戸定の昆虫 2015-2 (4~6月)


 写真は撮っているのですが、忙しくて更新できません(文章を書く暇がない)。そこで時間軸を無視して
アップすることにしました・・・あとから隙間を埋めるように、3月から6月までのものをアップするので、
たまに下の方を確認してください。

 結局、6月はアップしましたが、4月5月はアップしていません・・・いつかは・・・。


 2015年 トップ

6月 30日 (火)

 6月も終わりなので、少しの時間だけ学内を見て回りました。
 
 雨上がり的だったので、ベニシジミの様子も物静かでした。

 
 学内に多いヒカゲチョウ。夕方歩いたら複数個体が縄張りを張っているように見えました。

 
 サクラの樹皮にいて、この前の科学園よりも生息地での写真に見えるキマワリです。

 
 ハコベホオズキの花で吸蜜するクマバチ。この個体はあちらこちらを彷徨っていましたが、一度吸蜜した花は
避けていました。吸った痕跡が残っているのかな・・・その痕跡は匂い?傷?・・・気になります・・・

 
 
 ヒイラギモクセイの葉をかじった痕と犯人のヘリグロテントウノミハムシ。かじった痕はこうして褐色に
変色するので、見てくれが悪くなり「美観を損ねる」という状態になります。26日に撮影した都内の公園の
個体はヘリグロなのか、近縁種のテントウノミハムシなのか気になりました。

 
 樹液が出ているニレの樹に行くとカナブンばかりでしたが、アシナガヤセバエがいました。
翅に紋があるようなので、ホシアシナガヤセバエのようですが、逃げずにいい角度で撮影する
ことができました。

 
 少し小型なハラナガツチバチがいました。触角が長いのでヒメハラナガツチバチのオスかなと
思いますが、少し違うようにも見えるので、もう少し調べてみます。

6月 29日 (月)

 ずいぶん時が経ったので、エサキモンキツノカメムシはもう卵を守っていないかな・・・
 
 数は減りましたが、まだ守っている個体がいました。この個体は黒い卵と一齢幼虫を守っています。孵化する
前に卵は黒くなるのかな・・・なら孵化の時期となりますが・・・
 
 こうして幼虫を抱えている個体が多かったです。
 
 これもそうですね・・・前回落下していて上の葉に戻してあげた親子は、ホチッキスで付けた葉は残っていましたが
姿は見えず・・・でも無事に解散したのだと思います。

 
 アシナガバエを横から撮影しました。きれいに撮影できましたが、種名はわからず・・・

 
 クロバネツリアブ、今年も見られました。前胸が長いのでやや不格好ですね。

 
 スダジイの葉に特徴的な食いあとを残すサシゲチビタマムシです。よく見ると複雑な翅の色をしています。

6月 28日 (日)

 キマダラルリツバメを見に行こうと誘われ、このところ忙しいし若干疲れていたのですが、やはり美麗種を見る
誘惑に負けてしまい、OBの方々と見に行きました。
 しかし結論から言うとみられませんでした・・・まあ楽しかったので、キマルリはまたの機会に!ということで、
当日見られた他の昆虫をご覧に入れます。

 出かける前に、高尾の森林科学園でも撮影しました。

 
 木製のベンチをひっくり返すと、そこに孔があています。
 
 拡大するときれいな円形の孔です。これはカーペンタービー(大工ハチ)呼ばれるクマバチの
巣なんです。奥で横を向いていて幼虫を育てる巣部屋を作っています。

 
 ヤマノイモの葉を切って簡単な巣を作っているこの昆虫は・・・  
 
 ダイミョウセセリの幼虫です。蓋側にいたので、いつもは裏返しなんですね。

 
 アワブキの葉の先端が食べられて葉が萎れています。しかし主はいませんでした。とっても残念ですが
スミナガシの幼虫のいたあとです。角が目立つ幼虫なので実物を見たいものです。

 
 
 こちらはチヂミザサのような笹についていたコジャノメの幼虫。猫顔ですが正面からは
撮影しませんでした。この時期はチョウの幼虫も多いですね。

 
 小さな木の幹がかじられていましたが、まだ葉は萎れていません。コウモリガかボクトウガのような
ガの幼虫がかじったのでしょう。樹にとっては大変なダメージですが、こういうこともあるのですね・・・

 
 エノキの幼木にナナフシモドキがとまっていました。数日この場所にいるようです。周りの葉を食べながら
のんびり過ごしているようにも見えました。なんだかうらやましい(笑)

 
 アシナガバエはこの時期多くなってきますし、美しいので被写体にしたい昆虫です。動きがせわしい
ですが、この動きで小さな昆虫を捕らえるのでしょう。餌を食べている個体は何匹か撮影しましたが、
この個体のように、多くは餌種がわからないほど小さくなっています。また濡れているようにも見える
ので、体外消化をしているのかもしれませんね。

 
 キマワリの姿も見られるようになりました。良く見ると複眼が意外に大きいので面白い顔をしています。

 
 葉の上で休んでいたのはミミズクです。こうしてみると非常に不思議な形ですね。どうしてこんな形に
進化したのだろうと考えてしまいます。

 
 フキバッタがいました。でも種名はよくわかりません。ヤマトフキバッタだとしたらまだ幼虫かな・・・

 
 ヤマトシリアゲムシがいました。しかも寄生性のダニを付けています。こういうダニの影響はどうなって
いるのか気になります。

 
 葉の上にベニボタルがとまっていました。科学園では、ちょうどゲンジボタルの盛りだそうですが
こうして仲間は違うものの、「ホタル」つながりの昆虫も出現してきています。

 キマルリの観察場所に移動しました。
 
 神社の境内に無数にみられたアリジゴク(ウスバカゲロウの巣穴)。これだけ多いのも
珍しいというくらい見られました。

 
 クチブトカメムシがいました。獲物を探しているかのようですが、捕食シーンは見られませんでした。

 
 見られたのは桜の樹皮でしたが、クリアナアキゾウムシのペアがいました。大型のゾウムシですが今回初めて
みました。ゾウムシもいろいろ観察したい種がいるので、今年もいろいろ探してみたいです。

 
 その桜の樹皮にできていた蟻道です。恐らくアリがずっと通るので、コケが生えていないのだと思います。
でもアリの種類はわからず・・・シリアゲアリならキマルリとの共生関係がありそうだが・・・

 
 上翅左右会合部の紋が融合しているので、オオニジュウヤホシテントウではなくマダラテントウの仲間
のようですが、うーんそうなると種名はよくわかりません。もう少し調べてみます。

 
 
 オオチャバネセセリです。ここでは数匹見られました。上の個体はまだ新しい個体でした。下の個体は
鳥の糞にやってきて自分の排泄物をその上に垂らしそれを口吻で吸い上げる「吸い戻し」をしていました。

 
 ここにいたシリアゲムシは翅の斑紋からプライアシリアゲのようです。シリアゲムシもいろいろ興味深いです。

 
 あちらこちらで盛んに鳴いていたのは、ヒナバッタです。オスの特徴である腹部の赤い部分がよく目立ちます。

 
 一方でこちらはフキバッタのようですが、翅芽が全然ないので幼虫でしょうけど種名はわかりません。科学園で
見たものとは別種のようですね・・・

 
 今年はアカサシガメをよく観察します。何か研究できないものかと思ってしまいます。しかしごつい口吻です。

 
 キアシナガバチがガの幼虫を捕らえて肉団子にするようでした。脚をうまく使えずもてあまし気味でユーモラス
でした。動きに洗練性がない場合もあるのだと妙におかしくなりました。

 
 
 ずいぶん久しぶりに観察したアシナガムシヒキです。以前観察した個体は、下の個体のように脚を一本上げて
いました。だから下の個体が普通なのかな?でも上の個体は脚を上げていないのかと思いきや、なんと3本の脚が
葉の縁から離れているように見えます。このアブは脚が触れていない方が良いのかもしれませんね・・・

 
 シマサシガメがペアでいました。これまで撮影していて初めてペアの写真を撮ることができました。

 
 カラムシの葉を食べていたこの幼虫は、イモムシ図鑑で調べてみたらクロキシタアツバの幼虫でした。それらしい
アツバ(ヤガの仲間)の成虫がいたので撮影しようとしたら逃げられてしまったので、成虫も紹介できず残念です・・・

 幼虫つながりでもう1種
 
 スイカズラを食べていたこの幼虫はイチモンジチョウの若齢幼虫だそうです。こんなに小さい幼虫だと
図鑑にも載っていないので、師匠様々です。

 
 カメムシもいくつか見られました。これは、ホシハラビロヘリカメムシのようです。

 
 こちらはブチヒメヘリカメムシのようです。翅の一部が透き通っていますね。

 
 カラムシには多くのラミーカミキリがいましたが、用心深くてすぐに逃げてしまい、今回はまともな写真が
少なかったです。でも撮影できて嬉しい。

 
 もっと山にいるのかと思ったルリボシカミキリがいました!石の上にいてあまり絵にならない(笑)。この個体は
まだ出てきたばっかりなのか飛翔しなかったので、撮影会となりました。でも同じ場所で2種の子供の頃の憧れの
カミキリムシが見られたわけです。嬉しいなあ・・・
 
 その後隣のヒメジオンに移りましたが、これもあまり絵にならない感じです。でも見られて嬉しいものです。

 
 ふと隣の草を見たらトウキョウヒメハンミョウがいました。しかも全然逃げないので正面から撮影することが
できて嬉しい限りです。ハンミョウもいろいろな種を撮影したい昆虫の一つです。

 
 クワにキボシカミキリがいました。逆光で撮影するとバックが明るくなるので、こういうカミキリムシには
いいですね。満足な写真になりました。

 
 特徴的なガガンボがいたので調べてみたら、翅に3つのスジがあるということからミスジガガンボという種でした。
林縁などで見られるそうで、これまであまり注目してきませんでした。

 
 オオカマキリ?が葉上にいましたが、先ほどまでなかった虫の脚が転がっていました。この1時間くらいで
1個体食べたようです。残された脚を見たら上のミスジガガンボのようです。うっかりとまって餌食になったのですね・・・
 自然の厳しさを垣間見たとともに、餌種がわかってなんだか嬉しいという複雑な心境です。

 キマダラルリツバメはまたの機会に撮影したいものですね。でも連れて行ってもらえて感謝です。

6月 26日 (金)

 都内で用事のあとに公園に行きました。残念ながら雨天でしたが、少し撮影できました。

 
 ケヤキの葉裏にいたクサカゲロウです。顔に黒い紋がないのですが・・・だれだろう・・・

 
 これはハマキガの仲間ですが、似た種がいっぱいなのでよくわかりません・・・似た斑紋がないです・・・

 
 ヒメアカホシテントウがいました。カイガラムシを食べるテントウムシですが、なんでこんな所に
と思って写真を見るとピンクがかったカイガラムシの1齢幼虫がいました。これらを食べに来ていたのですね・・・

 
 またすぐ近くには、カイガラムシとそれに集まるアミメアリがいました。アブラムシとは違い
なんだか秩序無く群がっている感じがしました。

 
 そしてすぐ隣にまたテントウムシと思ったら、これはハムシですね。ヘリグトテントウノミハムシ
みたいですが、寄主植物を見てこなかった・・・少なくてもヒイラギモクセイではない・・・でも
近くにあったから、単にとまっているだけか・・・それとも近縁種のテントウノミハムシなのか。

 
 ガマズミにはサンゴジュハムシが来ていました。これもよく見る光景ですね・・・もうすぐ夏眠に
入る頃だと思います。

 
 マダラホソアシナガバエがいました。翅の斑紋が特徴的なので、この種だけは同定できます。

6月 25日 (木)

 毎週木曜日につくばで調査があり、このために1週間のスケジュールがかなりタイトになっています。でも
行くと昆虫の観察ができるので、ある意味楽しいものです。
 今日はサトジガバチが圃場でたくさん見られました。

 
 このところ、アオドウガネばかり目につくので、ドウガネブイブイが見られて大変嬉しかったです。
彼らもまた多くなるのか・・・

 
 ど派手な赤が草のバックに映えます。すっかり色づいたショウジョウトンボです。

 で、圃場にたくさんいたサトジガバチですが、我々が来て巣の周辺環境がかく乱されたのか、盛んに
歩き回る個体が多かったです。
 
 巣穴を掘って土を運び出している個体です。少し離れた場所に捨てに行っていました。
 
 前から撮影すると、こんな感じで大あごと前脚で土を抱えています。
 
 土を捨てて戻ってきた個体は、本当に短期間の留守でしたが、入るときに巣穴を警戒するので、動きが止まります。

 
 でも飛び立つときは一瞬で、やや後方に飛び出すのでピントを合わせるのが本当に大変です。また動きも速いので
シャッターは4000分の1秒で、ようやく静止してこれはピントも合いました。数多く撮影しましたが、まとも
なのはこの1枚でした・・・
 
 この個体は以前の巣穴の位置を探しているようでした・・・

 というわけで今回は巣穴掘り個体ばかりだったので、次回は狩りが観察できないかなあ・・・

6月 23日 (火)

 昨年卵を守っている写真を久々に撮影したので気になっていましたが、どうも忙しく学内でミズキを確認する
のを怠っていました。・・・今日は講義前に少し余裕があったので探したら、すごくいっぱいいました!
 そこで講義のあとに脚立を使って撮影しました。本格的に撮影するのは久しぶりです。
 もう卵の保護も後半で、卵を守るものから解散間近の2齢幼虫を守る個体まで多様でした。

 
 これは1齢幼虫の保護個体、1齢を守るものが一番多かったです。

 
 卵を守っている個体もまだそれなりにいたので、またの機会に撮影します。後ろで黒くなっているのは孵化間近
というよりは、死亡か寄生かという気がしますが、後日確認できるか・・・

 
 下から見上げて葉の裏で守っている個体が多いということは、実際はこの向きで守っていることになりますが、
この逆さまの向きで撮影して、そのまま出すのは初めてだと思います。実際はこの向きなのでこれが正しいといえ
ますが、なんだか新鮮な感じです。

 
 これはもう幼虫が黒くなっていて2齢に脱皮していました。もうすぐ保護終了ですね。

 
 というわけで、久々にいろいろな個体を撮影できて嬉しかったです。

 さて、これは一応助けてあげた例です。なぜかカメムシが守っている葉がツツジの上に落ちていて、
メス親は変わらず幼虫を守っていましたが、葉が丸まったりしたら大変だし、何より解散してもミズキの木に
戻るのは大変です・・・
 
 一見、普通に守っているように見えますが、クモの糸が見えたり、ツツジの葉があったりと
不自然です。・・・学生に頼んでステープラーで葉につけてあげることにしました。
 
 このように落ちた葉をとめて、様子を見てみます。夜は天気が荒れたので、この処置は正解だった
のかもしれません。また様子見ます。

6月 18日 (木)

 いろいろ忙しいですが、つくばの圃場調査は大変なものの写真も撮れるので嬉しい時間でもあります。でも
今日は雨が降っていたのでイマイチでした・・・

 
 降り出した雨で、キタキチョウが葉の下に隠れて雨宿りしていました。ストロボは使用しましたが、絞らずに
明るいバックにしました。

 
 こちらはヒカゲチョウです。雨がやんだときに飛び回っていました

 
 ハマキガの仲間は図鑑だと翅を開いているので、閉じたときの斑紋がはっきりわかりません。
この個体は特徴的なので調べてみたらウストビハマキという種のようです。ハマキガも種が
多いので同定が大変です。

 
 大きなシャクガの幼虫がセイタカアワダチソウを食べていました。いろいろな体色を
有しているようなので、形と大きさでこれはヨモギエダシャクのようです。ばりばりと
よく食べていました。

 
 オオチャバネセセリがアザミの花に来ていました。こうして撮影して紹介するのは久しぶりの
ような気がします・・・特に珍しいわけではないはずですが・・・

 
 
 ナスの未展開の葉にハチが潜り込んでいました。開けてもしばらくじっとしていましたが、そのうち
嫌そうに立ち去りました。調べるとギングチバチ科のイワタギングチという種のようです。体の割に
頭が大きいです。ハエやアブなどを狩るそうなのでいつか狩りのシーンも撮影したいものです。

 
 クリの葉にいたゾウムシですが、カシワクチブトゾウムシのようです。ゾウムシも種類が多いので調べるのが
大変です。ということで調査しつつも写真を撮っているのでした。

6月 17日 (水)

 道ばたのクサギの樹の葉がうどんこ病だらけでした。そこに来ていたキイロテントウを撮影しました。
 
 いつも思うのですが、前胸の背面にある黒い点はやはり目だと思わせるためなのかな?そうなると
どういう利点があるのか気になります。
 
 表面のうどんこ病の菌糸を削るように食べています。栄養になるのかなあ・・・
 
 餌であるうどんこ病菌も多いので、世代も回っています。写真撮っていたら幼虫が成虫に近づいたので
親子の記念撮影です。もちろんこの2個体が親子かどうかはわかりませんが・・・

 今日は西千葉の屋上調査だったのでついでに撮影もしました。
 
 まずは屋上はらっぱの昆虫です。紋がはっきりしませんがクルマバッタモドキかな・・・
 
 こちらの個体はやや黒いので紋が見えるため、クルマバッタモドキと判断できそうです。
 
 でもカワラ資材の上にいる個体は赤みがかった色彩で斑紋が見えないのでよくわかりません・・・

 
 マルバヤハズソウの上にいたやや黒ずんだクロウリハムシです。
こういう色彩変異があるのか調べてみますが・・・

 
 なぜか土の上をヤニサシガメが歩いていました。基本はマツの樹や周辺にいるので風で飛ばされたか
周辺木からの移動で来てしまったかですかね・・・定着はしないと思いますが次回調査で探そうかな・・・

 次に自然科学棟に行きました。
 
 ガマズミの葉はサンゴジュハムシで穴だらけです。毎年すごく食べられています。
 
 拡大してみました。悪そうな顔には見えませんが、その食性で嫌われています・・・

 チャタテムシの仲間がいました
 
 こうしてみると顔の中央の黒斑が鼻のように見えるので、かなりかわいい感じです。しかし胸部に見える
黒い点はやはり口を開けた顔に見えるので(そちらは怖い)、なんだか二人羽織のような二重人格のような
不思議な雰囲気を醸し出しています。
 
 同じ個体を少し横から写しました。大きく写すのは初めてで嬉しいです。この形態で生態の昆虫が
シラミやケジラミと同じグループとは・・・昆虫は奥が深い・・・

  
 9階の屋上に当たる高いところですが、アキアカネが見られました。彼らは飛翔力が強いのでここにいても
問題ありませんね・・・

 
 ハギの花に来ているこのハチは、ハキリバチのように見えますが、わかりません。もう少し調べて
みますが・・・

 
 このガは・・・ヤガ科と思いましたがわからず・・・ハマキガ?メイガ?調べます・・・

 
 まだ小さなツノロウムシの幼虫も見られました。小さなといっても移動する孵化幼虫から
こうして固着生活に入っているので、今後は防除が困難になってきます。

 続いてエディブルガーデンでの調査です。
 
 今年もヒロバネカンタンが見られました。夜に行かないので姿は確認しますが、
まだ鳴き声を聞いていません。今年は鳴く虫が鳴いているところも撮影したいものです。

 
 特徴的なガがいました。メイガかと思って調べましたが、こんなに特徴的な翅の模様なのに
図鑑を見てもよくわかりません・・・もう少し見てみます。どうしてだろう・・・

 
 こちら側にもアカネ系のトンボがいましたが、先ほどの個体と胸部側面の黒条がやや異なります。
一応アキアカネとしておきますが、もう少しちゃんと調べて違ったら訂正します。

6月 14日 (日)

 以前から撮影したかった昆虫の一つにオオトラフコガネ(オオトラフハナムグリ)がいました。昨年裏高尾の
観察会に同行するチャンスがあったのですが、都合で行けず・・・今年もその時期は難しいので諦めかけて
いましたが、今年は虫の出が早いから今週なら都合がつくので、思いきって行ってみました。

 
 バスを降りて見つけたのはサナエトンボですが、腹部の紋が連続的でメスのようですが、まだ未成熟なのか色が
黄色くありませんでした。ダビドサナエのようですが、専門家に聞かないとわからないです。

 
 同行した人がテントウムシと間違えていましたが本当にそんな形態をしているマルウンカです。いつ見ても
ウンカには見えないですね・・・
 
 こうした顔を見ると、複眼のの付き方といい、なんだかとてもユーモラスです。

 
 カメノコハムシの仲間がいました。ヒメカメノコハムシでしょうか?以前ジンガサハムシのテーマを
やっていたことを思い出して懐かしくなりました。また見に行きたいものです。

 
 この時期じめじめしているとあちらこちらでザトウムシを見ます。そしてゆったり動く割にはしっかり
獲物を捕まえています。ここでもヨコバイの仲間を捕まえていました。そして良く見ると赤いダニを
体に寄生させていました。

 
 これは?ウンカの仲間か・・・手元の図鑑でわからなかったのでもう少しお待ちください。

 
 アサヒナカワトンボでしょうか。いくつか色彩の違う個体が見られました。
 
 この個体は腹部が赤っぽく、翅もやや褐色なのですが・・・色彩変異で良いのかな・・・

 
 この個体は、翅が褐色で帯状の暗色斑があるので、ミヤマカワトンボのようです。悠然としていました。

 
 ハネカクシがいました。特徴的だから種名がわかるかなと思ったのですが、ハネカクシは意外に種類が多く、
似たものも多いので、ハイイロハネカクシに似ている感じですが、体など色彩が違うこともあり、それ以上は
よくわかりません。これも詳しい方に聞かないとわかりませんね・・・

 
 マガリケムシヒキと思われるアブが交尾していました。この時期に多いアブですが、類縁種もいるようです。

 
 クワの葉の裏に、とんでもない感じで無数のひもがぶら下がっていました。クワキジラミの幼虫のようです。
 
 キジラミの幼虫の腹部末端からロウ物質が出ているようですが、これくらいならまだしも、もっと長いのも
たくさんあって過剰な気がしました。
 
 でも成虫は小さなセミという状態で、ロウも分泌せず落ち着いたものです・・・おもしろいですね。

 
 特徴的なカゲロウです。これまで見たカゲロウよりも前脚が圧倒的に長い!調べてみたらガガンボカゲロウという
種類のようで、やはり脚が長いことが特徴になっているようです。他のカゲロウだと前脚をまるで触角のように
上に持ち上げていますが、この種はそんなことしないようです。カゲロウも奥が深い!

 そしてとうとう感激の対面が!
 
 いました!と同行者と感激していましたが、写真を撮るとすぐに飛んでいってしまいました。
 
 しかしすぐにもう一匹!発生していて嬉しいです。見事な配色と模様ですね。

 
 あちらこちらに見られたジョウカイボンです。このあとも何匹か出てきます。

 
 
 シリアゲムシも何匹か見られました。ヤマトシリアゲかと思ったのですが、前胸や腹部前半が黄色いなど
少し違う感じもします。マルバネシリアゲとか近縁種もいるようなので、断定はできないですね・・・
いろいろ不明な種も多くて申し訳ないです。

 
 オオトラフかと思って近づいたら少し小さくて触角も短い。ヒメアシナガコガネのようです。初めて見ました。
裏高尾は良いところですね。また日を改めていきたいな!

 
 
 
 ツノゼミの仲間かと思ったのですが、調べたらテングアワフキというアワフキムシの仲間なんですね。けっこう
数多く見られました。これまで見たことない種も多くて楽しい観察となりました。

 
 少し奥に入ったところでもアサヒナカワトンボがいました。複眼を掃除する姿が、失敗して照れて頭をかいている
ように見えてかわいかった(笑)。

 
 フキバッタの仲間の幼虫かな・・・道ばたにたくさん見られました。

 
 昨年見つけたムネクリイロボタルがいました。ホタルつながりで他にもいたのが・・・
 
 ベニボタルに似ていますが、翅に凹凸がないのでクシヒゲベニボタルのようです。ホタルのように光らない
ものの、ベニボタルの仲間は色鮮やかで惹かれます。
 
 オバボタルより赤い紋が大きいので何だろうと思いましたが、前胸部の縁が強く反り上がっているという特徴から
オオオバボタルという種のようです。うーんさすが種数を誇るコウチュウ類、いろいろなものがいますね。

 さて先ほどオオトラフがいた場所に戻って探してみると・・・
 
 
 これは同じ個体ですが、アザミの葉にいました。いやーやはり美しい!

 
 ふと上を見ると、クワの葉にヒトリガが産卵中でした。スジモンヒトリかな・・・腹部が赤いのを確認
しませんでした。

 
 ルリシジミが吸水していました。翅を開いてほしかったが、鮮やかな水色は飛んでいるときだけしか見られ
ませんでした。今度は翅を広げたところの写真を撮りたいものだ・・・

 
 ジョウカイボン2匹目の写真です。見かけると気になって撮影してしまいます。

 
 飛んでいった個体を追いかけると、朽ち木にとまりました。すると黒っぽい個体がいたので、メスかと思ったが
黒っぽいオスでした。しかしメスっぽい色にするというのは、どういう利点があるのだろうか?オスに好かれる
ということなら???調べてみたいが実験には向かない昆虫だし・・・
 
 これがその黒っぽいメスに似た個体。
 
 他にもこの朽ち木周辺にはオスが見られて、たくさん見つけられたので満足しました。
 
 と思ったら、翅を広げて飛び立ちました。もう少し後にシャッター切っていたら翅も伸びていたかな・・・
 
 そしてもう一つの朽ち木には4,5匹のオスが!
 
 この個体は顔面アップにしてみました。
 
 一応何匹かいたという証拠写真・・・カメラを向けるとわらわら逃げてしまった・・・
 
 オスの羽化が多くなってきているところなのかしら・・・それともこの朽ち木で粘るとメスが出てくるのか・・・
その後はオスは見えなくなったのでよくわかりませんでした。

 
 羽化したばかりのテングチョウが4,5匹見られました。この個体だけは翅を広げてくれました。
 
 他の個体は翅を開いてくれませんでした。

 
 このカメムシは、ケブカヒメヘリカメムシに似ていますが、やはり断定はできないですね・・・でも図鑑と
比較すると、かなりよく似ています。

 
 昼食後に、また奥の方に行ったら、オオトラフコガネはその場所にもそれなりにいました。

 
 薪が置いてあって、そこにも昆虫が見られました。トビケラが交尾していましたが、触角根元とか胸部背面が毛深い
ツツトビケラの仲間のようですが、はっきりはわかりません。ツツトビケラはオスの触角は1,2節が長く、メスは
1節目だけ長いとの記述があるので、そうだとすると左がオスですね。

 
 ここにもカメノコハムシがいましたが、先ほどの個体より黒い紋が多いので別種かなと思いましたが、調べたら
コガタカメノコハムシのようです。カメノコハムシの仲間もいろいろな種がいて興味深いですね。

 
 薪にイシノミがいました。樹皮でもこういう材でもやはり目立たない姿ですね。

 
 キセルガイというのでしょうか?水棲の貝のような陸生巻き貝が活動していたので撮影しました。

 
 カメムシの集団がいたのですが、ヒメツノカメムシの幼虫に似ていました・・・親が卵や幼虫を保護するカメムシの
ようですが、もう保護が終わったとすると、少し早い気も・・・もう少し調べてみます。
 
 これはカスミカメムシの仲間の幼虫みたいですが、うーんさっぱりわかりません。調べてみますが、詳しい方に
丸投げしてしまうかも・・・

 
 これもジョウカイボンですと紹介しようと思いましたが、色が違うだけなら変異個体ですが、胸部の形も異なって
いるように見えるので、ジョウカイボンの仲間でも違う種のようです。調べてみましたが、スジジョウカイの仲間
のようですが、それから先はまだわかりません。

 
 ムネアカオオアリも薪にいたので撮影しておきました。採餌とかは見られず残念・・・

 
 大型のカワゲラがいました。カワゲラ(カミムラカワゲラ)のようですが、近縁種もいるようなので断定は
できないかな・・・左後脚にダニが寄生していました。

 さて、この薪の周辺にも何個体か見られました。
 
 午後に見られた個体は、皆落ち着いていまして、写真撮っても動じません。触角の枝を広げてメスが放出する
性フェロモンが漂ってくるのを待っているかのようでした。

 
 
 
 横や前から見ると、まるで唇があるように見えるので、おかしいというか可愛い顔になります。こうしてじっと
待っている体制をとっていて、写真撮っても逃げませんでした。

 
 後ろ脚を浮かせて待機ポーズをとる個体もいました。

 残念ながらメスは見つからず・・・まだ発生が早かったのかな・・・というタイミングだったのかもしれません。
また行きたくなる場所でした。

 
 この細いコウチュウは、クロホソゴミムシダマシかなと思います。いろいろな種類がいて興味深い観察でした。

 
 下りてきて最後にもう一度朽ち木を見たら、いなかったがその周辺に1匹いました。この個体は
落ち着いていませんでした。メスはいなかったが延べにしたら20匹ぐらい見つけて満足しました。

 
 林道を下りてきたら、もうすっかりボロくなったコミスジが見送ってくれました。

 
 更にボロくなっていたジャノメチョウ?(ヒメウラナミジャノメだと師匠に教えてもらいました)
がいました。この個体もだいぶ痛んできていますね。

 
 本日最後はジョウカイボン。この個体は完全にジョウカイボンですね。これからもいろいろな昆虫を
撮影していきます。
 今度はメスも撮影したいオオトラフですが、初めて見て感激しました。

6月 7日 (日)

 この土日は沼田の農場で1年生の実習の引率をしてきました。車で行ったのでカメラも持参しましたが
時間がとれなかったので大して撮影できず・・・

 
 ヒョウモンチョウがいましたので、これだけは撮影しました。
 
 翅を確認したらウラギンヒョウモンのオスだとわかりました。もっといろいろ撮影したかったが、帰らないと
翌日は1限から講義だし、昨年の熱川実習の帰り道の長時間ドライブで足腰を痛めたので、さっさと帰りました。
秋の実習はまた熱川です。

6月 5日 (金)

 5月の暖かさからか、今年は昆虫の発生が早いです。毎年撮りたいと思っていたミドリシジミのオスの開翅
ですが、今週がベストだという情報をいただき、火曜日(2日)に講義があるのに近くの場所に行ってみました。
結果はいるのかどうかもわからない状況でダメでした。しかし、つくばの産地では「発生している」という情報を
ゲットしたので、土日は実習があるので、午前午後とも用事があったものの金曜日の今日に行くことにしました。
 さて、7時頃が良いという情報をもらっていたので、4時半起きで車で6時に現地に到着しましたが、あいにく天気は
曇っています・・・大丈夫か・・・
 それでもハンノキを見たら、ミドリシジミは何頭もとまっています。でも全然動く気配はありません・・・
それでも6時半過ぎに1匹がハンノキから下草に降りてきました。場所をいくつか変えていましたが、こんな感じで
静止しました。
 
 これで、日が差してくれれば翅を開いてくれると思うのですが、しばらくは日が差す感じはしませんでした・・・

 じっと待ち構えていましたら、なんと7時直前になって急に晴れてきました!それに反応して・・・
 
 そして翅を開き始めてくれました!私はファインダー越しに、これだけでも感動しましたが、一方で翅の傷も
確認できました。「あ、痛んだ個体だ」とも思いましたけど、それでもそれをこえる感動がありました。
 
 
 
 これが一番輝いていた角度ですね。少々痛んでいても本当に嬉しかったです。いやあ、ようやく撮影できました。
 
 そしてこの状態で安定しました。この個体でも個人的には満足していました。・・・

 そしたら、左の方から誰かに呼ばれた気がして振り返ると・・・
 
 なんと・・・新鮮な個体が開いていました!まぶしいぐらいの輝きで驚きました!でも少し前から開いていたのでしょう。
もう少し近づいたら、飛んでしまいました・・・でも見事に輝いた写真が撮れました!本当に夢が叶った感じです。
 ・・・しばらくは放心状態でしたが、他にもいないかと探すことに・・・

 次に目立つ場所で開いているメスを見つけました。
 
 これは日差しをまっすぐに受ける見事なポーズでした。しばらくじっとしてくれました。
 
 5匹ほどメスを見ましたが、全部B型(青藍斑を有するタイプ)でした。

 ということで、オスを撮影できて感動しながら7時半には場所をあとにしました。また新鮮個体を撮影しに行きたいものです。
来年以降かな・・・しばらくは幸せな気持ちで過ごせそうです。

 他のチョウも撮影していたので、1枚だけ(笑)
 
 同じ時間帯は他のチョウも体を温めていましたが、優先度が違いました。このキタテハはずっと開いていたので
ミドリシジミの写真が一段落したところで撮影しました。

 午後に大学で少し撮影しました。
 
 見たときは妙に体が輝いていたので、お!と撮影しましたが、ストロボを当てたらセマダラコガネでした。

 
 昨年もこの時期に見られたものの撮影できなかったガガンボの撮影ができました。調べたらホリカワクシヒゲガガンボ
という種名でした。幼虫は朽ち木を食べ、後日産卵も確認したのですが(ミズキの洞のような部分)、残念ながら暗すぎて
良い写真ではなく今回はアップできません。ベッコウガガンボとは翅の模様とかが違います。

6月 4日 (木)

 つくばの野外試験があり、カメラを持参しました。
 
 どの花の蜜を吸ったのか、ダイミョウセセリが顔面など花粉にまみれていました。

 
 ツツジは近くにありませんでしたが、これはルリチュウレンジかな。でも近縁種がいるかもしれません。

 ここからは組み写真が2組出てきます。いずれも撮影できて嬉しいものでした。
 
 ホソヒラタアブは、他の昆虫の飛翔よりホバリングして静止している時間が長いので、撮影したときに
ストロボ炊いたとしてもけっこう静止してくれます。今回もうまくいきました。ホシホウジャクとともに
入門コース的です。
 
 いつも上からなので少し横から狙ってみました。
 
 これは他の個体ですが、真横から狙ってみました。花にとまるところなのでやや動きがありますが、それでも
しっかり写っていて嬉しいです。

 調査していると足下から「ブウブウ」という感じの音がしてきました。音の方を探すと翅を振動させながら
音を出して巣穴を掘っているサチジガバチでした。
 
 左右2つ穴を掘って順番に土を出していました。2つあるうち1つは寄生者を惑わすための擬孔だと思います。
 
 右の方が深いので、本坑かもしれません。
 
 左はまだ浅い孔です。
 
 このあとどうなったかはわかりませんでした。継続観察できず残念・・・

6月 2日 (火)

 既に5日のうまくいった方が先にアップされていたので、今さらですが、この日にまず我孫子の発生地に
出かけてみました。6時半から探し回りましたが樹も高いし、日当たりもそうよくないので、ミドリシジミが
いるかどうかもわかりませんでした。講義もあるので他の昆虫を少し撮影して帰りました。
 
 サトキマダラヒカゲです。きれいな個体でもなかったので、記録写真的です。

 
 このコジャノメは、痛んでいませんでした。こうして撮影するのも久しぶりかもです。

 
 翅が黒いガガンボがいましたが、種名は調べますね・・・

 
 タケカレハの若齢幼虫かな・・・ちょっとわかりません。

 というぐらいしか撮影もできず非常に残念でした。

 夕方、学内で農薬試験のために外に出たところ、枯れて伐採したサクラの樹に黄色いカミキリがいました。
 
 見つけたときは上部の撮りやすい位置にいたのですが、カメラを持っていなかったので一度戻って
また来ると移動していました。大あごで樹に穴をあけてそこに産卵する方法のこのカミキリムシは、
ヤツメカミキリというそうで、初めて見ました。サクラに産卵するそうで、また逢えるかな・・・

6月 1日 (月)

 学内に出て圃場の試験などを行いました。サクラの樹を調べていたところ・・・見慣れない黄色い虫が
飛んでいました。
 
 葉裏にとまったので見てみたら、カミキリムシでした。近縁種が多いようなので断定できないかもですが、
リンゴカミキリの仲間です。翅の黒い部分が肩に当たる部分に届いていないので、恐らくはリンゴカミキリ
だと思います。(7月12日の個体とは異なります)

 樹液が出ているクヌギの樹に行ってみると 
 
 サトキマダラヒカゲが数匹来ていました。

 
  近くの葉にもとまっていて、今がシーズンのようですね。 


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