戸定の昆虫 2019-3 (7~9月)


 2年以上経った2022年1月に、このページ、公開となりました・・・。


 2019年 トップ

  924日(

  某試験場にイチゴの苗をいただきに伺いました。カメラ持参ながらも撮影はあまりできず・・・
  
  クモヘリカメムシがイネの穂に!講義で使う斑点米カメムシ用の 写真になりました。
  
  こういう写真は嬉しい(笑)
  
  コカマキリがいました。写真撮っていたらこちらを向きましたが、 その後少し目線を外し
  ました。でもこの雰囲気が良かったので、このポーズを採用(笑)
  
  すっかり色づいたナツアカネのオスです。
  
  カラスウリにとまっていたウリキンウワバの羽化したての成虫。とまっている葉の裏に蛹が
 あったのだと思います。
  
  学内のオクラにもいたフタトガリコヤガの幼虫です。 幼虫は認識していますが、なぜか成虫に
 注目したことがないので、いつか撮影したいものです。

  919〜22日(木〜日

  新潟大学で応用昆虫学の講義を行うことになりました。4日間で16コマという結構大変な
 講義ですが、楽しみでもあります。学内の宿舎に泊まって夕方以降は学内で写真撮ったりも
 しました。初年度なので、様子を見て次年度以降は新潟の昆虫も紹介できればと思います。
 (と書きましたが、その後2年間はコロナでオンライン講義となり、学内に講義ができる方が
 現れたので、2021年度で私の担当は外れました・・・・残念ですが、仕方がありませんね・・・
 新潟の昆虫は、機会を観て紹介するような日が来ればと思います。 )

  夕方からの撮影なのでアベリアに来た蛾を撮影しました。
  
  これはイチジクキンウワバのメスですね。蛾がすごく多いかというとそうでも無かったですが、
 アベリアがたくさんあってうらやましかったです。
  
   エビガラスズメは何頭か来ていました。これはうまく撮れました!
  
  これはコスズメですね。やや正面過ぎますが、撮影しているときは楽しかったです。
  
  オオタバコガかな?という感じのヤガでしたが、良い写真はこれくらいでした。
  
   これはオナガササキリですかね。朝の写真です。
  
  そしてこれは、ウスイロササキリモドキのようです。 学内のバッタキリギリス相もチェック
 したいですね。

  911日(

  虫こぶを見に学内に出ましたが、蠅が交尾しているのを観察。
  
  刺が少し多いのでヤドリバエの仲間かと思いますが、ハエはほとんど図鑑に出ていないので
 分かりません。写真を撮るために近づいたら、オスは羽ばたき始めましたが、メスは飛ばなかった
 のでオスだけが飛んでいる交尾姿勢になっています。

  830日(

  3年生の実習で恒例の高尾方面に!卒業生の井上さんにはいろいろお世話になりました。
  
  
  
  いきなりたくさん出していますが、アオバセセリの幼虫です。絵に描いたようなイモムシの
 色彩や形で楽しいですね。
  
  ヘクソカズラにしかつかないホシヒメホウジャクの幼虫です。色彩変異もありますが、特徴的な
 紋と頭胸部が細くなっているので同定できました。でも斑紋がない個体もいるそうなので、
 ちゃんと確認しないとダメですね。
  
  ハギに付いていたキタキチョウの蛹と若齢幼虫。蛹は色づいているので、羽化間近です。鮮やかな
 翅色だからオス個体のようですね。
  アオマツムシがいました。
  
  オスだったので撮影できて嬉しいです。
  
  アシグロツユムシの成虫がいました。
  
  外来種ムネアカハラビロカマキリです。この場所はムネアカしかいないそうで
 在来種が駆逐される何らかの要因があるようです。
  
  色彩が極めて特徴的なカメムシの幼虫です。 カスミカメムシのようですが、幼虫(若虫)は
 図鑑等に載っていないので種名はわかりませんが、いつか分かったら・・・
  
  最も原始的な昆虫のひとつ、イシノミです(正確な種名は不明)。 見かけると嬉しい(笑)

  822日(

  柏の葉に行ったのでクリ園を見たら・・・
  
  イラガの幼虫を久しぶりに見ました。このような形態で本当に毒があるので、注意が必要です。

  816〜18日(金〜日

  ちょっと出たので昆虫も撮影。クリシギゾウムシがいないかと、クリ園に寄ってみましたが・・・
  
  キリギリスがいました。少し黒っぽい個体です。
  
  葉にゾウムシがいましたが、クリシギゾウムシではありませんでした。図鑑で見ると
 ケブカクチブトゾウムシが近いですが、近似種が多いようなので言い切りはできません。
 これ以上は分かりませんがグループとしてはこの仲間でしょう。
  ハラビロカマキリもいました。
  
  褐色のメスです。褐色型はあまり見ないので、嬉しい。

  815日(

  ウワバ採集に出かけました。成果はまずまずだがもっとほしかった・・・
  
  セミヤドリガがたくさんついているミンミンゼミです。結構重いでしょうけど
 落とすようなことをしないのもすごいです。もう少しで皆脱落して蛹になるので
 寄主としてはもう少しの辛抱ですね。
  
  サツマイモ畑にはナカジロシタバも結構いました。
  お目当てのゴボウ畑では・・・
  
  メイガの幼虫がいました。種類は後で調べます。
  
  これも結構多いシャクガです。
  またチョウの幼虫もいます。
  
  ヒメアカタテハの幼虫です。葉を綴って巣を作ります。
  キンウワバは、ゴボウだとキクギンウワバが多いのですが、タマナギンウワバなども見られます。
 今回羽化した個体にタマナギンウワバは少なかったので、恐らくですが、これはキクギンウワバです。
  
  大きくなっている個体もいました。
  
  これは亜終齢ぐらいですね。
  ゴボウは、葉にはあまり薬剤まかないので、天敵類も多いです・・・
  
  このようにクモに食べられたりします。毒液が入り色が変わっていますね。
  クサカゲロウもいました。
  
  ヤマトクサカゲロウの幼虫です。
   採集しながらの撮影なので、これくらいしか撮影できず・・・

  813日(

  キクイムシのような甲虫を見つけましたが、このように斑紋があるキクイムシは図鑑には載って
 いないので同定できず・・・残念です。
  面白い形態だから紹介しておきます。
  
  でこっぱちのような形態で、角が生えていて口器は小さいです。 特徴的です。
  
  甲虫にはマイナーなグループも多いので、いろいろ撮影したいものです。

  その後茨城の研究所で飼育昆虫の写真を撮らせていただくとともに、水田の昆虫観察を
 させていただきました。ありがとうございました。
  
  顔が全部複眼のハエ目昆虫、石垣島で見ましたが、南国特有ではなかったです。もちろん同種では
 無いと思いますが・・・アブの仲間っぽいですが。うーんすごい!
  
  アジアイトトンボの未成熟メス成虫です。この水田はほぼ水がなかったので、近くの水路から
 移動してきたんですかね?成熟したらまた移動するんですかね・・・
  
  ここではヒメトビウンカも見られました。 もっといろいろいるかと思ったが、
  そう多くなかった・・・  

  85日(

  エゴノキに行ってみましたが、発生はほぼ終わりつつある状況でした。
  
  ミンミンゼミがいたので撮影しました。
  
  産卵しているところは今年はまだ紹介していなかったので出しておきます(笑)
 個体数はだいぶ減っていました。

  7月30日(

  エゴヒゲナガゾウムシが出ているので、ついついまた行ってしまいます。
  
  昨日の今日ですからまだ個体数も多く、いろいろな行動が見られました。 メスにマウントしている
 オスと、それを後から見ているオスがいます。
  
  実の上でポーズをとってくれたオスがいてまさに撮りたい姿勢だったのですが、右の触角が
 争いによるのか折れてしまっていて、本当に残念・・・
  
  交尾写真も撮ることができました。以前アズキゾウムシの交尾の写真も撮っていたので、
 今回は驚きませんでしたが、内容物が出てしまっているからこれが正常な交尾とは思えない
 ですね・・・
  
  この個体も実の上でポースをとってくれました。正面に寄れなかったので斜めから。良い感じでうれしい

  7月29日(

  今年もこの季節が!
  
  エゴヒゲナガゾウムシです!しかも早速オス同士の争いの写真が撮れました!
  
  メス(上)とメスが向かい合っているこの写真がお気に入りですが、良い雰囲気で見つめ合う、という
 よりは駆け引きのようなものもあると思いますが、あまりそれを感じませんね・・・この写真は下に
 もう1回登場します。
   横から見ると オスとメスの眼の付き方の違いが分かりませんね。
  
  メスは正面から見ると複眼は顔の両端に付いており、特に形態的な特徴はありませんが・・・
  
  オスの場合は、このように複眼が飛び出した先にあるので、ずいぶん異なる顔立ちです。 何回
 見ても感動的です(笑)
  
  上の写真は以下の一連の動きだったのですが・・・オスとメスが向かい合っています。
  
   距離が近くなりました。これが上から2枚目の写真です。
  
  お互いに、やや視線を外しました。 うーん行動の意味を探るのは難しいですね・・・
  
   ちょうど今は、一番発生が多い時期のようです。

  7月19日(

  鹿児島に行きました。この春、研究室で学位を取得された論文博士の方のお祝いに!
  
  試験場を案内していただきました。左の丸まった葉が学位の材料となったチャノホソガの
 幼虫が作った自分の住処( 巣)です。
  
  拡げるとこのように、中には幼虫と排泄された糞が入っています。 外観は
 少し葉が丸まったようにしか見えないので、このまま機械で収穫してしまうと
 中の糞の色素が最終的なお茶にも入ってしまい、 お茶が赤っぽくなります。
 紅茶やほうじ茶ではなく緑茶が赤くなるので等級が下がってしまうので
 問題となる害虫です。
  
  チャドゲコナジラミです。ミカンキジラミの別系統とされていましたが、新種記載されました。
 大きいのは4齢幼虫で右下の小さく細長い2頭は1齢幼虫です。小さくて丸いのは2齢幼虫でしょうか?
 成虫の翅が黒いコナジラミで、成虫の写真も撮影したいです。すす病とかが出て被害も大きい
 ようです。 お茶の害虫については有名どころもちゃんと知っていなかったので、勉強になりました。
  
  これはチャハマキの被害です。やや古い食痕だったので幼虫はいませんでした。
  
  キオビエダシャクの幼虫がイヌマキにたくさん出ていました。でも殺虫剤散布の直後で、死骸が
 たくさん落ちていました。 生垣の害虫になるから仕方がないですね。
  
  食害されるとこんなになってしまいます。
  
  成虫も見られました。きれいな蛾なので生垣を食べるのでなければ、人気者だったかも
 しれないから残念ですね・・・

  7月13〜15日(土〜月

  この週末は種子島へ調査に行きました。
  
  ここだと何がいるのか・・・ヤマトフキバッタなんですかね・・・
  
  アマミウラナミシジミがいました。やや色褪せていましたが、尾状突起もありました。
  
  あちらこちらでよく見かけるヒメウラナミジャノメですが、翅を立てて裏側の波の紋を見せる
 写真ばかりでしたけど、今回は思いっきり表面を見せてくれたので出しておきます。
  
  スミナガシが樹液を吸っていたので撮影したら、ストロボがきれいに当たったものの 、
 どうも鮮やかすぎる色合いに・・・何だか違うチョウみたい・・・
  
  ヒラタクワガタがいました。千葉ではほとんど見ないからかなりテンション上がりました(笑)
 木の洞にいたのを出したので地面にいたわけではないですが、証拠写真という感じで・・・
  
  サツマニシキがいました!久々に見ましたがやはりテンション上がる蛾ですね。
  
  ベニトンボがいました。南方系のトンボですが、分布域が拡大しているようです。
  動かなかったので、正面からも
  
  キタキチョウの採集、調査に忙しく 基本的に他の昆虫の写真は少なく・・・
 個体数は少なかったものの、調査は非常に有意義でございました。

  7月 9日(

  学内で撮影しました。
  
  カブトムシももう出てきていますね。いよいよ夏本番という感じです。
  
  一方で秋の代名詞にもなる赤とんぼの一種であるナツアカネも未成熟個体が出ています。
 秋にはかなり赤くなるので、紹介できればと思います。
  
  またニレの木を丸坊主にしたニレチュウレンジも発生しています。ニレの木はこれでまた
 葉が出てきたところで幼虫の食害を受けてしまうのか・・・
  
  植物栄養学の学生が持ってきたダイズサヤムシガの幼虫です。写真写せるのが
 初めてだったので良かったです。被害が出てくるようなので薬剤は支給しました・・・

  7月 6〜7日(土〜日)

  有意義な時間を過ごした沖縄の研究会が終わり、次は他の有意義な時間を過ごすべく
  山原地区へ!
    
  しかし、なぜか梅雨も明けたはずなのに、戻り梅雨となって・・・連日雨・・・
 「 研究会会長副会長の雨男たち伝説」が、ここでもまた・・・

  しかし雨が弱まったときに、昆虫探し・・・
  
  最初に見つけたのは長い毛を持つ毛虫、どの毛も長い、こんな毛虫見たこと
  ないです。しかも胸脚や腹脚が濃いピンク色!調べましたが、クビワウスグロホソバ
 の幼虫は色は黒いが毛が長くて脚も赤かったりするので、その近縁種なのかもしれません。
 まだ幼虫が未知のホソバの幼虫の可能性もあるかも・・・
  
  オキナワハンミョウがいたので、撮影したいが望遠とか持っていないので・・・結局はさんざん
  追いかけ回して・・・ようやく近づけました。 でももう一歩という感じの写真で残念・・・
  
  リュウキュウハグロトンボがいました!青色が美しい!今回はこの個体だけでしたが天気が良いときに
 また撮影したいです。
    
  リュウキュウヒメジャノメがいました。沖縄に行くと必ず見ると言っても良いチョウですが、
 雨の日でも見られて嬉しいです。
  
  輝くハムシがいたので調べたところ、外来種のタイワンハムシでした。2010年に沖縄北部で
 大発生したそうでハンノキの仲間がだいぶ食べられたようです。まだまだこうして普通に発生して
  いるようです。根絶は困難でしょうからね・・・
  
  他でも多数摂食しているところがありました。背景の葉は大量に食べられ枯れています。またいつ
 大発生してしまってもおかしくないですね。
  
  本州にいるギンモンカギバの代置種だと思われる沖縄のクロモンカギバがいました
 標本だとこのとまったときの赤い線がⅠ本になる良さが伝わりませんね。
  
  沖縄の林道沿いに生えるヒメジオンなどの、食害葉を探すと、キンウワバの幼虫が
 見つかります。 ほとんどがエゾギクキンウワバです。
  
  そのエゾギクキンウワバが羽化して翅を伸ばしているところも撮影しました。
 掴まっている葉が少し丸まっていますが、裏に繭があるからです。
  
  少し高いところにアカギカメムシの集団が見られましたが、 望遠持参していないので
 良い写真になりませんでした。
  
  少し低いところに降りてきている個体もいたので、これは撮影出来ました。
  
  近寄れたのでクローズアップした写真も! 赤い単眼がよくわかります。
  
   翌日もやはり雨天・・・
   ナナホシキンカメが集まっている場所があると教えてもらい、行ってみたら
  
  たくさんいました! 暗くてうまく写っていませんが・・・・・
  
  葉とかにもとまっているので、個体の写真はいろいろ撮影出来ました。
  
  どの個体も雨に当たっていました。
  
  周辺のサクラの樹にもいました。
  
  ただ歩いている個体ばかりでしたが、ようやく見つけました。摂食中の個体。でもストロボ
 に驚いたのかやめてしまい残っているのはこのⅠ枚・・・
   周囲を探すと・・・
  
  他にもいました。でもこの子は何枚撮っても摂食をやめずにエライ!
  
  正面からも撮影出来て満足しました。
  
  雨が止むとリュウキュウアブラゼミが鳴いたので撮影できました。本州のアブラゼミと
 姿は変わりませんが鳴き声が全然違って面白いですね。これも本州のアブラゼミの
 代置種に当たるのですよね・・・
  
  石灰岩の表面にいるシュリケマイマイがいました。貝からトゲが出ているのは
 なかなか見ないので見られて嬉しい。また貝は半透明でした。
  
  比較的よく見ることができるイシガケチョウの幼虫です。胸部に寄生蜂だかの
 幼虫が外部寄生しているようでした。
  天候が良くなかったので最後にチョウを撮って終わりました。
  
  それでも雨が止むと、シロオビアゲハが吸蜜していました。
  
  アオタテハモドキはいるとテンションが上がります。メスは少し傷んでいましたが・・・
  
  オスはきれいでした。また天候の良いときに来たいものですが、沖縄本島は今のところこれが
 最後の訪問になっています(石垣島など八重山はその後も行って調査等しています)。


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