ですが、左の個体はモザイク遺伝で赤い紋が下の多紋個体の
黒い紋で削られたようになっていますね.遺伝的な研究も昔は行われました.
           
 アブラムシを捕食するテントウムシですが、この個体のように葉についたアブラムシの甘露を
なめているような行動も観察されます.

    
 ヤマトシジミがひなたぼっこしていました.きれいなオスだと喜んで撮りましたが、よく
見てみると、翅に穴があいていましたね.ちょっと残念(笑)

       
 このカメムシはよくわからないですが、ミヤマカメムシに似ています。でも山地じゃないが・・・
もう少し調べてみますね・・・うーん・・・


4月25日(日)

 寒かったりしたこともありますが、この3週間写真を撮る機会はほとんどなく、更新も止まって
いました・・・いろいろな疲れが一気にでている感じでしたが,5月からは大丈夫!としたいなあ

 さて,25日は連携している講義「都市緑化技術学」と共同でプロジェクト見学が行われました.
40名もの学生さんと横浜と川崎の屋上ビオトープを見学してきましたが、興味深く楽しかった
です.特に東京電力の屋上ビオトープは多くの昆虫も見られ、久々に写真も撮りました.

           
 この頃から暖かくなってきたので、水場ではクロスジギンヤンマが羽化していました!望遠レンズも
持ってくればよかった!複数個体が羽化していて学生さんも喜んでいました.

    
 アカシデに発生していたこのゾウムシの同定をビオトープの方からお願いされたのですが、図鑑を
見たくらいでは判断できず、クチブトゾウムシの仲間かしら???ということしかまだわからず
(ほとんどわかっていない),もっと専門の人に聞いてみます.もう少しお待ちください.

    
 ハナイカダの花にクロヤマアリが来ていました.屋上ビオトープや屋上緑化には様々なアプローチ
があるようで,話を聞いているといろいろ興味深くためになります.これからもいろいろ出かけて
行きたいなあと強く思いました.


4月3日(土)

 まずはずっと気になっていた自宅近くのマサキに行ってみました・・・
  
 
 自宅近くのマサキに産卵していたミノウスバは無事に孵化していました。大学のマサキの新芽が
大きくなっていたので、もう大きな幼虫がいるかなと思っていたのですが、果たしてもう立派な
大きさで、被害もはっきりわかります(下)。授業で紹介するときはもう終齢になっているかも、
と心配です・・・まあいればいいですけど・・・
    

 1日に見つけたサンゴジュハムシの試験で、大学に行きました。休日なのにありがとう。
  
  サンゴジュの生け垣で葉の幼虫を数えます。遊びにきた卒業生も手伝ってくれました。

  試験後は昆虫を探しましたが、今日は2種だけです・・・
    
 ノイバラにイバラヒゲナガアブラムシが発生しており、それを食べにナミテントウが来ていました。
摂食し終わったタイミングの個体です。アブラムシもいますね。
         
 異なる斑紋で交尾していました。ナミテントウはいろいろな斑紋があるけどみんな同種ですという
説明に使えるかなと思います。

    
  ニッポンヒゲナガバチがヒメオドリコソウの花を訪れていました。丸くてなかなかかわいい
 ハチですね。どんな生活をしているのか気になりました。

4月1日(木)

 学会のあとは少し入院の経験もしてしまい(過労ではない)、復帰が遅れましたが、気が
ついたら4月になっていました(笑)ソメイヨシノも満開前で、昆虫たちも動き出しています。
   
 サンゴジュハムシの農薬試験があるので、探したところ、たくさん発生していました!よかった!
今はこんな感じで、葉裏に多くの個体がくっついています。この虫を題材にして多くの学生が卒論や
修論を書いています。

  
 ヒイラギモクセイはまだ新芽が展葉しておらず、隣のキンモクセイは芽が出ていたのでのぞいたら
今年も見つけました。ヘリグロテントウノミハムシです。少しずつ外に出ていろいろ撮影しないと・・・


2010年トップ