戸定の昆虫 2011年 10〜12月


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10月に入って更新が素早くとはならなさそうですが・・・今期もよろしくお願いいたします.


12月 27日(火)

 西千葉のキャンパス近くの空地でカマキリの卵嚢を見つけました.

         
 チョウセンカマキリの卵嚢は,写真初めて撮ったので、嬉しい限りです.この場所は工事が近い
みたいなので(今日は調査みたいなことをしていた)、来年はないかな?
 今月は忙しく全然出歩いておらず、写真もありません(涙).来年はどうなるんだろう・・・
 では皆様、よいお年を迎えください.

11月 25日(金)

 キクの花の展示を見ました.キクの花も興味深かったですが,やはり昆虫に眼が(笑).

  
 江戸菊の上で獲物を狙うハラビロカマキリです.ハナアブなどもやってきていましたが,このメスは
遠くの花にとまったハナアブにかなりの興味を示していました.

    
 これはほとんどコスモス状態になっている菊でしたが,ツマグロヒョウモンが来ていました.
品種改良しても蜜とか普通に出ているようですね!

11月 12日(土)

 学外に出かけたので,撮影しました.

   
  アリがアブラムシの世話をしています.甘露とかをなめているのだと思います.少し
気温が下がってきましたが,今年はまだ暖かいので,しばらくはこうした光景も見られそうです.


 クダマキモドキだというのはわかりましたが,図鑑で見たらヒメクダマキモドキのようです.
海に近いところにいるようです.バッタ,キリギリス,コオロギは種が分化していてなかなか
同定は困難ですが,これは大丈夫でしょう.

  
 そのヒメクダマキモドキもジョロウグモに捕まってしまっています・・・この時期はクモも成体に
なっているので,大きな昆虫も捕えられることが多い気がします.

     
 クロコノマチョウが見られました!もう少し近づけると良かったが,意外に敏感で飛び去って
しまいました・・・このチョウは成虫越冬ですからこのまま冬を越します.また来年とかにこのチョウを
撮影したいものです・・・

  
 飛び立った虫がいたので追いかけたら小さな蛾でした.トビモンアツバというヤガの仲間でした.
こうして見るとわかりますが,遠くからだと葉にまぎれてわかりません.またこういうところを
選んでとまっているのがわかります.飛びながらちゃんと見ているんですね・・・

11月 7日(月)

 学内のコスモスにもオオタバコガの幼虫がいました(笑).今回はハナアブを載せておきますね.今後はチョウとか
よりも成虫で越冬する種が多くなりますね・・・

    

11月 4日(金

 戸定祭になりました.構内を歩いたので、撮影しました.

      
 ツマグロヒョウモンの雌をとらえたジョロウグモです.翅の先にオスグモもいますが、関わっていない
ようです(笑).チョウがメインであまりクモが映っていないので、すいません・・・

10月 31日(月)

 矢切のキャベツ圃場でフェロモントラップの調査を行っていますが、成分比を変えたトラップに松戸では
初めて見る種がかかりました!

      
 ニシキキンウワバです.亜外縁線などにみられる桃色の模様が美しいと思う種ですが、あまりいません.
またトラップ以外でみたことがないので、一度飼育などしてみたい種です.また学名に元指導教授の名が
付けられているのでなんか感慨深いものがあります.

10月 28日(金)

 香取市のゴボウ圃場でキンウワバの幼虫を採集しました.幼虫数は少なくなっていましたが,今年は
多くの幼虫を採集することができました.
 さて,他にもいろいろな昆虫がゴボウには寄生していますが、このヨトウガの幼虫には表面に多くの
卵が産みつけられています.ハエ?ハチ?どの個体も産みつけられていて気の毒でした・・・この写真は
私がカメラを持っていなかったので、井口さんの撮影です.

    
    
                  撮影 井口諒子

10月 25日(火)

 授業で紹介しようとまだたくさん鳴いているアオマツムシを探しました.暗くなってから学生と
声を頼りに探したらいました!

    
 マサキの葉のしかもカールしているところで鳴いていました!声はするがなかなか姿が見えないのも
こうしてしっかりと隠れているからなんですね.今まで撮影できていたのは皆メス個体だったのだと
気がつきました.オスは翅が発音に特化しているのですね.

10月 18日(火)

 大学内のエノキにゴマダラチョウが付いていましたが,どうもアカホシゴマダラと思われる幼虫も
いるようです.でもはっきりしない・・・・

   
   
 この子たちは頭部の角が短く,ゴマダラチョウと思われます.もう少し経つと越冬の準備に入る
のでしょう.越冬幼虫の写真も撮りたいものです.

   
 そしてこの頭部の角が発達していて背面の角?が4つある個体はアカホシゴマダラなのか?という
個体です.図鑑だと背面の角が丸みを帯びているように見えますが,さらに頭胸部の黄色いスジも
上のゴマダラチョウのようにはっきりみられないから,アカホシゴマダラの可能性が高いです.
春先に妙に白っぽいゴマダラチョウを見かけたので,気づくべきでしたね.園芸学部にも着実に
分布してきているようです.成虫の確認写真等を来年は掲載します.

10月 16日(日)

 自然散策に出かけましたが,もう秋も深まっているのか昆虫は少なめでした.

    
 アザミの仲間の花にトラマルハナバチ?が来ていました.まだまだ元気に活動していました.

      
   エゾアオカメムシのようです.少し大型の種でした.翅を開こうとしたので,中途半端な
  翅の状態になっています・・・

     
 山地で10月に結婚飛行ということならわかりやすいかと思ったのですが,シワクシケアリでは
なさそうで,よくわかりません・・・もう少し調べてみます.

   
  ヒナバッタのようですが,バッタはどれも種の細分化があって同定は非常に面倒です.ナキイナゴ
 のような感じで鳴いていました.鳴くバッタもいろいろ興味深いです.

       
 コアカソに付いていたガの幼虫ですが,何だろう?フクラスズメの若齢ではないような
気がしますが,これももう少し調べます.

昆虫ではないですが,クモ類です.
  
 きれいに糸を張っているのはまだ幼体のようですが,図鑑でいろいろ調べてみようと
思います.これまたもう少しお待ちください.

  
 今回一番多かったのはザトウムシでした.でも種名は全くわかりません(笑)この個体は
ミミズを食していました.

10月 7日(金)

 広島に会議で出かけました。圃場をみたらイナゴが交尾していたので撮影しました。

   
 遠くに圃場の風景と山並みも見えますが,これはナガバネイナゴかな?交尾中でオスの腹部が
メスの腹部下側に入っていたので,メスの翅が持ち上がっています。

       
  反対側ですが,こんな感じでオスの腹部がメスの腹部を巻き込んだようになっています。

10月 4日(火)

 圃場に出たのでカメラも持っていったところ,トンボが交尾していました!

   
 胸部の斑紋の中央黒帯の先端が細く尖っていますからアキアカネですね。赤い方がオスでメスは
黄色っぽい方です。圃場のマルチに産卵行動しているペアもいて気の毒でした・・・光っているから
水面と思ってしまうようです。
 トンボ類の交尾は腹部の先端同士を接合するのではないから変わっています。オスの胸部の後方に
貯精嚢があり,まずオスは腹部を曲げて尾端の生殖孔から精子をここに入れておきます。その後オスは
尾端を使ってメスの首を捕まえて確保します。そしてこの写真のようにメスは腹部末端をオスの貯精嚢に
接合して精子を受け取るという仕組みです。オスがメスを把握しておくためにこのような変わった交尾
行動を行ないます。ちょうど輪のようになっていますね・・・


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