戸定の昆虫 2009年 1〜3月


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    10周年目の今年も、1月スタートです。忙しくても、更新はしていきたいですね。


1月8日(木)

 更新するためには、題材がないといけません。それで外に出たのですが、いい昆虫がいません。
圃場の片隅に目をやると、風が通らなくて暖かい場所がありました。毎年テントウムシを真っ先に
見つける場所ですが、さすがにテントウムシはいないものの、オオイヌノフグリやヒメオドリコソウが
もう咲いていました!


 こんな早くから咲いているのにはびっくり!何か昆虫は活動していないかとみたら・・・

 
 なんと!クロヤマアリが活動中!餌を探しているようでしたが、1月初旬にいるとは!びっくりしました!
暖かい場所だと早くから活動するのでしょうけど、こんな早いとは・・・動きも速く、すぐに消えました。

1月26日(月)

 やはり慌ただしい毎日で、更新は間々なりませんが、学生に誘われてフユシャクを見に外に出ました。
事務棟脇のサクラの樹の回りに、複数個体が飛んでいました。ライトなど無くて(笑)メスは見つけられ
ませんでしたが、サクラの枝にとまったオスは撮影できました!

   
        ウスバフユシャクですね・・・メスも次回には必ず見つけ出したいです!

 また、ヤガの仲間であるヨスジノコメキリガも活動していました。この個体はつかまえたものをとまらせた
から、ずるしています(笑)でも活動していることに変わりはないので、紹介しておきますね。こうして寒い
時期に活動している種を見つけると、昆虫たちがいかに繁栄しているかが実感できますね。

   
 ややくたびれていますが、襟巻きのように毛を生やした姿が上品です。戸定の丘にいることがわかった
ので、また機会があれば探して撮影したいと思います。このところは寒いですが、また冬の昆虫探します。

1月28日(水)

 忙しくて・・・でもこうして更新してしまいます(笑)

    
 ウスバフユシャクが飛んでいるので、時間を作って写真を撮りに出ました。オスは9匹も捕まえたのに
メスはいませんでした・・・残念・・・でもこの時期だけですから載せておきます。園芸での交尾写真も
撮影したいのですが・・・

         
 越冬しているヨコヅナサシガメのコロニーがあったので、撮影しました。サクラのちょっとした凹み
だから、寒いだろうに・・・

     
 木の幹にコカマキリの卵嚢もありました。彼らの卵は低いところで木の枝より幹にありますね。
つるつるとした表面でした。

      
 フユシャク探しで歩き回っていたら、セミの抜け殻をいくつか発見しました。強風とか吹いたときも
あるのに、半年ぐらいもこのままとはびっくりです。雪とか降ったら撮影したいと思いました。

2月16日(月)

 卒論発表会とかも終わり、一段落と思いきや、出かけたりと相変わらず慌ただしくしています。
14日とか15日が観測史上最高を記録する地域が多いほどの暖かさなので、そろそろかなと思ったら
なんと!モンシロチョウが飛んでいました!2月中旬は初ではないでしょうか?

     
 植物にはとまってくれなくて、B棟のガラスにとまってくれたのを写しましたが、まだ葉が出ていない樹が
バックに写っていてとっても良い感じに見えましたから、アップしておきます。

3月9-12日(月〜木)

 結局は忙しい日々を送っており、全然余裕がありません。しかし(言い訳的ですが)虫を採らないと研究も
出来ないため、奄美大島に出かけました。でも、まだ季節が早く目的のものは採れず・・・それでも千葉よりは
はるかに春が進んでいました。

     
 もうカラスアゲハが羽化しているなんて!さすが南の島です。きれいな個体でしたので羽化して間もない
ものだと思います。花に来ているところとかを撮りたかったのですが、今回は一度捕まえた個体でしたので
ちょっとずるい撮影です。

   
 シロオビアゲハもきれいな個体でした。こちらも悠然と飛んでいて全く撮影チャンスがなかったので、
捕まえてしまいました・・・撮影後も悠然と飛んでいました。アゲハの仲間まで出現しているのに
お目当ての虫が採れなかったのは残念です・・・

       
 リュウキュウヒメジャノメがいました!ヒメジャノメより白い線が幅広いので、印象的です。
ちょっとした草原にけっこうみられました。


 かっこいいこの幼虫はイシガケチョウの幼虫です。こんな角がどう役立っているのか・・・おもしろい
ですね・・・南の島の幼虫は形もすごいのが多いからまたの機会にいろいろ撮影したいものです。

     
 ここからはカメムシです。チャバネアオカメムシはどこでも普通のカメムシですから、記録的に
残しておきます(笑)

       
 これはハリカメムシのようですね。タデ科植物に寄生しているのが多くみられました。奄美に
いるのかどうかはわからなかったのですが、多分そうでしょう。

         
 交尾個体もみられました。イネ科にもつくようですが、みたのはスイバなどのタデ科の
植物でした。カメムシもいろいろな種類がいるので、みているとおもしろいです。実際いろいろ
研究もしていきたいと思ってしまいます。

 
 これはアカホシカメムシです。アオイ科植物に寄生するようです。この個体もフヨウみたいな植物に
いました。ちょっと人面カメムシに見えるので、嬉しくなりました!日本にもいるんですね(笑)!
赤い人の顔に見えますね・・・

  
 ずいぶん長い触角のカメムシだと思っていたらキベリヒゲナガサシガメというサシガメの仲間でした。
図鑑に解説も少なく南方系の種類ということしかわかりませんでした。捕食しているのでしょうけど
いろいろ調べてみたらおもしろそうだと感じました。また探してみたいな。

  
 ホソヘリカメムシもいました、と思ったら黄色い帯があるので、キスジホソヘリカメムシかも
しれません!こうなると南方の種ですから何だかホソヘリと違って良い虫のように思えてしまい
ます(笑)でも、ホソヘリと同じように豆に集まるようです。

       
 甲虫も小さいものが多くみられました。これはジンガサハムシの仲間ですが、種名ははっきり
しません・・・タテスジヒメジンガサハムシのように見えますが・・・う〜ん・・・こんなふうに
種名がはっきりしないものも活動時期になると多くなってしまいますね・・・

    
 これもはっきりしないのですが、特徴からするとクワゾウムシではないかと考えます。シロコブゾウムシだと
鞘翅の後方に突起があるのですが、これにはないと思うのです・・・カラムシについていますが、食草という
意味ではなくとまっているだけでしょう。
 
 これはオキナワイチモンジハムシです。胸部の4つの斑紋が特徴的です。結構あちこちでみることができた
昆虫の一つです。

        
 この虫はよく見ると翅がつぶれているようですね。胴金が美しいのですが、オキナワイモサルハムシ
のようにも見えるのですが・・・

    
 ナナホシテントウとこのダンダラテントウは比較的多くみられました。以前研究していたので非常に
愛着のあるテントウムシです。奄美大島も赤い個体ですね。

    
 春早いといっても、ハラビロカマキリはもうこんなに大きい幼虫です。種によっては休眠しないで
周年発生しているような生活史を送っているのか?とっても不思議な気がします。この時期にこんな
大きいカマキリをみると嬉しくなります。

       
 ハエの写真を撮ったら逃げてしまいました。でもピントが合っていて嬉しい!飛び上がった
瞬間なのか万歳しているように見えるのがユーモラスです。

  
      というわけで成果はなかったので、また行かなくては・・・夕日です。

3月24日(火)

 3月までは更新頻度も少なくてすいません。4月以降も講義が増えたりで心配です。でも季節の
訪れは確実ですから頑張らないと・・・

  
 サクラも開花ですからまずはこの虫かなとマサキを見に行きました。やはりもう孵化しています。
毎年恒例のミノウスバ、今年は3月にアップしておきます。

   
 こんな風にマサキの新芽を食い散らかして他の葉に移っていきます。春先の害虫というイメージですね。
この写真から新たに購入したオリンパスE-620で撮影しています。まだ使いこなせていませんが、さらに
よい写真が撮れるように頑張りたい・・・でも時間がない・・・う〜ん・・・

 今日は26日の深夜ですが、明日から札幌で学会ですので、帰ったらまた更新します!では!


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