2007年 8月6〜10日 熱川〜小諸

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 今週は伊豆の熱川の付属農場(という呼び方は今はしませんが)で行われた1年生の農場実習1に
参加してきました。といっても参加ではなく指導ですが…でもミカンの摘果や防風林の剪定の指導が
出来るわけはなく…一緒に学んだという感じに近いです。その後行われた(こちらが先約)長野県の
野菜花き試験場が中心となっての性フェロモンによる交信撹乱試験にそのまま車で移動して行って
調査を行ったので、本当に疲れました…前半の熱川は実習でしたから写真はほとんどありません。

          
 宿泊施設にライトトラップをしかけたのですが、お目当てのガはやってきませんでした。甲虫は
それなりに飛んできました。薪を積み上げているところがあってそこもいい感じでしたが、あまり
じっくり観察する暇がなくて(笑)これはヨツスジトラカミキリです。海沿いに多く内陸には少ない
という記載がありました。まさにそれが当てはまる状態です。

      
 オオゾウムシも飛んできました。いつ見てもかっこいい!幼虫は材を食害するので害虫扱いになる
ようです。貯木場では厄介な存在みたいですね

           
 昔いたのでホタルを見に行こうとなり大勢でがやがや散歩に出ましたが、結局はいなくて昆虫も
このキマワリがいたくらい…結局は空を見上げて星空を観察し全員が流れ星を見るまでいました(笑)
消灯時間は10時となっていましたが、これは教員側も含めて・・・・でしたね(笑)

    
 2日目はこの2枚だけかな(笑)朝の実習で見つけたヒグラシです。4時半ごろにヒグラシの大合唱で
目が覚めて1日が始まります。私はそれで5時に朝風呂に入りました(笑)この習慣が出来て?5時に目が
覚めることが多いです(笑)右は夜の観察で多くいたマダラカマドウマ…私はこのカマドウマはどうも
好きになれません…ゴキブリの方が手で持てるし大丈夫という感じ(笑)一緒に指導教員で行った國分先生も
同じことを言っていました…カマドウマはこの質感と翅がないところ、住んでいる環境がどうも嫌です…

        
 2日目に飛んできたけど撮影が3日目の昆虫2種。これはノコギリカミキリかな?よく調べないとですが…
複数個体飛んできました。

            
 これまで意外にクワガタムシ類の撮影を行っていないので、飛んできたコクワガタのメスを撮影しました。
しかし同時に撮影しようとしたオスは逃げられました(涙)


 ここからは長野です。農業大学校の研修所に宿泊しました。まずは灯火を見てまわりました。

            
 胸部背面が黒いので何だろうと思ったのですが、調べて見たらヒグラシの山地型と呼ばれる個体と
わかりました!色彩変異が大きいことをはじめて知りました。

    
 ヘビトンボが飛んできていました。デジタル化するのははじめてで嬉しいです。ちょうど翅を広げて
くれたのでこれも授業で使用できます(笑)

        
 灯火の下にマイマイカブリがきていました。久々に見て嬉しい(笑)カタツムリを食べているところの
撮影もしたかったのですが、今回はかないませんでした・・・。

  
 左のヤブキリは腹部を大きく曲げていて交尾後の精包を摂食しているようにもみえましたが、ちょっとわかり
ませんでした…右はセスジツユムシです。ちょうどスジがよく見える位置で撮影することができました。

           
 あちこちでコーリングし灯火にもたくさんきているこのヒトリガはどこにでもいる蛾のシロヒトリです。
幼虫は老熟した個体(黒い毛虫)が路上を歩いていたりするので結構おなじみかも。交尾しているところは
はじめてみました。ちょうど成虫の発生ピークのようでした。

 
 シオヤアブの交尾です。メスは餌としてホソアシナガバチかなんかをくわえています。カメラを近づけたら
移動したのですが、右はオスだけが飛び立とうとしたところです。あ!この顔は以前不明にした髭の顔です!
シオヤアブだったのですね。顔だけ見ると分からないものです(と言い訳)。

 調査を行った試験場の周りはキリギリスがたくさん鳴いていました。体も大きいし声も大きいのに
彼らは草の中で鳴いていて姿がみられません。そこでじっくりさがして撮影しようとしました。

  
 どうしても近づくと逃げてしまうからそこを追いかけての撮影ですが、草むらの個体です。

 
 こちらは路上に出てきた個体。どちらも褐色タイプでした。

       
 かなり白っぽく見えますが形はヒナバッタみたいですね。ヒナバッタは体色の変化も大きいので
こんな色彩もあるようです。面白いですね。

 
 ジャノメチョウ(左)とコミスジです。コミスジは一番下のラインがちょっと細いので、あれと思いましたが、
こういう個体もいるということで良いのかな…

              
 宿舎の周りに植えられていたペチュニアにきていたキアゲハです。シャッタースピードが速くなかったので、
翅がブレていますが、アゲハはあまり撮影していないからアップしておきます(笑)

       
 翅は開いてくれなかったのですが、アサマイチモンジです!きれいな個体でもう少し粘りたかったのですが、
時間もなく…目を離したら飛んでいってしまいました(笑)こんなもんですね…

       
 ナシカメムシが交尾していました。見たことがないカメムシでしたが、触角が長いことから同定できました。
サクラについていましたが、ナシとかの害虫にもなるそうで知りませんでした。


 帰り道の上里サービスエリアで少し撮影しました。

        
 樹の幹にくっついていたハイイロオオエダシャクです。でも後翅の斑紋がほとんど消えています。
すっかり落ちてしまったのか、このような個体なのかはよく分かりませんでした…

 
 ニイニイゼミの抜け殻と成虫です。ニイニイゼミはこれまでデジカメで撮影できていなかったから
嬉しいです。抜け殻は泥がついているのが特徴で湿ったところを好むようです。

        
 アブラゼミも近づいて撮ることができました。やはりこの時期はセミの撮影ができると嬉しいな(笑)

 全体的に寝不足でしたが、なんとか事故もなく帰り着きました。良かった良かった。


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