戸定の昆虫 2005

 毎年春先に更新してそれっきりですからよくないです・・・。いつもは早春に初めてすぐに
忙しくて更新しないから、今年は5月からスタートします。

2005年5月13日 

花卉研の國分先生が「産卵管が長いハチが木に卵を産んでいる」という情報を持ってきてくれました。
早速行ってみると確かに木の中に産卵管を差し込んでいます。お尻を持ち上げて腹部先端がぱかっと
割れてなんとも構造上よくわからない感じです。いくつか写真を撮って翌日も朝から撮影しました。
1匹のメスが産卵管を突き立てているところにもう1匹のメスが来ました。両者に緊迫感がでたところ
の写真を撮ることができました!!久々のベストショットかな(笑)
種名ははっきりしませんがオオホシオナガバチMegarhyssa praecellensみたいですが、翅が一部黒く
なっていないので別種かもしれません。

突き立てた後に、メスは腹部を沈めますがこの時に恐らく卵が通ったあとの産卵管が分割して
なんともおかしな状況になります。その後また直立姿勢に戻り産卵管を抜きます。抜いたら
産卵管をしごいて掃除していました。

どういう風に産卵しているのかを一部始終見たかったのですが、時間がなくて断念しました。
3日後にまた見に行ったのですが、4,5匹ほどいた成虫は姿が見えません。産卵管が
刺さったまま死んでいた個体がいましたからシーズンは終わったのでしょう。

國分先生の話では1週間前からいたそうですから、来年はじっくり観察してみたいです。
國分さんどうもありがとう。

5月16日

授業で使うテントウムシを採集していました。そこにゴマダラチョウが現れました。
草むらに舞い降りましたが、近づいても逃げません。翅もきれいだし恐らく羽化した
ばかりなんでしょう。たくさん写真を撮ることができました。



5月19日

 今まであまり記録もなかったベニカミキリが大量に発生しました。タケについているカミキリ
できれいな色でした。飛んでいる個体がナシの樹に到着しました。よく見ると奥にもう1匹います。
もとから樹にいた個体は触覚が長くてオスのようです。そして到着したメスに近づき交尾しました。
 このカミキリもオスが性フェロモンを出すのかな?と思いました。左の写真はオスがコーリング
しているようにも見えますしね。
   

5月23日

 圃場で観察していてナミテントウの蛹と前蛹が大量にあったので、思わず写真撮りました。

  
 多くのアブラムシが発生していたのでしょうけど、一部は餌切れから蛹や前蛹にかじりつく
幼虫も見られ共食いが起こっていました。

 アオスジアゲハの写真が撮りたいのですが、彼らはその飛翔が速くていい写真が撮れません。
今回はクローバーの花に来てくれたので比較的近いところで撮影できましたが、どうもうまく
撮れていません。この写真がまともな方ですがいまいちクリアーではなく残念です。

 
 
 このマイマイカブリは前脚を怪我しているみたいで歩き方がおかしかったです。圃場で4年生が
見つけてくれました。カタツムリを食べている光景を是非写真に撮りたいけど・・・

 

6月2日

 昨日まで調査していました。4日間という強行スケジュールで疲れましたが、成果はありました。
今後の研究が楽しみです。さて、6月にもネタをと思っていたら4年生がまた虫を見つけてくれました。
コクロコガネだそうで、普通のコガネムシの1種ですが、こういう虫もどんどん写真に撮っていきますね。

 

6月22日

 このところの成果を公表します。
主に圃場や近くの場所で撮影しましたが、珍しいとかおもしろい虫はいません・・・・
7月に入って梅雨も明けたらいろいろ撮影したいものです。
 
                アカスジキンカメムシ

 このカメムシは園芸にも多くみられるカメムシですが、やはり美しいので写真にも
よく撮ってしまいます。でもなんか写真になると違うんですよね・・・ニシキキンカメムシも
是非みてみたいカメムシです。

 圃場にいたゴマダラカミキリです。小さい頃からおなじみのカミキリムシでしたが
バラとかに害を及ぼす害虫だとは知りませんでした。子供の頃に見つけると本当にうれしかった
のですが、今はあまり感動しません。でも親しみがあるので、殺す気にならなくて・・・
うちの圃場のバラは気の毒です・・・
  
 
               バラにつくゴマダラカミキリ

 松の葉にヒラタアブの仲間がとまっていました。拡大してみるとかわいい気がします。これで
幼虫もアブラムシを食べてくれる益虫ですからますますいい印象です。今日も元気に飛び回って
いることでしょう。
 
      ヒラタアブの仲間

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