戸定の昆虫 2016-2 (4~6月 April to June)


  2017年の2月まで、サバティカル研修でアメリカのペンシルベニア州立大学に出かけています。
 そのため「戸定の昆虫」は、国内の昆虫写真を載せることができないので、このページ内で
 「戸定の昆虫 in the USA」という形でお届けします。また、滞在記 も用意しました。たまに
 更新するとは思いますが・・・。


 2016年 トップ

       野村が米国滞在中のため、今は「戸定の昆虫 in the USA」です・・・

 6月 30日(木)June 30th

  今日はピッツバーグに行くのですが、午前にガーデンの作業があるというので行きました。
 作業を多くしたので写真は少しですが・・・
  
  Spicebush Silkmothは大きくなっていました!体も緑色になっています!
  この前は下から撮れなかった蛾が蜜を吸っていました。
  
  PamはScapemothと呼んでいました。Virginia Ctenuchid mothと図鑑に書いてありましたが
 Scapemothのほうが一般名的ですね・・・追記:scape mothは、これに近い種の仲間でした。
 もう秋も遅くなってガーデンで見つけました。
  
  金属光沢が美しい

  ピッツバーグのホテルの洗面所に動くものが・・・ シミでした!
  
  セイヨウシミなのかな・・・成虫が見られて嬉しかったが、そんな人は少ないか・・・

 6月 29日(水)The Arboretum at Penn State

  ヒーリングガーデンのレセプションに出た後、三脚が届いたからホタルの写真を撮りに樹木園に行きました。
 でも結論から言うと、ライトアップで周りが明るいので、ホタルが柳の木に集まり「ホタルの木」になっている
 光景を撮影するのは無理でした・・・残念・・・
  で、柳の木に近づき、下から「ホタルと空の星を一緒に撮影する」という新たな構図を考えつきました。
  
  どうですか?自分は気に入っています。「地上の星、天の星」ですかね・・・
  
  緑がかってやや明るいのがホタルの光で、遠くて白っぽいのは星です。またホタルは飛んでいる個体も
 多いので形はいろいろですが、星は丸いです。また他の場所で違った構図で撮影してみます。

 6月 28日(火) Snetsinger Butterfly Garden

  今日はいつものガーデンで Bug Camp が行われました。アシスタントとして参加しましたが、これは何
 という質問が2つあったが答えられて良かった(アブラムシとテントウムシの卵でしたが、後者は院生も
 わからなかったので、役に立ったかな・・・(笑))
  今日はインセクトホテルのハチを追いかけました・・・
  
  獲物(恐らくバッタ)を入れた巣に、仕切りの木の皮を裂いたものを持ってきているメス。覗いたら
 もう手前まで詰まっているので最後の仕上げだと思います。
  
  三脚でカメラを固定して撮影できればいいのですが、まだ届かないので1回1回待っていてその瞬間を
 写すのが大変です。でも楽しかった!
  
  結構素早く入ってしまいます。
  
  アリがうろついていて、獲物を持って行ってしまうのも確認しました。ちょうどアリが覗いた時に中の
 ハチが怒って威嚇しているところですね・・・
  
  これが完成形です。結構ビッシリ詰め込むことがわかります。
  
  Spicebush Silkmoth が脱皮していました。
  
  前方の角がオレンジ色に変わっています!もっと大きくなるようで楽しみです。
  
  シジミチョウがいました。Pamに聞いたらEastern tailed-blueだと教えてくれました。学名は
 Cupido comyntas なので、ルリシジミとは違いました・・・
  
  
   初めて見るセセリチョウを撮影しました、種名はわからず・・・(追記)どうもLittle Glassywing と
 いう種に近いようです。学名はPompeius verna です。この後7月にも撮影したのと同じ種みたいです。
  
  Milkweedにはたくさんの昆虫が来ています。マルハナバチの仲間ですね・・・
  
  ハキリバチも来ています・・・
  
  クサカゲロウも来ていました。
  
  ジョウカイボンの仲間かと思ったらPamが Soldier beetle と言っていたので、調べたらまさに
 ジョウカイボンでした!以前カメムシライクな甲虫と紹介したものなので、種名は調べておきます。
  
  芽の先を綴って中に潜む幼虫。タテハチョウの幼虫で、キタテハのような外観でした。
  
  今度種名を調べておきます。植物名も聞いたのに忘れてしまいすいません・・・

 6月 26日(日)The Arboretum at Penn State

  夜が暖かくなったので、ホタルを見に行ってみました。草地でも多かったのですが、ふと見た柳の木に
 たくさん集まっています。幻想的な光景に感動しましたが、写真はまだないんです。機材が届いたら
 チャレンジしますので、もう少しお待ちください。これで個体数が多くなると完璧だが・・・
  
  奥が西側で日が沈みました。右奥にライトアップされた噴水があって、奥の手前にに大きな柳の木が
 ありますが、ここにホタルが集まります。撮影しましたが、光が弱くてうまく写らず、また挑戦します。
  
  蛍の光が弱いから、露光が長いと消えてしまうようで、三脚なしで撮影したにしては頑張ったが
 まだまだですね・・・まだ明るいうちにホタルを撮影することはできました。もちろん光るのと同時は
 無理でしたが・・・
  
  まさに飛び立つ瞬間を捉えることができました。これは驚きの1枚かも(笑)
  
  こちらも飛び立つところでしたが、角度が悪かったので上の写真のほうがいいですね・・・

 6月 24~26日(金〜日)Snetsinger Butterfly Garden

  週末は、バタフライガーデンと病院の作業などをして過ごしました。写真も撮りましたので、この3日間
 という感じで紹介します。毎回見られる昆虫も多くなり楽しみです。大物も撮影したいものです。
  
  ヒメバチの仲間のようですが、飛来してハマキガが葉を綴ったようなところでじっとしていました。じっと
 動きを止めて幼虫が動くのを待っているように見えました。
  
  腹部は伸ばしたりもしていましたが、飛び去っていきました。後で葉を見たら何もいなかったので
 空になったばかりで痕跡が多いのでハチも誘引されたのかと思いましたが、真相はわかりません。
  幾つかのハチ類を紹介します。
  
  
  このハチは竹筒から出てきたので、恐らくは中を利用しているハチだと思います。入る時を見ていないので
 中に何を入れたのかはわかりませんが、草で蓋をしている筒もあるのでバッタ類を持ち込んでいるのがこの種
 なのかと勝手に予想しています。でも今度ちゃんと撮影したい・・・
  
  一方でこの種も数匹見られるのですが、まだ中に入ったのは見たことがありません。いつも外側とかを
 ウロウロしているだけなので、筒を直接利用している種ではないのではと思い始めました・・・
  追記:Monobia quadridensという種のようです。単独生活で熊蜂の巣とかを利用するとあったので
    寄生的ではないようですね・・・失礼しました。
  
  ハキリバチが筒を利用しているのは観察しましたが、ノイバラを見つけたら葉が切られていました。
 切口も新しく、これはまた切りに来るのではないかと少し粘ったのですが、随分待ったものの
 戻ってきませんでした・・・残念
  
  これはアシナガバチの仲間ですね。サイトとかでも名前がわかるようなので、7月中旬まで荷物が
 届かないから、他の手段で調べていこうと思います。
  もう1種、美しいハチがいました。部屋に入ってきたセイボウの仲間です。捕まえても動きが早いので
 冷やして撮影したので自然ではないですが、美しいので勘弁してください。
  
  本当に綺麗に光ります。このグループのハチはいつ見ても感動します。
  
  冷やして取りだした直後は、こんなに長い産卵管が伸びていました。他のハチが作った巣内に
 産卵するのだから、このような長い産卵管が必要になるのでしょうね・・・
  でも、どうして部屋に入ってきたかというと・・・
  
  私の部屋の窓の木枠がこんなに裂けているので、ハチが巣を作ったりしているのかもしれません。
 そのために偵察に訪れたのでしょう。また何か来るかな?
  じゃあ、次は鱗翅目(チョウ目)です。
  
  ホタルがの仲間っぽいですが、種名はわからないので調べます・・・このあと隠れるように飛んで行って
 しまいました。Virginia Ctenucha という名で学名は Ctenucha virginicaと入れ替えた名前を持つ種でした。
 
  
  トリバの仲間ですが、恐らく種名はわからないと思います。でも調べてはみますね・・・
   追記)調べたら、日本より多様性の少ないこちらではトリバもわかりました。これは Grape
     Plume moth Geina periscelidactylus という種でした。でも日本のブドウトリバ
     とは別種でした。
  
  これはシャクガの仲間だと思いますが、これについてはわかりやすい図鑑があれば種の同定は可能で
 しょうから・・・少しお待ちください。
    追記)Common Spring Moth Heliomata cycladata という種でした。その名の通り
       広い分布域で一般的なようです。でも春しかいないようなので今はまだ晩春?
       この辺りは春が遅いからこれでいいのか・・・
  
  これは写真撮る前はくるくる回っていてダンスのような行動をしていたのですが、1回のストロボで
 止まってしまいました。残念・・・これも小さいし似た種が多いと思うので、種名は明らかにできない
 と思います・・・
      追記)日本より多様性の少ないこちらですが、この種は図鑑にドンピシャのがいなくて
        まだわかりませんが、ハモグリガの仲間のようです。このグループはまだきちんと
        種がわかっていないものもあるようです・・・

  公園内を歩いている時に、「アメリカには広大な芝生が広がっているけど、芝生の害虫はどれくらい
 いるんだろう、大発生しないのかしら?」と思った途端、シバツトガらしきものが飛び立ちました。
  
  日本のと同じ種かどうかはわかりませんが、近縁種で間違いないでしょう。と調べてみたら
 「日本のシバツトガはアメリカからの侵入害虫」という記述が・・・え!こちらでは大発生して
 なさそうなのに・・・と思いましたが、今後多くなるのか注意してみます。びっくりしました・・・
 日本のものはこちらからの侵入害虫とは思っていませんでした・・・勉強不足でした・・・
  
  Spicebush silkmothが元気に葉を食べていました。
  
  結構上の方の葉にいて目立つ配色なので、これは毒があるとかのアピールなんでしょうかね・・・
 元気に大きくなってほしいものです。
  
  このように葉がくるっとしているところには・・・
  
  Spicebush swallowtailの幼虫が隠れています。
  
  このように大きな巣だと・・・
  
  あと2回の脱皮で終齢?という大きさになってきた幼虫が隠れています。彼らも
 ここにいるよとわかるような巣を作っているので、毒があるのかなと思っていましたが・・・
  
  翌日の観察で、大きな巣がかじられていて、中の幼虫はどこにもいませんでした・・・
 アシナガバチとかの仕業かなと思いましたが、残念です。小さい幼虫は結構いるので
 今後の成長を期待したいですが・・・
  
  やっと落ち着いているモンシロチョウの撮影ができました。産卵中でした。
  
  これはいつもの小型のヒョウモンチョウより、二回りは大きいです。調べたら亜種名は不明ですが、
 Great Spangled Fritillary (Speyeria cybele)だと思います。これ以上近づけず残念です。またその小型の
 ヒョウモンチョウは、Meadow fritillary (Boloria bellona) でした。
  
  そして久々に撮影できたこのタテハチョウは、Red Admiral (Vanessa atalanta)という種でした。
 機敏な動きから提督と呼ばれているのでしょうかねえ・・・(提督が機敏かは知らないが)ちなみに
 アカタテハと同属でした。
  次は甲虫についてです・・・
  
  遠目から見たら先ほどの蛾のような気がしたのですが、近づいたら甲虫でした。ホタルかと思ったら
 Net-winged beetleという名で出てきました。Calopteron discrepans という種だと思います。ベニボタル
 のことなんですね・・・初めて知ることが多いです。
  
  写真を撮っていたら嫌がって逃げ始めたのですが、飛び立つ寸前です。うしろばねが小さくてあまり飛翔は
 得意ではない感じでヨロヨロ飛んで行きました。
  
  またいました!マメコガネ!結構多いんですね。でも皆単独生活していました。生態系に溶け込んで
 いるのかしら・・・
  
  また、これもアジアから移ったと言われているナミテントウです。日本とは違って他の
 斑紋は見ないです・・・このタイプで固定しているのかな?
  その他の昆虫です。
   
  Red Admiralの幼虫がいるのかと思って、綴った葉を開いたらハサミムシが2匹いてびっくり、撮影
 したら、2匹ではなかったですね・・・脱皮殻でした・・・で、名前を調べたらEuropean Earwig
 Forficula auricularia という種のようです。つまりヨーロッパから全米に入ってしまった種のようですが、
 そんなに適応力が強いのか・・・調べてみたいですね・・・
  
  日本にも近縁種がいる感じのこのカメムシですが、もう疲れてしまい種名はわかりません。
 後日調べてみます。
  
  と言いつつも、美しすぎるこのヨコバイは調べてみました。Red-banded Leafhopper (
 Graphocephala coccinea でした。日本に近縁種がいるのか今度見てみます。
  
  そしてとうとうバッタも見つけました。フキバッタのようにも見えますが・・・断定はしませんがそんな
 気がいたします・・・
  
  複眼のまだら模様がいいですね・・・

 6月 22~23日(水、木)Snetsinger Butterfly Garden

  研究室に行っても誰もいない事態なので(笑)、誘われた隣の公園の The Snetsinger Butterfly Garden での
 圃場整備的な活動に参加しました。こんな公園が住んでいる場所の隣にあって、活動している人たちとすぐに
 知り合いになれたのも、何だか不思議な縁を感じます。

  
  少し翅が傷んでいますが、小さなヒョウモンチョウがいて、近づいても逃げなかったので撮影できました。
 水曜日は夕方に行ったので活動が鈍くなっていたのかもしれません。
  
  黄色い花で吸蜜していると色が同化しますね・・・
  
  Milk weedの花は日に日に大きくなります。すごい生長です。milkweed beetleもたくさん
 みられます。
  
  交尾個体もたくさんいました。空をバックにして撮影したものです。
  
  そしてこれは顔面のアップです。触角によって左右の複眼が分断されて、眼が4つあるのがわかり
 ますね。上の眼が眼ではなく模様のようですが・・・
  
  そしてもう開いている花には、マルハナバチが来ていました。
  
  パムが教えてくれた spice bush tree にはチョウやガの幼虫が付いていました。この鮮やかな幼虫は
 Spice bush silkmothの幼虫みたいです。まだ小さい(と言っても2センチぐらい)ので、これからも
 成長を記録します。
  
  次の日にも見たら、なぜか2匹集まっていました。目立つので毒とかがあるのかな・・・大きくなった
 ところを撮影したいものです。
  
  Spice bushはクスノキの仲間なので、それにつくアゲハチョウがいるというから、アオスジアゲハを
 想定しましたが、たぶん仲間は近いかもですが、幼虫は違う感じです。このように葉をカールさせて
 その中に潜んでいるというので開けてみたら・・・
  
  幼虫がいました。これはアオスジアゲハとかに近い感じでした・・・
  
  次の日に見たら脱皮していて普通のアゲハチョウに近い感じ・・・かな・・・色は黒くないが・・・
  
  他のところにもう少し大きいのがいて、これだと眼状紋が大きいので随分違う感じです。この眼状紋が
 目立つ形態は大きくなっても変わらないようなので、成長が楽しみです。蛇みたいですね・・・
  
  大型のムシヒキアブの仲間がいました。一気にいろいろな昆虫が多くなるときにこの公園と出会えて
 本当に感謝したいです。
  
  また、このヨコバイに感動しました。何という美しい配色!日本にはいないですよね?こんな配色!
 かなり感動しました。すぐに逃げたがまた探したいです。
  
  また、フェンネルでアゲハの幼虫を探していたらまたカマキリがいました!嬉しいなあ・・・
  
  また、インセクトホテルの説明には出ていましたが、クサカゲロウは見ていなかったので、嬉しいです。
 新しく見る仲間もどんどん増えていて、毎日行っても楽しいですね・・・週末も行ってみます。
  インセクトホテルの話が出てきたところで関連昆虫を・・・・
  
  これはハキリバチです。覆面と脚などに花粉をたくさんつけています。
  
  そしてインセクトホテルの竹筒にもやってきていました!これから巣作りかな・・・葉を切っているところを
 観察したいので、何とか見つけたいものです。
  
  筒はこんな感じで、先週から使われ始めています。左はバッタを捕まえて持ち運ぶ種のようで、写真は
 撮れなかったが、他の筒に入れているところを目撃しました!右は泥で蓋をしていますが、孔も開いたものも
 あり、何者かが侵入しているのかもしれません。
  
  こうして空いている筒を覗き込んで、今作っているのか、今後作るのかというハチもいます。
  
  またこのハチの場合は、完成した巣の周りをうろついたりしているので、行動からすると寄生蜂の
 仲間のようです。当たり前ですが、アメリカでもこうしていろいろな昆虫の種間関係が見えますね。
  一気に昆虫が多くなり面白くなっているので、また観察に出かけます!

 6月 19日(日)Snetsinger Butterfly Garden

  今日も天気が良くて、家の周りにいましたが、家の塀で昨日の大きなセセリチョウがテリ張りしていました。
  
  
  急にチョウとかも多くなった気がします。もっといろいろ増えますかね・・・

  ということで、じゃあ、また隣のガーデンに少し行ってみようとなりました(一人で決めてますが)。
  
  お昼過ぎに行きましたが、ヒョウモンチョウが吸蜜していました。他個体と追いかけ合っていました・・・
 でも翅の模様は昨日とは違います。昨日の個体はもっと黄色っぽかった・・・別種なのか雌雄なのかは
 図鑑とかで見ないとなあ・・・
  赤いカミキリは今日もいました。でもハサミムシは全然いなかった・・・蕾が展開して狭い隙間が
 なくなったからかもしれません。
  
  大あごを動かしているので、葉などを食べているのではないかと思います。
  ところでTetraopes tetrophthalmusという学名、属名も種名も「4つの眼」を意味するそうで、触角に
 より複眼が分断されて眼が4つあるからこの名があるようです。この写真でもわかりますが、触角の根元の
 上下が複眼なので眼が片側2つです。日本のカミキリでも分断されているような種はいますが、ここまで
 きれいに眼が分かれている例を知りませんでした。今度は顔のアップを撮影します。
  そしてオオカバマダラと同様、milk weed を食べているので体内に毒を有し、彼らの体色も真っ赤で
 非常に目立っています(毒だということをアピール)。これから幼虫とかも見られるといいが・・・
  
  今回も交尾個体が見られました。ちょうど活動の最盛期ですかね・・・緑の植物の反対色とは本当に
 よく目立つ配色です。
  
  こちらの交尾個体はメスが葉をかじっていました。葉をかじっても乳液が出ないのは、唾液にそういう
 固めるような成分があるのかな・・・それとも根元をかじったのか・・・今気がついたので今度は
 植物体をよく観察しておきます。
  
  飛び立つ瞬間も撮影できました!毒を持っていることで飛翔により逃げるような必要はないようで
 翅は短く飛ぶのも下手でした。
  
  
  カミキリモドキか何か分かりませんが、顔と胸部腹面が黄色いという甲虫がいました。ちょっと
 この配色が気になります。触角は常に細かく動かしていました。
  
  コメツキムシも初めて見つけました。やはり良いガーデンです。
  
  これは先日幼虫を見た、クモヘリカメムシに近い種類だと思います。触角が長いですね・・・
  
  これはミミズクのような種類かなあ・・・アメリカの昆虫図鑑がまだ船に乗っていて着かないので
 少しお待ちください。あ、時間があるときに図書館でも探してみます。
  
  そして今日も見たかったグループが!ツユムシの仲間のようです。バッタ目も全然見ていなかったので
 大変嬉しいです。今後もこのガーデンと自宅周辺には通います。

  金曜日に自宅周辺でもホタルを見ることができたので、昨日はサッカーで疲れて寝てしまったことも
 あり、今日は大学の樹木園に隣接する草地に行ってみました。
  
  小さい個体がたくさん飛んでいて光っていました。きれいです。嬉しかったなあ・・・でもやはり
 光の写真をたくさん撮りたいので、それは次回にします。見にくる人もほとんどいないし・・・
  で、これは植物体にいて光っていた個体ですが、少し大きいのでメスだと思います。オスの写真を撮れる
 かは、今後頑張ってみます・・・発光時期は長いようなので(セミのこともあるのですぐには信じませんが)
  
  これはこれから飛び立とうとするのかも、発光部が大きい!光っている写真は大変かもだが
 一度チャレンジします。
  
  左右同じ個体です。もしかしたら植物にいるのは皆メスかな・・・オスを捕まえて
 調べてみないとわかりませんね・・・また近いうちに行ってみます。すぐに行きたいが
 三脚がないかならあ・・・届くまでに買ってしまいたいぐらいです(笑)

 6月 18日(土)Snetsinger Butterfly Garden

  夕方のサッカーまでは時間があるので、今日は家の掃除などもしました。テラスにあるバーベキュー
 グリルのガスボンベの交換も頼まれていたので、タイヤの空気を入れたガソリンスタンドに行きましたが
 あっさり交換できてよかった(笑)あっと、昆虫の写真でしたね。時間があったからチョウとハチの
 ガーデンに行きました。
  
  モンキチョウの近縁種のメスが少し飛んではとまっているので写真撮影を試みたがとにかく忙しない。
 でもようやく撮影しましたが、やはり産卵していました。クローバーにしていました。
  ガーデンではいつもの小さなセセリチョウが黄色い花に来ていました。
  
  もう少し近づく前に飛んでしまった・・・
  
  今日は少し大きなセセリチョウがいて、このように見渡せる場所に止まって、近づく他のチョウを
 追い払っていました。
  
  こうして少し翅を開き気味のポーズがかっこよかったので、ようやく撮影できて嬉しい。
  
  セセリチョウに追いかけられていたのはこの小さなヒョウモンチョウ?でした。地面で給水することが
 多かったですが、時々翅を開くものの、素早いのでタイミングを逸していました。これはうまくいきました。
  
  裏側も光っていて綺麗でした。また撮影したくなるチョウでした。
  
  同胞の仲間に巡り会いました。
  
  いました!ジャパネーズビートル!明治に日本からアメリカに入ってしまったマメコガネです。
 こちらでは大豆等の大害虫でJapanese beetleと恐れられているそうですが、一度大豆圃場で見て
 みたいものです・・・少し目を離したら飛んで行ってしまいました・・・
  目を離してしまったのは、真っ赤なカミキリムシがいたからでした・・・
  
  このガーデンはチョウの食草とかもたくさん植わっているので、オオカバマダラの食草である
 Milkweedもたくさんあります。その蕾に真っ赤な虫がいたので思わず見てしまいました。カミキリムシで
 交尾もしています。しかも左にはハサミムシの雌雄もいるようで気になります。結局ハサミムシは
 逃げてしまい、残念でした。検索したらTetraopes tetrophthalmusという種で、一般名は
 red milkweed beetle でした。
  
  他のmilkweedにもハサミムシは集まっていて興味深いです。翅の感じだとまだ幼虫のようです。
  
  ちなみにmilkweedの名前は、折れた場所から出るこの汁に由来します。
  
  遠目には花にカメムシがいるように見えましたが、近づくと甲虫ですね。でもカメムシの翅の模様に
 擬態しているようです。カメムシは臭いからかな・・・ちょっと驚きました。
  
  カミキリモドキか何かの仲間かしら・・・興味深いです。
  
  前回花にいたコガネムシがいました。

  
  これはアワフキムシのような成虫ですね。図鑑を入手したら調べてみます。
  
  「アブラムシの有翅虫がやってきて、ここでこれだけ仔を産みました」というのが
 わかる写真なので、アップしますね。でも全部が成虫にはならないでしょうね・・・
  
  というのもすぐ近くにテントウムシがいたからです。何テントウだろう・・・
  
  ガーデンを出るときに最後に見つけました!ようやく会えたね!昆虫好きの日本人が「ここにはカマキリが
 いないんです」というので、機会があれば探したいと思っていましたが、生物相が豊かなところにはいるんだ
 なあと思った次第です。これから大きくなっていろいろなステージを撮影したいものです。日本のものより
 やや複眼が横に長い感じか・・・

  自宅付近に戻ってきましたが・・・
  
  雑草のような感じで野生のブドウがたくさん生えていますけど・・・
  
  結構虫こぶが付いているものがあり、それもすごく数が多いので記録します・・・
  
  ミツバチがまた綺麗に撮影できたので喜んでいます・・・(笑)

 6月 17日(金)The Arboretum at Penn State

  今週はずっと天気がいいようで、カラッとしていて日本は梅雨だそうですが、こちらはそういうものは
 無いようでありがたいです(でもこれまで散々雨でしたが)。しばらく晴れるようなのでいろいろ見ます。
  といってもそう遠出もできないので、時間があるときは大学の植物園と自宅隣の昆虫の公園に行くことに
 します。こちらは定時に研究室を出たとしてもまだ昼間という感じなので(9時頃暗くなります)、帰りに
 大学構内(でも端ですが)の植物園(でも正確にはArboretumなので樹木園ですね)に行きました。
  
  ここには池があるので、それが嬉しいのですが、今日いたトンボはとまっていました!シオカラトンボ
 みたいな感じでしたが、もっと眼が綺麗でした。
  追記:Blue Dasher Pachydiplax longipennisという種でした。
  そして写真を撮ってからふと池を覗くと・・・
  
  水面にたくさんのマツモムシの仲間がいました。大きさは1.5cmぐらいあったので大きめでした。
  
  近づくと逃げてしまうので大変でしたが、なんとか数匹撮影しましたが、通りかかる人から不審とは
 思われていないけど?ちょっと引き気味の反応でした。声はかけられなかった・・・
 
  樹木園という名前ですが、一角には子供の広場的なところもあり、畑的に作物も植えられています。
 果樹ということでリンゴもあり、コドリンガが発生しないかしらと期待しています(笑)
  
  でも摘果はしないようです・・・昨年実習したから切りたくなってしまいました・・・
  ナスには害虫がいるようで、食害がありました。
  
  このように青い粘着板が仕掛けてあり、おお!と感動しました。
  
  
  でもトラップにかかって目立っていたのはセセリチョウやヒメカメノコテントウ的なもので
 明らかにただの虫やむしろ益虫で気の毒でした。
  
  でもこうして黄色い粘着板もありましたがこちらにはほとんどかかっていなかった
 食痕はこれらの粘着板にかかるものとは違うので、知識のものとにやっていないのか。
 ブルーと黄色が交互というのもなんだかおかしい。
  
  でもトラップにはアザミウマとハモグリバエの文字が・・・確かに葉にはナモグリの成虫の食痕が
 あったので、うーん、また行って見てみます・・・

 6月 15日(水)Snetsinger Butterfly Garden

  午後早くに帰ってこられたので、買い物などして明日の準備をして早く寝ることにしたいですが、
 あまり動いていないので、この前の素敵なガーデンに行ってみました。ボランティアの人にも
 会えたので、滞在記に追記で書き加えました。
  まずは家の敷地内ですが、アブラムシの甘露がコンクリートに落ちているようで、そこに何かが
 飛んできています。
  
  シジミチョウの仲間の写真をようやく撮影できました。でも翅は開いてくれず・・・
  
  ルリシジミの仲間ですかね・・・飛んだ時の色がコバルトブルーのようで美しいので、翅表の写真を
 撮りたいです・・・
  
  ユニオンタウンでも写真撮った、このウンカだかヨコバイだかの姿があったので、撮影していたら
 ガーデンのボランティアのマーサさん(お婆さん)に会いました。私もマサですと言って
 笑いあいました・・・しかしこのleafhopperはいろいな斑紋があるようでして・・・
  
  
  
  真っ黒までいるとは・・・もっといろいろ見てみます・・・ 複眼の横線が眼の表情に見えて
 なんともユーモラスです。

  
  ちょうど花の中央部分で花粉を食べているコガネムシを発見!脚がオレンジです。
  
  近づいたら警戒されましたが、コフキコガネをかなり小さくした感じのコガネムシでした・・・

 6月 13〜15日(月〜水)Uniontown, PA

  今週は学会が近く、私の仕事がないようなので、それなら気になってしょうがない「17年ゼミ」を
 追いかけることにしました。これで羽化の写真とか撮れたらもう満足なので・・・ステートカレッジに
 来るのかは、人から情報集めても当てにならないので、自分で動くことに決めました・・・
  ピッツバーグの南部は情報が多いので確実ですし、住んでいる所から2時間なので近いです(笑)
 情報の多い、ConnellsvilleとUniontownに行くことは決めましたが、どんな感じなのかわからないので
 少し大きなUniontownに行き、宿泊することにしました。
  途中の自然公園でも目撃情報があるので寄ってみましたが、本当に自然林という感じですが、
 鳴き声は聞こえずびっくり、ところがそこから10分もしない場所でふと耳をすませたら、車の中から
 でも聞こえるくらいの大合唱が・・・でも例によって気楽に停められるところがなく、しばらく走って
 キャンプ場を見つけて駐めました。

  
  
  
  
  今回も下草に多くの個体がいましたが、どの個体も成熟個体でした。また飛ぶこともでき
 羽化したばっかりではないんだな、と うっすら 思ったのですが・・・
  
  他の昆虫もいたので・・・小さなタマムシですね・・・
  
  これは昨年日本でも撮影したベッコウガガンボの仲間のような種ですかね・・・

  そして今回は宿泊して夜に備えたのですが、ホテルの周りもセミだらけでした・・・
  
  
  
  よく見ると左上の個体は産卵しているようです。こちらのセミは卵がすぐに孵化するので生きた木に
 産卵するようなので(日本のクマゼミとかは卵休眠するから枯れ枝に産卵する)、こういう光景が
 見られるのですね・・・
  
  他の木でも産卵している個体が多く見られました。

  で、いよいよ夜間観察したのですが、ホテル周辺の場所だから限られたところではありますが、
 なんと1個体も羽化を見ることはできませんでした。真夜中とか明け方も見て回ったのですが、
 残念でした・・・もちろん抜け殻があるところを見て回りました・・・
  
  いたのは、このエゾハサミムシと同じ翅を持つ飛翔可能な?ハサミムシだけでした・・・

  焦って、夜が開けてから、少し標高の高い今回最初に見たキャンプ場に行ってみたところ・・・
  
  1匹だけいました。まだ色も薄い個体が・・・広大な敷地の多くの木や草で、私が見つけた
 のは、この1匹だけでした・・・・それでわかりました・・・・
  「もう発生はおしまいなんだ!」短期間で一気に羽化し、まだ生きている個体がたくさんいて
 そこらじゅうで鳴いてますが、これから先に羽化してくる個体はもういないのだろう・・・という
 ことです。今回選んだ場所は6月頭から情報があったので情報量は多かったものの、発生開始時期は
 早かったので2週間以上が経過した現在、もう新たな羽化はないわけです。よくわかりました・・・
 あと1週間もしたら、この地でもほとんど鳴き声は聞こえないことでしょう。
 羽化が見られなかったことは残念ですが、仕方がないですね。
  そこで余韻を楽しむように鳴き声や集団とかをあちらこちらで楽しみました・・・
 貴重な経験をさせてくれてありがとうございました、という気分です。

  そしてある公園ではこんな光景が・・・
  
  木の根元に落ちているのは抜け殻と本当にたくさんの成虫の死骸でした。一つの木の下にこんなに
 あるのですから、全体ではすごい数が死んでいることになります。発生もおしまいの一途なんですね・・・
 よくわかりました・・・(2週間前のオハイオでは死骸なんて見ませんでしたもの・・・)
  そしてこれを見て、「自分の大学の構内には発生しない」こともわかりました。少しのずれは
 ありますが、この辺りとステートカレッジとの気温にほとんど差はありません。もし発生するなら
 とっくの昔に出てきているはずです。本当に見に来て良かったです。羽化は残念ですが、こうして
 たくさんのセミがそこらじゅうにいる光景を目にすることができたのですから、私は幸せ者です。

  すっきりしたと言いつつも、もう1泊したのですから(笑)、また夜に観察してみました・・・ 
 昨晩より明らかに気温が高く、ちょっと期待して出たのも事実ですが・・・

  茶色くて動くもの発見!
  
  コガネムシでしたし・・・
  白くて翅を伸ばす個体が!ドキッとしました・・・
  
  セミとちょうど同じぐらいの大きさのヒトリガの羽化でした(笑)

  期待しないと言っては嘘になりますが、やはり見る場所も限られ、羽化個体はいませんでした。
 (それでも木にすると30本近くは見ていますけどね・・・)
 というか、17年に一度大量発生するセミに、大きく遅れて羽化する個体がいても、その個体の
 適応度は著しく低いわけですから、そんな個体がほとんどいない自然選択の結果に驚嘆します。
 本当にいい体験をしました。車で行ける地域に発生してくれて本当にありがとうと言いたいです。

  あとはおまけのようですが、他の昆虫も見つけたら撮影もしたので出しておきます・・・
  
  キャンプ場は川も近くにあったのでカゲロウがいました。亜成虫っぽい感じですね。カゲロウの
 静止時のポーズはこんな風に前脚を伸ばすことが多いです。触角が短いので足に感覚器官がある
 のかと思ってしまいそうです。
  
  これはウンカかな・・・小さかったです・・・
  
  顔の赤いシリアゲムシがいましたが、メスしか見なかったので残念、オスは腹部先端が赤色
 だったりしそうなので・・・確認したかった。
  
  これはジョウカイボンの仲間だと思いますが、今後図鑑が届いても種名はわからないかも・・・
 と書きたくなるほど特徴が少ないということです。
  
  このコガネムシは翅の外側に金属光沢のラインがありおしゃれでした。このあとすぐ飛んでしまい
 残念でした・・・調べたらDichelonyx albicollisという種名のコガネムシでした。
  
  このハチは長い触角をせわしなく動かし、葉上に残る?匂いを頼りに獲物を探しているようでした。
 この葉では成果がなかったらしく飛び去って行きました。
  最後は虫こぶです。
  
  これはすごい!葉によって個数がバラバラでなければ、葉から蕾が出ているように見えます。
 色も白くて不思議な感じですね。何がいるのか確認しなかった・・・
  
  これは日本にもあるタイプでした。他の場所で見たときはアブラムシがいました。
  
  これもアブラムシっぽいが確認していません。
 
  以上で、17年ゼミを見たという紹介を終え、これでしばらくは落ち着いた生活を送れると思います・・・

  最後にもう一度ホテル近くの木に見にいきました。
  
  本当に嬉しい出会いでした・・・

 6月 11〜12日(土〜日)Snetsinger Butterfly Garden

  週末はマーク教授の家のパーティーに出ただけでしたが、公園は行きました。隣の公園というだけ
 ではなく、生物多様性コーナーのある公園ということがわかりましたが(詳しくは 滞在記 で)、
 昆虫についてはそのコーナーでは多くなかったものの、家の敷地内でいろいろ見られたので、いつも
 より多様な紹介ができて嬉しいです。
  
  順番は前後しますが、帰ってきて自宅近くをアゲハチョウが飛んでいるのを見つけました。高い所を
 飛んでいたので「降りてきてくれ!」と声をかけたら、なんと降りてきて近くの木に止まりました。
 アメリカのチョウも私の気持ちをわかってくれて嬉しいです。Eastern Tiger Swallowtailトラフアゲハ
 Papilio glaucus
のようです・・・
  
  シロチョウはまだモンシロチョウとモンキチョウ的なものしか見ていません。モンシロチョウは
 ヨーロッパから入った系統だそうです。でも日本のものよりかなりすばしっこい。
  
  チョウや昆虫のガーデンで撮影したのは、このコチャバネセセリのようなセセリチョウだけでした。
 たくさんいて追いかけっこしていました。
  
  翅の表側は結構地味でした。
  
  蜜を熱心に吸う場合もありましたが、慌ただしく飛んで行く場合も多かったです。
  
  ホタル的な甲虫が飛んできましたが、日本のオバボタルのようですね。どうもいろいろなホタルに似た
 甲虫がいるような気がします。早くホタルが光る所を見たい・・・
  
  ちょっと白い衣装が上品な感じのハエ?アブ?がいました。アブですかね?
  
  先日産卵していたヒラタアブのようですね。ミバエのような腹部の模様が印象的です。
  
  これはクマバチのオスのようにも見えますが・・・マルハナバチっぽくないのでそうだと思います。
 クマバチも巣作りが進んでいて一時よりは少なくなった気がしますが、オスもいるのですね・・・
  
  ミツバチがあちらこちらで働いています。やや動きがありますが、静止気味なので嬉しい。

  自宅敷地内にヒルガオのツルが伸びていますが、食痕がありました。これはこの前のカメノコハムシが
 見られるかとめくってみたら!
  
  なんとジンガサハムシの仲間がいました!日本のより小さかったが美しい!でもすぐに飛んでしまった。
 調べたら Golden Tortoise Beetle Charidotella sexpunctata bicolorのようです。反射とか個体差により
 様々な色に見えるので・・・でもこの写真が一番綺麗に写っています(笑)
  他の葉を裏から見たら・・・・
  
  交尾個体がいました。葉裏にいると周囲の光が反射して彼らの姿が見えにくかったです。
 ストロボ当てたので浮かび上がっていますが・・・
  
  近づいたら光の加減でこの場合は目立ちますね。あまり美しくはないけど・・・

 6月 7日(火)Snetsinger Butterfly Garden

  実験でクローニングとかをやっているのですが、結構面白く楽しんでいます。でも待ち時間が多いので
 他の仕事などもしています。で、実験が一晩放置なので少し早く帰れたため、隣の公園に行きました。
  10日ぶりくらいでしたが、花もすっかり代わっていて寒いとか思いつつも季節はどんどん過ぎている
 ことを実感します・・・でも昆虫は多くなく・・・ところがチョウがいました!
  
  これまで見たのは、アゲハチョウ2種、シロチョウはモンシロチョウ、あとはシジミチョウと
 セセリチョウが1種ずつなので、タテハチョウは見ていなかったのですが、いきなり写真撮影も
 できました!めでたい!アカタテハに近い感じですね。日当たりのいいところに陣取って、他の
 昆虫(チョウでは無い)が通ると追いかけ、テリ張しているような行動をとっていました。  
  
  裏も見えましたが、ところどころにある青い色が印象的です。
  
  完全に閉じたときはこんな感じでした。やはりあちらこちらに見られるブルーが印象的です。
  
  急に曇ってしまい、このあとすぐに飛び去ってしまいました。でも初チョウでした!

  
  他の昆虫がいなくて・・・以前も撮したアシナガバエとハエの仲間です。右のハエはハナバエの仲間だそう
 です。確かに花が多いところの近くにいる気がします。
  

 6月 1日(水)Conyahoga Valley National Park, OH

  アメリカに来て、見てみたいと思っている昆虫は何種かいます。有名な害虫は確認したいですが、
 植物保護に関係ない昆虫もかなり気になります。その一つに17年ゼミが挙げられます。17年に1回
 その場所で発生するという特異な生活史を持つこのセミは、生活史好き?な私としては、押さえておき
 たい昆虫です。今回はバタバタと旅立ってしまったのですが、それでも渡米前にサイトを見て今年の
 発生地を確認しました。するとどうでしょう!なんとペンシルベニア州の西側では発生が見られるのです。
 まさに奇跡です。こんな偶然があっていいのかと喜びながらも、こちらに着いてもバタバタしているうちに
 発生時期が始まりました。
  サイトの情報も重要ですが、一体どのたりで発生が見られるのか気になり研究室とかその他の人に
 聞いてみたのですが、これがあてにならない・・・「キャンパス内で発生するよ」と言い切る人は
 この大学に来たのは4年前だし、13年前に来たという人は「こちらに来た時、ニューヨークではセミが
 いたのにここでは見られなかったから、キャンパス内にセミは出ないと思うよ」ということで、
 もう年数も変わってしまいよくわかりません・・・これでは「近くでは発生していたけど、結局見られ
 ませんでした・・・」という悲劇に終わる可能性もあります。
  もちろんそんなことになるつもりはないので、サイト情報を見て、数日前に羽化しているような
 場所で、ここから近いところを探しました。そして車で2時間半のピッツバーグ近郊なら羽化している
 ようなので、そこに行くことにしました・・・
  でも行く直前に「どうせ行くなら目撃情報がたくさんある場所の方が確実に見られるのではないか?!」
 と思い直し、探してみると隣のオハイオ州のクルーブランド近郊のConyahoga Valley National Park
 では多くの情報が見られます。国立公園なら施設や駐車場もあるだろうから好都合です。ただ片道
 4時間弱なのですが、気にせず出発しました。
  ノンストップでハイウェイを降りて、国立公園に差し掛かった時窓を開けると聞こえてきました・・・
 明らかにセミの鳴き声です・・・そして駐車場を見つけ降り立ったその前の草に彼らはいました。

  
  多くの抜け殻とともにおそらく昨晩羽化した個体でしょう。17年ゼミがいました。サイト情報でいう
 teneral adult(まだ柔らかい成虫)です。
  
  
  もう昼近かったので少し移動しているような個体も多かったですが、それでも見始めた時は
 まだ草の上にいる個体が多くて感激しました。なかには抜け殻の近くにいる個体もいました。
  
  こんな感じで、羽化した個体と抜け殻が対応できる?場合もありますが、羽化は毎日ありますから
 当然わからない状況が多いです。
  
  こうして葉裏ごとに抜け殻shed skinが見られました。
  
  抜け殻も多いとこんな感じ・・・
  
  このような光景があちらこちらで見られました・・・嬉しい
  
  そしてこれは林道ですが、いたるところに孔があいていて、羽化個体の多さがわかります。

  
  そしてまだ飛べないセミたちが体を乾かしています・・・
  
  一度に多くの個体が羽化したと思われる枝もありました・・・

  帰り道にもっと明るい広場の木にセミが群がっていました!  
  
  彼らは体も乾いていて大声で鳴いたり活動しています。
  
  最初に見た羽化個体より体の赤みが増していてこれが成熟個体のようですね。
  
  そして交尾個体も見られました。
  
  ものすごい数のセミがいましたが、写真にすると迫力不足ですかね・・・
  
  でも一度にこんな数のセミがいるのもなかなかないですよね・・・ホタルの仲間なのか?が交尾
 しているのですが、このあと上に逃げてしまい撮影できませんでした。
  
  ということで、まずは確認できて本当に嬉しかったです。また撮影したいと思います。

  今日はセミメインで他はほとんど撮っていませんが、他の昆虫は多くなかった印象が・・・
  
  林内にいたタマムシの仲間っぽいですが、ペンシルベニア周辺ではEmerald Ash Borerという
 綺麗だけども大発生して森林害虫になっているのがいるからそこまで綺麗ではないにせよ近い
 種類かもしれません。図鑑が届いたら調べてみます。
  
  ここにもホタルっぽいものがいましたが、顔はホタルではない感じが・・・確認しようと思ったら
 逃げてしまいました・・・
  
  真っ白なカワゲラがいました。どうも菌糸を食べているような動きをしていましたが、
 よくわかりません・・・単眼も体が白いのでよくわかりますね・・・

  もっと他の昆虫も撮影したいものですが、今日はすいません・・・

 5月 30日(月)Snetsinger Butterfly Garden

  Memorial Dayという祝日なので、休みで天気も良かったのですが、特にすることもないので(笑)家で
 仕事をしてました。でもいつも行く公園とかは午後や夕方に行くことしかなかったので、では午前中はどうか
 と行ってみました。結論としてはチョウとかがいることもなかったので、よくわかりませんが、昆虫も多く
 なってきているようでした。今日はグループごとにまとめますと・・・

  
  ハエ目はこのヒラタアブから。アブラムシが多くなってきて、ヒラタアブがいないかと探していました
 が、ようやく見つけました。腹部後半の模様が日本のミバエのようにも見えましたが、アブラムシコロニー
 の周辺を飛び回っていました。
  
  そして降り立ってアブラムシコロニーの近くに産卵しようとしましたが、この時はアリが来て
 飛び立ちました・・・
  
  しかしまたやってきて、アブラムシのコロニー内というような場所に産卵したようです。
  
  一度離れてまたやってきて、似たような場所にまた産卵しました。
  
  ヤドリバエのようにも見えるこのハエが、日当たりのいい樹に数匹いてのまるでテリ張りを
 しているように追いかけたりしていました。巴のように回転したので撮影したかったが、かなり
 難しく諦めました。
  
  一方、こちらのアシナガバエは何度撮影してもその場所から動かず、ストロボ光にも驚きません
 でした。日本のアシナガバエより度胸がある感じでした(笑)

  
  昨日ハチがいた蕾に、また他のハチが来ていましたが、昨日とは違うこのハチもハナバチではなく
 明らかにアシナガバチとかそんな種類です。やはり何かの幼虫とかが蕾に入っているのかと、かなり
 気になります・・・

  完全変態つながりで次はコウチュウ目にします。
  
  とまっているときにテントウムシか?と思ったらカメノコハムシようです。もしかしたら
 ジンガサハムシ?かな・・・もっと撮ろうと思ったら逃げてしまいました。
  
  やはりアブラムシのついている樹に行ったら、ナミテントウの幼虫がいました。もう終齢でした。
 前から活動していtんですね・・・

  最後は不完全変態で何種か見つけたカメムシです。
  
  このカメムシは小さかったです。唾液のせいなのか食べたところが葉が枯れてしまうようです。
 赤くて美しかった・・・
  
  縦縞模様のこのカメムシはカスミカメムシの仲間かな?変わった模様と頭部の赤さが印象的です。
  
  これもカスミカメっぽい、鳥の糞?にたかっていて吸っているようにも見えましたが、よくわかり
 ませんでした。
  
  撮影していたら少し逃げてしまったが、こんなカメムシでした。
  ということで、カメムシも見られるようになり、だんだん種類も多くなってきた感じです。
 博物館の人にメールして、「昆虫が多いところを知らないか」と聞いているので、教えてもらっ
 たら、その場所に行ってみようと思います。

 5月 29日(日)Snetsinger Butterfly Garden

  30度ぐらいまで気温が上がって、しかも蒸すので『あれ?こちらは爽やかではないのか?」と聞くと
 そうでもないそうですが、でも気温はそう高くないようです。また気温上がってもすぐシャワーとかが
 あるので、亜熱帯のようでもあり、なんだかここがどこなのかわからなくなります。
  6月が蛍の季節のようですが、果たして蛍らしきものも見つかります。
  
  これは腹部が長くてメスのように思えます。また葉から落ちそうになった時(右)に腹部の先端の色が
 白っぽくなっていたので、これは発光部だと思いますから、ホタルでしょう。
  
  しかし今日、家の網戸に止まっていたホタルらしき昆虫は、裏から見ても発光部らしきものが
 見つからず・・・ホタルに似た昆虫か、ホタルの仲間だとしても発光しないもののようです。
 いろいろいるようです・・・
  
  その後塀に飛び移りましたが、やはり腹部先端の色は黒です。擬態しているのか・・・気になる。

  午後は雲が多くなってきましたが、家の敷地の緑地を見てみました。
  
  白いシャクガがいました。種名はわからないかもですね・・・また右の後翅は羽化不全のようで
 伸びていないようでした。それでも飛翔はできました。
  
  開花しそうな蕾にハチがきていて、盛んに触角でさぐっています。でもこれはそろそろ花が咲くかな
 ではないと思います。おそらく蕾内にメイガとかの幼虫が潜んでいることがあるので、それを見つけ出して
 狩ろうとしているのではないかと思いました。蕾を1周探して次の蕾に行く行動が見られました。
  
  こんな感じで歩いて次の蕾に行く場合もありました。明らかに狩りバチ的な形態をしています。
 また何かいたら写真撮ります。

 5月 25日(水)

  今日は暑いくらいでした。でも研究室は寒いくらい冷房が効いていて驚きます。これは調整できない
 そうで、実験室では何か羽織るものが必要です。
  で、今日も帰り際に時間を作って、いつもと違うところということで、大学のすぐ隣(と言っても
 敷地内)の植物園に行きました。
  
  池があって昨日は何もいなかったのに、今日はギンヤンマのようなトンボが縄張りを張っていました。
 でもまだ出始めでしょうからメスもライバルもいません。小さな池を旋回しているので写真撮ってみた
 ら、60ミリレンズですが1枚はうまくいったので載せてみます。望遠だと速くて写らなかった・・・

  その後帰ってからまた隣の公園に行ったらハムシ的なものがいたので・・・
  
  いたのは、たぶんブドウ科の葉でした。少しずつでも種類を多くしていきますね。

 5月 23日(月)Snetsinger Butterfly Garden

  昨日まで寒かったのに予報では今週は暖かくなるようです。確かに今日は暖かい!これまで着ていた
 上着も必要ないほどです。それでやはり隣の公園に行きました(笑)もう少し他の場所も探したい・・・
  
  今日の1枚はこれです。セイヨウミツバチがいたので撮影したらちょうど花から花へ移るところで
 動きが遅かったので、見事に静止しました。動きを止めて落下するところだったようですね。翅も
 止まっているので嬉しい1枚となりました。
  
  ミツバチもこの花にはちゃんと正面から蜜を吸うようですね。アメリカにいるミツバチも
 Apis melliferaセイヨウミツバチだと思うのですが、日本のより色が黒い印象です。品種が
 違うのか、アフリカバチの影響なのかはわかりませんが、獰猛ではないです。
  
  この前は撮影できなかったベンチの巣ですが、今日はちょうど作っている個体がいたので、
 撮影できましたが、こんな感じでベンチの木をくり抜いているわけです・・・
  
  他の場所でももっと巣が出来ているところは、こんな感じで木くずや持ってきた花粉などが
 落ちていました。ここは隙間が狭いので花粉などが落ちてしまうのかもしれませんね。
  公園から家の方に戻ってきました。生垣の木の先が縮んでいます。
  
  これまでアブラムシにやられた木を見ていなかったので、ようやく見つけたという感じです。
 当たり前ですがアメリカにもアブラムシは普通に出ているようで安心?しました。
  
  となると、天敵も!と思ったのですが、やはりいました。でもこれはナミテントウの
 ようですね・・・アメリカに侵入したそうですから・・・他のテントウムシも見つけたい・・・
  
  カメムシの幼虫もいました。クモヘリカメムシに似た感じの幼虫ですが、もちろんわかりません。
 そのうち成虫を見つけたらまた撮影しようと思います。

 5月 20日(金)Snetsinger Butterfly Garden

  日曜日以降はずっと寒くて雨続きで、日本でいう菜種梅雨という感じでした。もう5月も終わり
 というのに・・・(あ、もちろん国が違うので当たり前かもですが・・・)しかし今日は少し晴れた
 ので戻ってからまた隣の公園に行ってみました。6時に戻ってもまだ普通に明るいので写真も撮れます。
 ちなみに日没は8時15分ぐらいのようです。サマータイムとはいえ、夏至まであと1ヶ月、どこまで
 明るいのでしょうかねえ・・・
  
  クマバチはこの木製のベンチに巣を作っており、周りをウロウロしていますが他の個体ともめたり
 もしています。背もたれの隙間から中に入ろうとしている個体を撮影したら、影が綺麗に伸びました。
 まるで影が下から襲っているようで気に入ったので最初にアップしておきます。
  クマバチは花によって吸蜜の仕方が違います。この花(日本でも見た気が・・・)の場合は、
 ちゃんと?蜜を吸っています。
  
  花の正面から蜜を吸っていますね。
  
  しかしこの花の場合は、花の柄が長いので口吻が蜜まで届きません。このために蜜の溜まっている
 場所から口吻を突き刺し、蜜を泥棒するわけです。これだと受粉に関与しないから花は迷惑ですが
 ちゃんと受粉に関わる他の昆虫とかがいるのでしょうね。

 5月 14日(土)Snetsinger Butterfly Garden

  翌日は寒かったのですが、今日は暖かかったので家の隣に公園があるのでそこに行きました。公園と
 いってもこちらの公園はいわゆる芝生が続くようなところで自然的ではありません。そしてその一角に
 パビリオンがあって隣にバーベキューセットがあり、皆で集まってバーベキューとかするという利用
 のようです。でもこの公園の片隅に自然遊歩道があり、手入れはしているものの雑草などがあるので
 もしかしたら今後の観察にいいところかもしれません。
  で、早速歩いてみました。
  
  同じ種かはわかりませんが、こちらにもクマバチがいました。背中の毛が黄色ではないですね。
 結構多くの個体が見られました。
  
  次に見つけたのはこのヒメバチ?のようなハチです。寄生者なのでしょう・・・産卵の写真とか
 撮りたいものです。
  
  スズメバチがいました。これ1匹だけですぐにいなくなってしまいました・・・
  
  
  ハエの仲間は何種類かいましたが、キンバエ的なものは写真撮らず・・・特に上の種はたくさん
 います。下は翅に模様があって特徴的ですが、数はそう多くなかったです。
  
  木の葉の裏を見たらガの幼虫がいましたが、もちろん何だかわからず・・・すいません・・・
  
  今日一番「おおっ」と思ったのはこれです。たぶんホタルの仲間ですが、ここらあたりは草地の
 ホタルが発生するそうなので、それかなと思ったりしましたがわかりません。6月には確認して
 たくさん撮影する予定です。だからまだ早いので違うのか、暖かい日に見に行きたいです。ちなみに
 この辺りは全く安全なので夜に歩いても大丈夫とは思いますが、注意はします・・・

 5月 12日(木)

  ペンシルベニア州立大学に着いて、住む場所を決めたりいろいろな登録などがあって、昆虫の写真を
 撮る暇はありませんでした・・・詳しくは 滞在記 で・・・(リンクだめでしたらすいません)
  またこちらに来て感じたのは、「寒い」ということです。朝夕は結構冷えますし、雨も多いです。
 そして寒い・・・15日(日)はみぞれまで降りました・・・4月に少し暖かくなったのにこのところ
 寒いということで、まあ結論から言えば私が来てからこちらでは昆虫に出会う機会も少なかったので、
 登録などの書類仕事に専念できてよかったです。

  で、今日は少し暖かかったのですが、部屋の中で何かが飛びました。見たらカメムシです!写真を撮って
 逃しました。
  
  ちょうど窓際にいたので撮影しましたが、クサギカメムシに似ていますね・・・同じ種かと
 思うくらいです・・・

 4月 27, 28日(水, 木)NYC

  まずはニューヨーク郊外の友人宅でペンシルベニアに行く用意をしました。少し息抜きに散歩コースに
 行ったり、New York Botanical Gardenに行ったのですが、いずれも寒い!4月上旬は暖かかったそう
 ですが、その後は気温が低く、桜とかいろいろな花はもうおしまいだが、昆虫は全くいないという感じ
 です・・・何か昆虫と思ったのですが、本当にいないので動物編です。戸定でないどころか昆虫でもなくて
 どうもすいません・・・

 
 リスは本当に多いです。あちらこちらで見られます。地上にも多く歩いていますが、この個体は
木の芽をかじっているようでした。こんな風にまだ芽が出て間もない木や、まだ芽吹いていない
木もありました。

 あとは鳥編です。
 
 川のほとりにはガチョウが何家族かいました。子連れの家族も見つけましたがこれ以上近づいたら
威嚇されました。 

 
 植物園のレストランで食べていたら食べ物をねだりに来たスズメです。アメリカスズメなのかしら?

 
 これも多かったですが、ツグミみたいなもの?鳥はよくわからずすいません。 

 
 
 せせらぎに来て水浴びをしている鳥がいました。小型のカラスのようでしたが・・・上はオス?
下はメスかな?図鑑でも探してみないとわかりません。ネットでも調べますが・・・

    これで日本での今年の「戸定の昆虫」はおしまいです。次回からアメリカ編です。

     The following photos were taken in Japan.

 4月 20日(水)

 アメリカに行くのが少し遅れたので、学生実験を1回だけど担当できました。学内を回るという
ものでしたが、いくつか印象的なものがいたので後で写真を撮りました。
 
 園芸の学内でキマダラカメムシを見つけたのは初めてです。温暖化でどんどん東進しているというのは
聞いていましたが、私が見たことあったのは九州だけだったので、もう園芸にいるのかと驚きました。
これからは普通種になっていくのでしょうか・・・

  
 羽化したばかりの個体を捕まえた学生がいたので、実験終了後まだ柔らかい個体を
とまらせてあげました。ツマアカシャチホコでした。翅の先があまり赤くはなかったが
個体変異か・・・

 これで日本での今年の「戸定の昆虫」はおしまいです。次回からアメリカ編です。
 

 4月 17〜18日(日~月)

 少し出かけたので写真も撮りました。

 
 昨年から見かけることが多くなったベニサシガメです。もう少し多く見るようになったら
 実験とかできそうですけど・・・
 
 ヒイラギモクセイにはここでもヘリグロテントウノミハムシがいましたが、結構活発に歩いていて
テントウムシと違い長い触角が目立ったので撮影しました。
 
 マメ科の植物の葉を食べるイモムシ、ヨトウムシの類だとは思うのですが・・・実はもうこれを
作成している現在、アメリカにいるので、種名などは簡単に調べられないので、すいません。

 
 ヤブキリを見つけましたが、腐った花びらのようなものをかじっています。こういうものも
摂食するんですね・・・

 
 カメムシの仲間でしたが、アワフキムシの成虫かなと思ったら果たしてそうでした。左がメスで
右がオスですが、ムネアカアワフキという種でした。サクラにつくとありましたがその下のアジサイに
いたのでサクラの個体を撮影します。

 
 
 タブノキの葉の裏から出ているこれは明らかに虫こぶです。1センチぐらいありました。大きい!種名調べたが
完全に忘れてしまった。すいません。でもすぐ分かると思うのでまた調べて改定します。
タマバエの仲間が作るようですが、この時期に成熟するようです。見事な虫こぶでした。

 
 コナラの木の芽のところに、たくさんのマルカメムシが付いています。クズがまだ出ていないときは
他の植物に集まるのか?マメ科でもないのでちょっとびっくりしました。

 
 これはホオズキカメムシですね。ツツジにいたのでわかりにくい・・・この時期はまだ寄主となる
植物に集まらないことが多いのかもしれませんね。植物の状態や産卵とかの準備がまだだったり
植物側と昆虫側の状態がまだ準備できていないという印象を持ちました。

 
 以前も写したこのカメムシですが、今回は種名が思い出せず調べるのが面倒なので後で改定します。

 
 
 ムネアカアワフキがサクラの葉裏で交尾していました。園芸では見たことないアワフキムシでした。

 
 ウンカの仲間だったかなと思って調べたらクロヒラタヨコバイという種でした。どうもウンカとか
ヨコバイは区別がしにくいですね・・・がっちりした感じです。

 
 このハムシ?はちょっと調べるのに時間がかかりそうなので後で調べます。

 
 
 この時期は誕生の時期でもあります。ナナフシモドキの孵ったばかりの個体のようです。特に
下の個体はまだ白っぽかった。
 
 
 ハラナガツチバチは、年中見られる昆虫というイメージがあります。いつか甲虫の幼虫への
産卵シーンなど撮影したいものです。

 
 
 同じ種類かゾウムシがいましたが、これも後で種名調べます。

 
 ヤブキリ2匹です。この時期は多いですね。もう少しするともっと高いところに登ってしまいます。

 
 これも前見つけたが、名前が思い出せないので後日(すいません)

 
 ウシカメムシがいました!見つけようと思うと見つからず、こうして自然観察だと見つかる
そんな昆虫です(笑)でも実験で探しに行って見つけてくる頑張り屋の学生がいました。そういう
ところは見習わないと?なりませんね。

 
 この形のゾウムシはシギゾウムシっぽいなと思って喜びましたが、種名はちょっとまだ不明です。
でも口吻が長いゾウムシは素敵です。

 
 これはトラカミキリの1種ですね。似たものもいるかもなので、これもペンディングにしておきます。
ということで種名不明が多いのはすいません。

 4月 10日(日)

 今日は大学に行ったので、春のキャンパスを紹介しようとカメラ片手に学内を散策しました。

 
 ミノウスバたちをまた撮影してみました。葉裏に並ぶ個体・・・
 
 少し集合しているような幼虫もいました。 

 マサキにはいなくて学内のマユミには見られるカメムシがいます。
 
 キバラヘリカメムシです。脚のツートンカラーが素敵です。
 
  黄色い腹という意味でのキバラですが、後翅が合わさると結構赤っぽくなるのですね・・・翅を開いたところを
初めて見ました。
 
 翅を閉じた上と同じ個体です。学内ではマユミでしか見ていません・・・

 
 学内でチョウの写真は撮っていなかったので、久々です。ベニシジミがいました。でも暖かかったので
翅を開いてくれませんでした。

 
 カエデが植わっている一角に行ってみました。アブラムシがいたので撮影しました。これは
有翅虫ですが、種名はなんだろう?
 
 こちらは無翅ですが、若虫かもしれません。観察していると時々腹部を振って甘露を飛ばしています。
このために周りの葉がベタベタになっていました。こういう行動をしないアブラムシもいるので、この行動が
どう適応的なのか知りたいところですが、木の下に駐車した車が甘露で汚れるのは積極的に甘露を落として
いることにも関係があるようです。
 
 他のコロニーを横から撮影しました。この個体達も腹部を振っていました。

 樹木害虫つながりで、幾つか紹介します。
 
 サンゴジュハムシがたくさん付いています。孵化直後の彼らを見ていなかったので葉の展開直後の
低温とかでどうなっていたかはわかりませんが、ミノウスバ同様順調に発育できていたので何よりです。

 この時期の昆虫として、ヘリグトテントウノミハムシが結構見られます。  
 
 彼らはまず、展葉が少し早いキンモクセイにやってきます。その後もこうしてとどまる個体もいますが・・・
 
 このように若いうちに食べられた葉は、大きくなると円形の食痕が残ります。

 その後展葉するヒイラギモクセイの方が彼らは好きなようで、幼虫の被害は圧倒的に
こちらの方が多いです。
 
 こうしてまだ展開したばかりの葉を美味しそうに食べていきます。
 
 ヒイラギモクセイの方が食痕が多いですね。さらに幼虫の摂食もあるので、樹はだいぶ痛みます。

 
 ヤブキリの幼虫も出てきています。今年はやはり孵化して出てくるのが早いですね。いつもタンポポの
花にいるのが、いい被写体になります。
 
 園芸にはシロバナタンポポがこの時期だけ見られますが、少し数が増えている気もします。そのためか
初めてヤブキリがシロバナタンポポに乗っているのを見ることができました。うれしいなあ。
 
 他の花にも来ています。花粉を食べているようですね・・・
 
 ようやくヤマトシジミを撮影することもできました。

 
 4月10日からヤブキリも鳴き始めました。鳴き声のする方に近づいたら見つけました!
今年は今の時期の昆虫しか見られない予定なので、いろいろ出てくるのは嬉しいですね。

 4月 6日(水)

 ミノウスバが気になり行ってみました・・・
 
 いつもと変わらないマサキの被害が見えて、ある意味安心しました(笑)
 
 
 若齢時は葉を枯らすようですが、終齢幼虫になり、単に摂食していました。少し離れていても摂食できる
ようです。よかった、よかった! (緑化害虫としてはまずいが・・・)

 
 アスファルトの上を歩いているのは、ヤガの幼虫のようですが、結局調べていないので、またいつか
確認いたします。

 4月 1日(金) 〜 4日 (月)

 新M1の学生の供試虫の採集のために、石垣島に行きました。もちろんカメラを持参したのですが、数多くの
供試虫を採集する必要があったので、ほとんど撮影出来ず(本当です)。今年は石垣島も寒かったそうで、まだ
さほど多くの昆虫がいなかった?ので、目に付いた昆虫で撮影の機会があったものを紹介致します。

 採集している道から脇の道に入ったら、ジャコウアゲハの幼虫が群れていました。  
 
 
 ベニモンアゲハもたくさん飛んでいたので、そちらの幼虫かなと思ったら、白い帯の面積など広く
ジャコウアゲハのようです。
     
 真っ赤な甲虫が交尾していました。オスの触角は櫛状ですが、メスの触角も鋸刄状で
どちらも化学物質を検知できそうです。調べてみたらヤエヤマアカバネクロベニボタルという
種名で、本州のカクムネベニボタルに近縁な種のようです。
 
 同じ個体を横から撮影。赤色が美しいです。

 
 葉の上で休む?ダイトウクダマキモドキの幼虫かな?石垣島まで来ると種や亜種が違うものが多い
ので、正しい同定が難しいかもです・・・
 
 アシナガバエと思われるこのきれいなハエは、あちらこちらの葉上にいました。金属光沢が美しい。
しかも結構大きめでした。

 
 コシロモンドクガの幼虫がいました。またこの虫の研究も行いたいものですが・・・

 於茂登岳の周りにあるダム付近の林道は、以前も行ったことがあり、昆虫が多かったのですが、今回は
4月頭だったのでやや種類数も少ないイメージでした。採集に忙しく写真も多くないのですが、この昆虫は
インパクト大だったので掲載します。
 
 結構大きなこのゴキブリは、ヤエヤママダラゴキブリという種で、個体数は多くないと書いてありました。
この1匹以外は見ませんでしたが、樹皮ではなく葉上で悠然と休んでいました。

 
 シャッタースピードが遅かったので、ブレていますが、ベニモンアゲハです。たくさんいました。
 
 現在分布が北上しているというクロセセリがいました。裏面に白い鱗片が見られる個体で、こんなのは
はじめて見たので、満足しました。裏地が茶色くなっているために良い色合いになっていますね。

 
 夕方にナナホシキンカメムシを見つけました。撮影してもいつも良い色合いにはなりません・・・残念・・・
明るいところで自然光で撮影するのを今度の目標にしたいですが、来年の課題ですね・・・
 
 ヒルガオ系の葉にカメノコハムシがいたので、これは本州とは別種かと思いましたが、調べてみたら
ヨツモンカメノコハムシで、本州と同種のようです。遺伝子とか調べたら違うのかな・・・
 
 幼虫もいました。でも幼虫の姿は本州と若干違う気も・・・感覚的な物なので、ちゃんと採集して
詳しく調べたら変異もあるような気がします。

 
 ツユムシの仲間だと思うのですが、幼虫の写真が図鑑にないのでわかりません。もう少し調べてみます。
脚の縞模様が気に入りました。

 
 これはミドリオオハマキモドキというガだと思いますが、斑紋がやや異なっています。たぶん斑紋異常型
だと思いますが、詳しい図鑑で調べてみます。今はこの種名にしておきます。

 
 赤いカメムシが白いクモに捕らえられていました。赤いカメムシは普通に見られる   ですが、
白いクモはすいません・・・調べます。
 

 
 このジャノメチョウは、マサキウラナミジャノメという種で絶滅危惧種でした。裏の白紋が発達している個体で
珍しいのかな?はじめて撮影できて嬉しかったです。今回は特に飛び回るチョウは全然撮影できなかったので次回
に期待します(調査なら無理だが(笑))。
 
 
 マルシラホシカメムシは西日本から南西諸島に多いカメムシですが、石垣島周辺の個体は白い紋が
赤みを帯びていてマルアカホシカメムシになっています。遺伝的に別種ほど変わることはないですが、
それでも赤い紋の個体は遺伝的に分化しています(Yamaji et al., 2016)。もっと調べたくなる身近な
カメムシです。

 「ヤエヤマヒメボタルが出ているかもしれないから行かないか?」と言われて喜んで出かけました。
近年は有名になった産地だそうですが、まだ出ているかわからないそうで・・・日没30分だそうで
夕方行ってみると普通に観察者が!暗くなるとポツポツ見えだしましたが、気がつけばたくさん!
 
 まだ少し明るいので長時間の露光で明るくなりました。細かく点滅しながら飛翔しているのがオスです。
メスは地面にいるようですが、ゲンジボタルのようにわかりやすくありません。
 
 
 まさかこんなに出るとは思わず、カメラの準備もいい加減で、モニターを切れなかったので迷惑を
かけてしまって申し訳なかったです・・・
 
 
 美しい光のショウでした。また撮影にチャレンジしたいなあ・・・

 
 光を放っていた正体、ヤエヤマヒメボタルです。大きさは5ミリ程度の小さなホタルでした。
小さいのに夜に光ると本当にはっきり見えました。この個体はオスでしたが、メスの光を探す
ためか、複眼は大きめです。

 最後に採集した供試虫です。交尾シーンは初めて見たのにカメラがなくiPhoneでの撮影で
すいません・・・。
 
 あ、キチョウ(ミナミキチョウ)です。新成虫の羽化も始まっているようでした。
そして学生のこれからの研究の進展に期待します!

 6月 19日 (日)
 かなり趣味的なので後ろに残しますが、Princeが亡くなるとは思いませんでした・・・
 洋楽好きの私はデビューアルバム以外は全部持っていました(正規リリースとしては)。
 アメリカに来たら、いろいろな雑誌で特集号が出ていて、彼の偉大な功績が偲ばれます。
 ご冥福をお祈りします。
 


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