応用昆虫学研究室とは・・・

    1951年(昭和26年)、千葉大学園芸学部に『応用昆虫学研究室』が設置され、同年4月、教授として
   故野村健一先生が着任し、本研究室は誕生しました。その後、学部の発展とともに、昆虫学における
   環境学科としての側面を含め、1974年(昭和49年)4月に、研究室は『環境生物学研究室』として衣替えし、
   従来にもまして環境と小動物の関連について、研究が進められました。
    これに伴い教官数も充実し、故真梶徳純先生、本山直樹先生(その後 生態制御化学研究室教授、08年
   定年退職)、天野 洋先生(京都大学に異動後2018年定年退職)、野村昌史,長 泰行が着任し、
   多くの専攻生と日々研鑽につとめています。

    1991年(平成3年)の学部改組により、本研究室は生物生産科学科 生物生産基礎科学講座の
   『応用動物昆虫学研究室』として歩み始めました。この時期には、環境面よりも農業との関わりが多い
   テーマが執り行われています。

    そして2007年(平成19年)の改組によって、大学院園芸学研究科の環境園芸学専攻、生物生産環境学
   領域(学部は、園芸学科・生物生産環境学プログラム)の『応用昆虫学研究グループ』として活動を開始
   しています。学生は教員個人につくという形式になっていますが、天野教授の異動により、現在は野村が
   研究グループを総括し2020年に第4代の教授に就任しました。

    2009年からは、新学科の学生の卒論研究が行われていますが、基本的なスタンスは、ここ最近のテーマと
   あまり変わりません。また長先生の着任により植物と昆虫や小動物の相互作用および行動解析的に関するテーマが
   増えてきています.

    2018年、長先生が准教授に昇進し、2人のティーチングスタッフとなったことで、今後ますます
   研究の幅が広がってくることでしょう。

    研究グループは、この間一貫して、農業をはじめとする人間活動と小動物の関わりについて考えてきました。
   これまでに扱ってきた材料は、昆虫類は勿論、ハダニやコナダニといったダニ類から、クマムシなど土壌動物、
   さらには、モグラやカラスなど多岐に富む動物群にわたります。

    また、国の研究機関や県の試験場、農業振興センター等に多くの卒業生を送り込むとともに、農薬や農業
   資材等の民間会社にも卒業生が就職して活躍しています。これからも様々な分野に役立つ人材を送り出したい
   と考えています。